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もう一度妻をおとすレシピ 第9冊  作者: 奄美剣星
Ⅲ 読書感想文
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読書/佐藤紅緑『少年連盟』(*原作ヴェルヌ『十五少年漂流記』) ノート20170617

   佐藤紅緑著『少年連盟』少年倶楽部1933

    ~ジュール・ヴェルヌ原作『十五少年漂流記(二年間の休暇)』1888より

.

 五月に上京する機会があり、上映映画館全国三十九会場の一つで『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅵ』を鑑賞し、帰宅後にネットのレンタルで、ⅠからⅤを鑑賞した。

 1979年に発表されたアニメ『機動戦士ガンダム』のコンセプトは、『十五少年漂流記』と『ハムレット』のループである。前者は、地球連邦に属する少年アムロと仲間たちが乗船するホワイトベースの遊撃に該当。後者は、セカンドキャラである、両親を殺されたシャア・アズナブルの復讐劇である。

 そこで、『十五少年漂流記』とはどんな話か、原作を日本の少年向けにアレンジした古い冒険小説『少年連盟』の概略を挙げてみよう。

          *

 1860年3月、シドニーを発した小型帆船「サクラ号(*原作ではスラウギ号)」は、ニュージーランドを目指して航海に出た。クルーは、黒人のジョコモを除けば良家の子弟たちで構成されていた。十五人と雌の猟犬が一頭。その船が嵐にあって、想定外の陸地にたどり着く。少年たちは陸地を探検すると絶海の孤島であることを知った。だが、そこは、清水の流れる川や、豊富な漁場となる入り江、猟場となる森があった。そして、住み家となる洞窟を発見する。その洞窟には先住民がいたのだが既に白骨化していた。山田左門という日本人のものだ(*原作ではフランス人フランソワ・ボードマン)。

原作では、フランス少年である主人公とその弟が、ブリアンとジャックだが、本作では、日本人の大和富士男と二郎に置き換えてある。富士男のライバルはイギリス貴族の子弟ドニファンだ。犬猿の仲である二人だが、アメリカ人ゴードンの仲裁で、ひとまず仲直りした。その功もあって、少年たちは、選挙を行い、初代大統領をゴードンとした。

 ゴードンは、孤高の天才児だった。彼は、植生から島が南半球にあり、まもなく冬がくることを悟り、冬ごもりの準備を始めるよう一同に命じた。富士男の奏上により、年齢別に班分けして、狩猟採集・家事の役割を与えた。また各班は上級生が下級生に勉強を教えるという役割もある。

 少年たちは、船から食料や備品を洞窟に移して行った。最初は、船に積んでいた保存食だったのだが、だんだんと、狩猟・漁労・採集を行うようになってくる。まずリャマを生け捕りにする。最初は食料にする予定だったが、ミルクを飲めるようになった。それから、連れてきた猟犬の活躍もあり、自給自足の生活がかなうようになった。

 しかし厳粛なリーダーであるゴードンに嫌気がさした仲間たちは、話し合いの結果、ゴードンを選挙管理委員長として、第二代大統領を選ぶことにした。これに当選したのは富士男だ。すると、富士男とドニファンとの確執が再燃した。富士男は取っ組み合いでドニファンを投げ飛ばして勝利すると、説教をして、服属させた(*原作では腹を割って話し合い和解する)。

 物語の終わりで転機が訪れる。

 少年たちが団結して冬を越し、二年目となったとき、別な漂着船(*日本語名はない。原作ではセバーン号)がやってきた。船員の中に悪漢三人がいて、船長夫妻を殺害したのだ。船に監禁されていた総舵手のエバンスが、脱出し、少年たちに救われると事情を話した。さらに、捕らえられていたアメリカ人メイドのケイトを救助する。少年たちは洞窟を要塞化した。そして、エバンス指揮のもと、年長組が、奇襲してきた三人を銃撃して仕留めた。

 少年たちは、航海経験豊かなエバンスによって、現在地を知ることができた。場所は南米でも南極に近い島々の一つだった。そして、エバンスの協力を得て、セバーン号の残骸を利用してサクラ号を修復。南米大陸の港に寄港し、そこから家族が待つオーストラリアに戻った。そして、皆が微笑む、幸福な後日談でしめくくられる。

          ノート20180617

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