自作画集/「洋風居酒屋・市」「無国籍料理店エルフリオ」
Ⓒ奄美剣星/「洋風居酒屋・市」(水彩) 2002年
今でこそ外出の際はデジカメを携帯しているのだが、以前は、スケッチブックを携帯していたものだった。この絵のモチーフは大正時代創業の「市」というトンカツがウリの洋食屋だ。ランチには珈琲・サラダ・スープがついており、夜になると洒落たバーになりました。
バブル期の少し前、新幹線が開通すると群馬県高崎駅前にビルが建ち並んだ。店は地下にあった。バブル崩壊後、客足は郊外のショッピングモールに押されて遠のきだし閉店になった。
本店が前橋にあって何度か足を運んだことがある。ある日曜日、時間制で通行禁止になる、店の並びの路地に誤って入ったとき、近くの交番警察官に捕まって、「おまえには黙秘と弁護士を呼ぶ資格がある」と、この程度の過失ではありえない、横柄な口調で調書をとられた。――かつて、この界隈で発生したヤクザがらみのピストル乱射事件があり、犯行組織構成員が一斉逮捕されたのは翌日のことである。
Ⓒ奄美剣星/「無国籍料理店・エルフリオ」(水彩) 2006年
群馬県高崎市の駅前通り・連雀町だったか、そこにかつて、無国籍レストラン・エルフリオというのがあった。通りにテント風の屋根を張り、路地にテーブルと椅子がはみ出していた。中に入ると、配管とかむき出しになった倉庫のようなコンクリート天井に、大型のエアコンやスポットライトが貼りついていた。カウンターには洋酒が並び、ジャズが流れていた。欧米系外国人もよく来ていた。
ランチタイムになるとバフェ(バイキング)があり、千円で、ソフトドリンク、デザート、スープ、ピザ、パスタ3種、カレー、煮物類がわんさと置かれていた。
スケッチに2時間くらいかかったか。食事に付き合った家内が、「いい加減にしてよ!」と周囲の迷惑におかまいなくブチ切れた。




