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ガールライダー☆ 〜凄腕ガンマンの彼女と過保護な死神と真面目な元保安官の裏社会コメディ〜  作者: VANRI


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終幕

「ひっ……!  殺さないでくれぇぇッ!」


 銃口を向けられ、悲鳴を上げるギャングのボス。

 だが、本物のメアリーたちが揃った瞬間、勝負は一瞬で決した。


 ――ズドンッ! ズドンッ!!


「ぎゃああっ!?」


 メアリーの二挺拳銃から放たれた極限の早撃ちが、ギャングたちの武器を一瞬で撃ち落とす。

 間髪入れず、フランがアクロバティックに宙を舞ってボスの脳天を叩き割り、モネの刃が側近たちの服の裾を切り裂き、ベイルがその隙に予備の銃と弾薬を全てスり盗った。

 そして最後は、トニーの重厚な一弾がボスの足元を吹き飛ばし、完全に戦意を喪失させた。


 わずか十数秒の大無双。

 巨大なギャング団は、傷一つ追うことなく本物5人の手によって壊滅させられたのだった。


「ひ、ひえぇぇぇ……ッ!!」


 開いた口が塞がらない観衆と、腰を抜かしたまま泡を吹きかけているニセメアリー一味。


「さ、行くわよみんな」


 メアリーはクルリと二挺拳銃を回してホルスターへ収めると、一切の仕返しも自慢もすることなく、静かに背を向けて歩き出した。


 その背中に向かって、足を負傷したニセメアリーが必死に這い寄り、震える声で呼びかけた。


「あ……待ってくれ!  もしかして……あんたたちが……本物の……!?」


 歩みを止め、チラリと振り返るメアリー。

 彼女は怒るどころか、どこか愛想のいい、悪戯っぽいフッと優しい笑みを浮かべた。


「メアリー一味さん、これからも街を守ってくださいね」

「……っ!!」


 その言葉の意味を理解した瞬間、街の人々から地鳴りのような大歓声が巻き起こった!


「「「うぉぉぉぉぉッ!!  メアリー一味万歳!!」」」

「やっぱりあいつらは街の守り神だったんだ!!」

「頼むぞ、メアリー様ーッ!!」

「えっ!?  あ、いや、俺たちは……っ!?」


 観衆にわっと取り囲まれ、揉みくちゃにされながら一躍街のヒーローとして担ぎ上げられるニセ一味。


 ニセメアリーは、去っていく本物の背中を見つめ、ボロボロと涙をこぼしながら深く深く頭を下げた。


 大歓声に包まれる街を背に、ゆったりと荒野へ歩みを進める5人。


「お前〜、かっこつけちゃってよ〜」


 横を歩くトニーが、ニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべながらメアリーの肩を突いた。


「『メアリー一味さん、これからも〜』だぁ?  いい人過ぎだろ〜」

「うるっさいな!  いいじゃない、それがあの街には一番都合がいいんだから!」


 顔を少し赤くして、ふくれっ面で怒るメアリー。

 その隣で、フランがパチパチと楽しそうに手を叩きながら、うっとりとした目でメアリーに視線を送りながら腕を引っ張る。


「やっぱり僕が見込んだだけのことはあるねぇ、メアリーちゃん♡」

「ちょっとフラン、引っ付かないでよ!  暑苦しい!」

「ふふ、まあ良い引き際だったんじゃないかしら。……私たちの懸賞金が余計に跳ね上がらなくて済んだわ」

「モネさん、僕もあのニセベイルの代わりに帽子を深めにかぶる練習しておきますッ!」

「ベイル、それは真似しなくていいぞ……」


 夕日の射す荒野に、5人の賑やかな笑い声がどこまでも響き渡っていく。


 



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