読書/プルースト『失われた時を求めて2 花咲く乙女たちのかげにⅠ』 ノート20171226
『失われた時を求めて 第2編』感想文
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マルセル・ブルースト『失われた時を求めて2――花咲く乙女たちのかげに 1――』(プルースト全集2 井上究一郎翻訳 ㈱筑摩書房1985)
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アガサ・クリスティー原作『オリエント急行の殺人』2017年ハリウッド版映画において、探偵ポアロ(ポワロ)の友人である車掌長(支配人)が、「赤の他人同士が、たまたま同じ列車に乗って数日を過ごし、そこを降りると二度と会うこともない。そこがいい」という台詞は、この第二編において、語り手である主人公《私》の独白を引用している。
『失われた時を求めて』は、1913‐27年に書かれた、思索小説のシリーズものだ。1冊300頁強、それが全7編で構成されている。日露戦争あたりの記述があるので、二十世紀初頭のことなのだろう、そして、舞台はフランスのリゾート地や、列車内の記述をみかける。
第1編「スワン家のほうへ」では、ブルジョワの家に生まれた少年時代の主人公《私》が、両親に伴われて、リゾート地に居を構える伯母の家に遊びに行き、ゲルマント侯爵家と交流するようになった。そこの一人娘ジルベットと仲が良くなり、相思相愛となる。
今回の第2編では、社交界の華・スワン夫人の紹介が冒頭にくる。それから、相思相愛ながらも、身分差があって、結ばれない定めである恋人ジルベットとの別れがくる。激しい情念は、互いに手紙を出し合って、ゆっくりと冷却してゆくようだった。
後半は、二年後だ。ジルベットとの失恋が癒えた《私》は、祖母のお供で、祖母の侍女と一緒にフランス北部ノルマンディー地方の海水浴場に向かう。旅に最中、祖母の知り合いでゲルマント家一門シュルリス男爵に出会う。どうも、男爵はホモセクシャルで、そっちの面で《私》に好意を持った。さらに、渚で、寄宿学校からやってきた女学生グループと出会い、交流を持つようになる。女学生の中でもっとも美しかったのは、後に婚約者となるアルベルチーヌだ。彼女に誘惑された《私》が、いざキスしようとしたそのとき、ヒステリーを起こされ困惑し、本エピソードはここで終わる。
以下に目次を示す。
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花咲く乙女たちのかげに Ⅰ
第一部スワン夫人をめぐって 3
第二部土地の名、土地 283
解説と要約 ジャン=イヴ・タディエ 349
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ノート20171226




