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もう一度妻をおとすレシピ 第9冊  作者: 奄美剣星
Ⅱ 映画・テレビ
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テレビ/『オリエント急行の殺人/名探偵ポワロ』スーシェ版 ノート20171223

 名探偵ポワロ『オリエント急行の殺人/スーシェ版』


 先日、ハリウッド2017年版『オリエント急行』を観た。その後、イギリスで制作され2010年に放送されたスーシェ版ポワロの『オリエント急行の殺人』をアマゾンで購入して視聴した。ネタバレしたところで、あまりにも有名な物語なので、遜色することはないだろう。このお話は、謎解きよりも、豪華列車の旅を想像して楽しむところにある。

 ポワロは、パレスチナ駐在のイギリス軍の不正事件で犯人を捕まえるのだが、犯人の将校は捕らえられる前に拳銃自殺してしまった。事件解決後、ポワロはフェリーでイスタンブールへ向かった。数日、ホテルに滞在し、観光を楽しむつもりだったのだが、ホテルフロントに、未解決事件が進展したというメッセージがあり、急遽、オリエント急行に乗り込むことになる。市内をぶらついていたとき、アーバスノット大佐と、デブナムとの会話、「すべては終わった後で……」を偶然に耳にする。

 イスタンブールか駅にはブック車掌長がいた。第一次世界大戦以前、ポワロがベルギー警察時代からの友人で、オリエント急行の支配人(車掌長)に収まっていた。列車は満席だったのだが、この人の機転で、初日は二等室の相部屋、翌日からは一等室へと移ることになっていた。ポワロを除くと乗客は15人。しかし最後の客は、出発時刻に現れなかった。

 翌朝、被害者ラチェット(*カセッティー)は、ポワロに札束を積んで、ボディーガードとして雇おうとしたのだが、その態度がポワロに好かれず断られた。その夜、この男は、犯人達の周到な計画によって、刺殺される。ユーゴスラビアあたりでのことだ。直後、雪崩が起きて線路を塞いでしまった。犯人達に誤算が生じた。

 第一発見者は車掌だ。ラチェットの一等室には、Hのイニシャルがあるハンカチ、真鍮製の車掌のボタンが落ちていた。窓が開けてあり、犯人はそこから逃亡したような偽装がされてある。車掌長に呼ばれた探偵は、雪上に足跡がないことから、外部の者の犯行ではなく、乗客の誰かが犯人であること。被害者を刺殺した痕が、深く刺さったもの、浅いもの、左利き、右利きがある。ゆえに犯人は複数いるということに気づく。

その後、乗客達の証言があって、ラチェットが殺された時刻に、赤い着物を着た、女装した男が、部屋の前を通り過ぎたという証言もあった。また、真鍮ボタンがとれてしまった車掌服や、犯行に使われた凶器のナイフも出てくる。

 捜査の過程で、探偵は被害者ラチェットが、営利誘拐事件の首謀者であることを知る。そして、乗客達全員が、ラチェットに殺された幼女の縁者だということに気づく。

 謎解きの場面は、食堂車ラウンジで行われた。Hのイニシャルは、ロシア語で「ア」と発音する。そこから持ち主は、侯爵夫人アンナだと判る。それを皮切りに、このオリエント急行は、悲劇に見舞われたアームストロング家の縁者で貸切られた列車であると判ったのだ。

 列車が動き出す前に、ユーゴスラビア警察が来た。

 事件には二つの仮説があった。一つめは車掌が提案したものだ。ラチェットはマフィアに睨まれていた。車掌に化けたヒットマンが途中の駅から乗り込み、ラチェット殺害後、逃走したというもの。二つめはポワロが見破った真実だ。ポワロは悩みつつも、結局、不公正だった裁判結果に不服を持った人々による犯行を受け入れることにした。

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《所見》

 ハリウッド2017年版には、派手なアクションや魅力的な音楽もありますが、はっきりいいまして、スーシェ版ポワロは、そういうものがない分、トリックの解明、動機説明がきめ細やかで完成度がより高いです。

 蛇足ながら、ラチェットの執事エドワード・ヘンリー・マスターマンが、俳優ヒュー・ボネヴィルで、ドラマ・シリーズ『ダウントン・アビー』のグランサム伯爵ロバート・クローリーを演じている。顔を覚えた俳優を、別なドラマでみかけると、これまた楽しい。

小説を読んだのはだいぶ前なので、wikiを引用し、下記にまとめた。

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《捜査陣》

〇探偵/エルキュール・ポワロ……イスタンブールに数日滞在する予定だったが、関わっていた事件の発展によりオリエント急行での帰還を余儀無くされた。客室が満員になっていたため、予約客が現れなかった二等寝台の7号室に通され、その後ブックが使っていた1号室に移動した。

〇依頼者・車掌長/ブック……国際寝台車会社の重役で、ポアロとはポアロがベルギー警察にいた時期からの知人。寝台は1号室だったが、後に別車両に移った。所用でオリエント急行に乗っていたところ事件の発生を知り、会社としてポアロに事件の究明を要請する。

〇検死医/コンスタンチン博士……ラチェットの検死を行った医師。事件の動機になった、デイジー・アームストロング身代金誘拐殺人において、アームストロング家の主治医だった。今回のカセッティー殺害計画を練り上げる。


《事件関係者》

〇被害者/サミュエル・エドワード・ラチェット(*カセッティー)……5年前に、デイジー・アームストロング身代金誘拐殺人をしたが、裁判では有罪にならず、外国で暮らしていた。オリエント急行の旅で、一等車において殺害される。

〇容疑者/ヘクター・マックイーン/ラチェットの秘書。

〇エドワード・ヘンリー・マスターマン……ラチェットの執事で、無表情でかしこまった中年男性。

〇アーバスノット大佐……アームストロング大佐の戦友。バグダッドではデブナムと意味深な会話をしていた。

〇メアリー・デブナム……バグダッドで家庭教師をしていたと言うのだが、殺されたデイジー・アームストロングの家庭教師だった。アーバスノット大佐と不倫関係。

〇ドラゴミロフ公爵夫人ナタリア……フランスに帰化したロシア亡命貴族。アームストロング家との交流は深く、殺害されたディージー・アームストロングの名付け親でもある。

〇ヒルデガード・シュミット……ドラゴミロフ公爵夫人のメイド。

〇ハバード夫人……おしゃべりな中年女性。実は女優で、ポワロを引っ掻き回す。

〇グレタ・オルソン……証言により、ラチェットと最後に会ったと人物でもあるとされる。

〇アンドレニ伯爵……ハンガリー外交官。事件の全容に気づいてはいるのだが、妻を関わらせないように、睡眠薬で眠らせた。

〇アンドレニ伯爵夫人……実は、5年前にカセッティーによって殺害された、ディージー・アームストロングの叔母にあたる。

〇サイラス・ハードマン……私立探偵。アームストロング家のメイドと恋仲だった。しかし、そのメイドは冤罪をかけられ、裁判中に自死した。

〇アントニオ・フォスカレリ……イタリア系アメリカ人。

〇ピエール・ポール・ミシェル……ポアロたちが乗るオリエント急行の車掌で、ラチェット(カセッティー)の死体発見者。妹が冤罪で自死したアームストロング家の妹。

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     ノート20171223

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