読書/桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』 ノート20180624
桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』富士見書房2004年
目次
(序章)
第1章 砂糖菓子の弾丸とは、なかよくできない
第2章 砂糖菓子の弾丸と、ふたりぼっち
終章 砂糖菓子の弾丸とは、もうあえない
女の子のバラバラ死体がでてくる。ショッキングな冒頭から物語が始まる。被害者は海野藻屑という美少女だ。発見者は親友の山田なぎさ、それと兄の山田友彦の二人だ。
そこから物語は、なぎさと藻屑の出会いと別れまでの軌跡を追う。
自衛隊基地のある日本海側の港町だ。
中学生のなぎさは、ひきこもりをしている兄の友彦と、働いている母との三人で公団住宅で暮らしている。母子家庭だ。
ある日、海野藻屑が転校してきた。クセのある少女だったが、なぎさには初めから好意を寄せていて、親友になった。海野藻屑は、スーパースター海野雅愛の一人娘だ。母親は雅愛のDVに耐えかねて家を出た。なぎさが付き合ううちに、家庭事情がだんだんと明らかになってくる。藻屑は体中が痣だらけになっている。そして脚が不自由だ。
なぎさの兄の友彦は、引きこもりの人だが、そのぶん博学で、ミステリアスな部分について、ヒントを出して行く。
物語の中盤で、花名島正太という野球少年が、海野藻屑に好意を抱き、降られた腹いせにビンタをくらわせ歯を折った。もちろん謹慎だ。そこから事件は急に動き出す。
まず海野家の犬が突然死んだ。そして、藻屑が死んだ。殺したのは父親である海野雅愛だ。DV親爺とストックホルム症候群の娘の関係だったのだ。飼い犬の死はその予兆だったわけだ。そして物語はオープニングとリンクする。
物語の中で、なぎさは探偵役ではなく、進行役に徹している。サスペンスタッチで、謎解き役をするのは、担任の男性教師である。wikiによると青春ものなのだそうだ。
読書量が少ない私は昨今流行りの小説というものを知らない。そこで自作小説倶楽部のネット会合で。そこにいた当時中学生だった女性に本書を紹介された次第。確かに読みやすい。桜庭先生作品は、以来、ちょっとずつ読んでいる。
ノート20180624




