テレビ/刑事コロンボ「構想の死角」 ノート20180330
メモ
動機=心の闇
「構想の死角」/テレビ『刑事コロンボ2』より
エラリー・クィーンのように、コンビを組んでいたミステリー作家がいた。フェリーとフランクリンだ。二人がつくったヒット作は、クリスティーの『ミス・マープル』のような作品。しかし実際、制作をしていたのはフェリーで、フランクリンは実質的にマネージメント担当だった。ところがあるとき、フェリーがコンビ解消を切り出す。派手好きなフランクリンは金づるを失うことになり、相棒に多額の保険金をかけて、殺人を実行する。
殺害方法とトリックは、オフィスビルの制作事務所に赴き、相棒を自分の別荘に呼び出す。駐車場に停めてある自分の車に相棒を乗せたところで、忘れ物をしたといって戻り、争ったかのように、オフィスを荒らし、何食わぬ顔で車に戻る。湖の畔にある別荘地に来たとき誤算が生じる。自分の別荘に入ろうとしたとき、雑貨屋に立ち寄った。ここの女将がフランクリンに気があり、よせばいいのに、車を覗き込んで、相棒フランクリンが助手席に乗っているのを目撃したのだ。そうとは知らず、フランクリンは、別荘に入ると、相棒に、細君へ「オフィスで残業する」と嘘の電話をかけさせる。電話交換手をつかうとバレるので、直通ダイヤルでかけさせ、話が終わって、受話器を置く直前に射殺。――電話局で、住んでいる町に直通電話をかけた記録が残った。――遺体は車のトランクにしまう。この異変に驚いた細君が警察に電話する。そして事件はマスコミの知るところとなる。フランクリンは、ラジオで聴いたとして相棒の細君に接触。マスコミ・警察が押しかけてきている中、刑事コロンボも登場する。
コロンボは、フランクリンのアリバイを聴きだし、別荘の近くには空港があるのになぜ使わず、マイカーで、相棒の細君のところへ行ったのかと質問したのだが、フランクリンは慌てていたからだとはぐらかす。
フランクリンが帰ると、コロンボは手料理のオムレツをこしらえて細君との信頼関係を瞬く間に構築した。そして、フランクリンがマネージメント担当で実際の制作には携わっていなかったこと、亭主フェリーとコンビ解消のことでいさかいをしていたことを話した。コロンボはここで動機をつかむ。コロンボは、何度か、真犯人フランクリンと、被害者の細君との間を往復する。
その間の出来事。
フランクリンは自宅前の路上に、相棒の死体を放り投げる。コロンボに、実は相棒がマフィアネタの小説を書こうと取材して睨まれていると、マフィアたちのリストを渡す。偽装工作だ。――コロンボは関係マフィアに聴きみをしたが、当然、心当たりはないという答えが返ってきた。
だがここで、タイトルで言うところの殺人計画の死角に潜んでいたトリックスターが動き出す。
別荘地の雑貨屋の女将が、駐車場で相棒が車に乗っていたのを目撃したことをネタに、フランクリンを恐喝し一万五千ドルを得る。夜、一軒家であった雑貨屋を訪ねたフランクリンは、ワインの瓶で女将の頭部を撲殺。彼女のボートにその遺体を乗せて湖に漕ぎ出した。遺体を湖に棄て、多数のワインの空き瓶を周囲に棄て、酔って漕ぎ出したかのように偽装し船を転覆させて、岸まで泳いで自分の別荘に戻った。――事件当日に銀行預金からの引き出しがあったことと、直後に、再入金の記録が残る。
どんでん返しのターニングポイントととなる閃きの場面は、コロンボが、再び被害者の細君の家を訪れたときだ。被害者は気づいたことをすぐにメモする習慣があったことだ。
そしてトリックの解明となる。犯人は相棒の習慣を知っている。証拠隠滅のため、事務所を処分しようとしたとき、コロンボは、先手を打って事務所を封鎖し、先述した事情でアリバイが崩せたことを犯人フランクリンに言う。さらに、コロンボは、第一の殺人でのトリックは完璧だったが、第二の殺人は雑だった。第一の殺人のアイディアは相棒のもので、第二の殺人のアイディアは犯人のものだろうと訊いた。
逮捕され連行される直前、フランクリンは、負け惜しみで、アイデアは唯一自分がつくった作品未発表のトリックだったのだとコロンボに告げて幕。
ノート20180330




