読書/ウィリアム・シェイクスピア『ヘンリー五世』 ノート20180624
ウィリアム・シェイクスピア『ヘンリー五世』小田島雄志翻訳 白水社1983
むかし、ケネス・ブラナー監督『ヘンリー五世』のビデオを図書館で借りて視聴したことがある。この作品をDVDで買おうとしたら、数万円だったので諦めた。この映画は、手元にある紋章関連の本にも使われているほか、様々な場面で引用されている。
道楽息子であったハルことヘンリー五世は、親の死に目で一念発起したのか、即位した途端に立派になる。
百年戦争は、スコットランド征服をもくろんでいた英国側に対し、スコットランドと誼のあったフランス側が横槍を入れたことで始まった。英国では、プランタジネット朝からランカスター朝に代わっても、戦争は継続される。
ランカスター朝のヘンリー五世は、有名な長弓隊を率いて、フランス本土へ渡った。そして、フランス・ヴァロワ朝のシャルル六世麾下の騎士団を撃破し、戦史に名を残すことになる。
――戦史関連本によると、英国側はV字陣形を採った。両翼に長弓、中央に重装歩兵を配置している。フランス騎士団は中央突破を図ろうとするのだが、半包囲された状態で、英国中央軍に触れようとしたところを、横から矢で射られてしまう。――もちろん、物語で、そのあたりのジオラマ描写はない。たぶん、当時は判り切ったことだったので描かなかったのだろう。
戦後、英仏両国は和議を結び、ヘンリー五世に、シャルル六世が王女を嫁がせるところで終わる。
百年戦争の華はジャンヌダルクだが、英国の人シェイクスピアがつくっているから、当然、英国贔屓だ。この戦争の関係者でヘンリー五世朝は英国側にとって最も輝いた瞬間である。
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