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もう一度妻をおとすレシピ 第9冊  作者: 奄美剣星
Ⅲ 読書感想文
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72/100

読書/中島敦『狐憑』 ノート20180807

  中島敦『狐憑』


 本著がいつ書かれたかは判らない。短編だ。

 ネウリ部落のシャク青年はギリシャ人らしい。

 この部落は長老が治める部落で、北方騎馬民族スキタイ人を恐れながら暮らしていた。そのため、部落は水上生活を余儀なくされている。

 青年は弟をスキタイ人との抗争の中で失い、身体が不自由になるとともに、さまざまな精霊に憑りつかれるようになる。青年の話は面白く、部落の人々は生活の面倒はみてやるから、面白い話を聞かせろと持ち上げられる。すると、どうも精霊に憑りつかれたというのは嘘で、面白い話を自作しているようなのだ。青年は、話題のモチーフを部落の長老たちにあてつけた。当然のように睨まれる。

 それでも最初、部落の人々は、青年を支持していた。ところが青年の話がマンネリになってきたこと、青年を苦々しく思っている長老たちが世論操作をしたことで、青年の立場は一転した。

 そして、長老会議の結果、青年は役立たずとして殺され、皆に食われる。

 ホメ―ロス登場以前の詩人の末路なのだそうだ。

 恐らくは、文筆家である中島敦の理想を言っているのだろうと思う。

          ノート20180807

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