#21 神々の言語ロゴスによって始まっている世界(霊界)と世界(宇宙)
ソフィアレスの権能【叡智が多様であるための境界の光】にはエーテルを組織するロゴスが作用している。
エーテルとは存在するものを生きている状態にする働きとして作用する生命エネルギーのことである。
その原初の形態を熱エーテルという。
その作用である「熱」には形成、成長、循環を維持し、熱ある限り記憶の保存と再生を担うだけのエネルギーがまず初めにあった。
例えば、生物が常に一瞬前と同じような状態を持続して同じ自分でいられている恒常性もエーテルが担っている働きの一部にあたる。
ただし、それは単に体温や血糖値を一定に保つという意味ではない。
生命が絶えず変化しながらも、自らが生命であるための秩序を失わず、成長し、再生し、次の生命へと受け渡していく働きを繰り返し、命ある限り代謝していく、その作用全般を司っているのがエーテルだった。
また、そのエーテルの作用は宇宙全体に隙間なく遍在的に及んでいる。
なぜなら、生命だけが特別にエーテルによって動かされているのではなく、宇宙に存在するものがそれぞれの秩序を保ち、変化し、次の状態へ移行していくことそのものがエーテルの作用によって成立しているからだ。
エーテルは各宇宙紀を経るごとにその役割を変容させ続けてきた。
ある時は熱だったエーテルが光として存在を顕にしたのが太陽紀。
そして、その光エーテルが音として存在と存在の関係を結び、異なるものを一つの秩序へと組み合わせていく役割へと変容したのが月紀の音と色彩の振動を伴った化学エーテル。
その化学エーテルによって爆発的に多様化したその組み合わせが濃縮的に結合した存在である「物質」を未来へと持続させているのが地球紀の生命エーテルだった。
それらエーテルそのものを組織する叡智が宇宙の存在の秩序構造そのものに働きかけている意志的作用のことをロゴスという。
そのエーテル的な階層構造から見た蜂としての頂点にして神としての蓋然体を有する蜂神メリュクシオンは地上の蜂たちにとってのロゴス存在ということとなる。
彼ら蜂たちには一匹の蜂を個体とするのではなく群れそのものを一個の生命として成立させる固有の本能がある。
蜂は一匹ずつ見れば個体だけど、蜂群として見ると女王、働き蜂、雄蜂、巣、餌の採集、温度調整、幼虫の養育、防衛、群れの分裂などが一つのシステムとして動いている。
つまり、一匹の蜂の本能では説明しきれない「群れ全体の秩序」が蜂たちの個体以外に存在している。
蜂群の生命秩序の集約を個とした意志が蜂として現れているその根源がメリュクシオンというロゴスなのである。
エーテル(蜂という形体を生成維持する生命体)
▶蜂群を生命として維持・再生する
本能(群霊としてのアストラル体=蜂の種の数だけボスがいる※マナス体)
▶個々の蜂がその群れの秩序に従って行動する
メリュクシオン(蜂の蓋然体=霊的自我※ブッディ体)
▶その蜂群という生命体系を成立させているロゴス
メリュクシオンは「蜂たちに命令をしている神」ではない。
こうして、蜂が蜂として行動できること自体を成立させている存在があるように、エーテルがエーテルとしてその生命を生命として機能させる理そのもののシステムが宇宙の枠組みの外側には存在する。
その次元を違える神域階層を居とする存在が定義し、創造し、それぞれが担う宇宙の運命の揺り籠を見通しながら純粋にして精緻な生命を設定する神懸かった思考の主たちの調和への意志と会話による新たな一歩、呼吸、瞬きの一つ一つが新たな創造として在り続ける。
そんな彼らの言葉のことを「ロゴス」と呼ぶ。
現代の知的な言葉には創造する力がほとんど存在していない。
だが、ロゴスとは創造そのもの。
ロゴスとは「発音された言葉」ではなく、世界の中で活動している宇宙に浮かぶ天体、その星に吹く風や緑の自然、人間や動物の魂から、人間の扱う思考する自我までもが「ロゴス」という原初の創造主たちの言葉の息吹を大元に、その存在の生を創造的な力の賜物の一端として顕している。
そのロゴスにはいくつかの伝承が痕跡として残されているのを見ることができる。
聖書の『創世記』第1章3節にある。
神は言われた
「光あれ」
こうして光があった
ここでいう「光」はビッグバンでも、太陽のものでも、ロゴスそのものでもない。
光エーテルと呼ばれる「太陽紀」の残滓である叡智の神霊のロゴスが太陽という像として現れたものからの現象が地球紀の始まりに届いた「光」なのである。
赤がなぜ赤なのかを月紀のアストラル体が色彩を「体」として活動させた運動の神霊デュナミスの意志であるように、光がなぜ光なのかは「太陽紀」にエーテルという叡智の光を「体」とした活動させたキュリオテテスの意志がその姿を太陽という天体に形を変えて、人間の認識及び理解のできる宇宙として顕となっている。
その階層構造の最奥に視座する神的作用のことをロゴスとして進化の途にあるのが各宇宙紀の人間段階なのである。
「太陽紀」のエーテルはキュリオテテスの権能である叡智を供儀として宇宙創造のために捧げられることによって生まれた生命エネルギーが人間段階に初めて齎された時代だった。
供儀といっても供犠ではないのでキュリオテテスたち神霊が神への生贄になったわけではない。
各宇宙紀はそれぞれの神霊の権能を人間段階の進化にあてるべく宇宙を変化させ続けて来た。
そして現在の地球紀とはこれまで神々がロゴスとして設定してきたものを人間自身が自らの言葉と思考によって認識し始めた宇宙紀なのである。
太陽紀=叡智霊キュリオテテスが人間段階のエーテル体を進化させるために光/空気宇宙を展開
月紀=運動霊デュナミスが人間段階のアストラル体を進化させるために水宇宙を展開
地球紀=形態霊エクスシアイが人間段階の自我を進化させるために物質宇宙を展開
彼らの神的ロゴスが現在の物質宇宙では太陽の光となって注がれていることで地球紀の人間段階は夜空の宇宙にその無限とも言える神々の遍歴とその階層による恩寵を生命活動に変えて”自分はこうして生きている”を感じることができている。
世界に光となって闇を境界とする生命の通り道としての「ロゴス」を「認識の光」とした生命が地球紀の人間なのだった。
ロゴスが生命を通して世界に現れるとそこには「光」が現れる。
その「光」が照らす暗闇の中に人間の魂を見つけることのできた存在が人間段階と呼ばれるようになる。
また「光あれ」は当たり前だが、神がそう言ったからそうなったといった単純な人間的言語の顛末ではない。
ヨハネ福音書1章1節ではこう述べられている。
初めに言があった
言は神と共にあった
言は神であった
熱エーテル:太陽紀以前のロゴス=根源の意志
┌────┴────┐
↓ ↓
生命エネルギー 創造的言葉:ロゴスからの設定の意志=叡智
↓ ↓
エーテル的活動 世界への呼びかけ:地球紀の人間段階の進化の青写真=エーテルの設計図
└────┬────┘
↓
光エーテル:太陽紀のロゴス
↓
世界の顕現・分化
↓
音/化学エーテル:月紀のロゴス
↓
関係・結合・秩序形成
↓
生命エーテル:物質=未来のロゴス
???「またお前か、ソフィアレス」
メリュクシオンの黒と黄色をグラデーションにした禍々しいオーラが一気に黒一色へと染まっていく。
そのどこまでも吸い込まれそうな黒いオーラの彼方から現れたのがまるでロックスターのような金銀黒のロングコートを身にまとった細身の人型をした神だった。
まず頭部からは背中にも届くかようなロングヘアーをスタイルとした白い炎が遡っていた。
そして、その顔や肌はソフィアレスと同様にダイヤモンドのような輝きを放つ質感を身体として、その眼は青寄りの虹色の色彩を滲ませているのが真っ黒な黒いオーラに映えていた。
顔立ちと姿形はソフィアレスと違えど、同じ種族であることは一目瞭然だった。
ただ、同じ若者の体でのイケメンあっても、ロックンローラーである彼のオーラからは自然と躍動的にして攻撃的な意志のようなものが隠す気もないくらいに溢れ出ていることもあって、神の権威を激しく乱用しているかのような雰囲気が空間全体を威圧しているかのようでもあった。
それが運動の神霊デュナミスの蓋然体だった。
ソフィ「アストラリオン、息災か」
アスト「無論だ、自分のケツは自分で拭く、ひとりの神としてもはや常識」
ソフィ「しかし、あれは彼ら自身の意志で願った魂の最後の夢、その夢が彼らのソウルで創造されている以上、我々にその自由な意志を阻害することは叶わない、あまり叶わない、適っていない、無理な干渉を続けているとキミの蓋然性の過剰を問わねばならなくなる」
アスト「わかっている、わかっているがまだカルマとして彼らの自我に我輩の【魂の炎を映し続ける鏡の光】が届いている手応えがある、その限りにおいて救済の可能性は灯し続けるのもまた我々の責任であろう」
ソフィ「だが、その過干渉がためにキミの魂の作用が”改善できない月”を再生産させているのだよ」
アスト「お前は優しいな、なにもお前まで神々の意志であり調和から逸脱することはないだろうに…」
ソフィ「安心してくれ、これは私の中では逸脱でも裏切りでもない、むしろ根源の真意であるとさえ思っているよ」
アスト「”改善できない月”の叡智の堕天使となることがか?」
ソフィ「それでいい、見捨てられないんだろ、霊化を拒否した存在であったとしても」
アスト「すまない、バカな子ほどかわいいとまでは言わないが彼らの意志は悪そのものではないのである、ただ人間たちの霊性が望まなかった存在たちであり、その望まれない階層へと誘惑した存在こそが悪なのだ、我輩は彼らを許さない、だからせめて我輩が彼らの世界に残り、必ず我が【魂の炎を映し続ける鏡の光】により贖罪をさせてみせる」
ソフィ「その意志たる権能がどうなるかも不明なのですが、それもかの人しだいですね」
アスト「あやつのことは頼んだ、あとメリュクシオンには謝っといてくれ」と言い残して力の神アストトラリオンは自らの黒いオーラと共に消え去り、ソフィアレスはその消失を見届け「任された」とつぶやくのだった。




