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戦国の女医 (戦国にタイムスリップする救命外科医)  作者: dodongadondon


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第四話 戦国の女医



あかねは家元の傷口に触れていく 傷は思ったよりは深く無く 骨までは達していない

傷は肩から右胸の中央に伸びていて胸の途中まで伸びていて 腹部までは届いてない

肩の近くの静脈が切れていて それ以外は毛細血管が何個か切れただけである

出血も止まってて 脈も弱いけどまだある 


(あかね)とりあえず 静脈から縫合しましょう


血管内には血液がゼリー状になって詰まっていた これがガマの油の効果なのだろうか?

血液を凝固させ詰まらせる事で止血する そういう効果があるようだ

血管をクリップで止め 縫合用の針で血管に詰まった凝固血液を取り除く


(あかね)元子 これもってて


(元子)えええ


あかねは元子にクリップを持たせた

元子は二つのクリップを慣れない手つきで手に取る


(あかね)そう そのまま もうちょい右 そこで固定


(元子)いいい 


(あかね)動かないでね 今から地蔵になって


元子にクリップで血管を固定させ 静脈を針と糸で縫っていく

そのとんでもない技術に白髪の老人は


(白髪の老人)な、なんという技術だ 信じられない


細い血管を髪の毛のような細さの針と糸で縫合していく姿に目を丸くしていた

一本一本丁寧に針をとうしていく だが 衣服を縫うのと訳が違う

ミスが無いように細心の注意をはらうため とにかく時間がかかる


(元子)ママ まだ~ 腕がもう萎えちゃうよ


(あかね)がんばれ 今動かされるとパパ死んじゃうよ


(元子)うひい~


(白髪の老人) じゃあ私が変わろう 


白髪の老人はそーっと元子の持ってるクリップを受け取る

押さえてる血管が動かないよう 時間をかけて手に持った


(あかね)スイマセン 助かります


(白髪の老人)いや ワシも其方の医術を見てみたくなったからの

腕がもたなくなったら お嬢ちゃんに代わってもらうからな


(元子)うひい 腕治しとかないと


そう言うと 元子は自分で萎えた腕をもんでいた

あかねはとてつもない集中力でノンストップで縫合を続ける

1時間近く経っただろうか? ようやく最後の縫合が終わる


(あかね)よし 静脈終了 後は閉じておしまいね


大きな静脈は切れてるのは幸い一本だけだった 毛細血管は何本か切れてるが

拡大鏡も無い状態で全て縫合するのはムリだろう

ガマの油のおかげで出血は止まってるし そのまま縫合することにした

皮膚の縫合は血管に比べれば楽なものだ 慣れた手つきで 縫合をしていく

ものの20分で傷をすべて縫い終わった


(あかね)よし できた これでもうダイジョブなはず


(白髪の老人)おおお なんという技術じゃ 傷がまるで切ってないかのように塞がるなんて


白髪の老人は驚愕していた 彼からしたら見たことの無い技術

400年以上先から来たのだから 当然と言えば当然なのだが


(あかね)あれ? 脈が、、、


家元の脈が無い さっきまで微弱だが脈はあったはずだが

縫合に集中して脈を確認していなかった


(あかね)ウソ 辞めて ウソでしょ?


心臓に耳を当てても心音が全く聞こえない 心停止している


(あかね)なんで? 出血量?輸血?? 


あわてて医療箱を探すが血液パックなど無い (いつもの)ルーティ―ンで治療したことがあだになったのか 仕事の時は(チーム)でやるため バイタル等は他のスタッフがチェックしてくれる

出血量が想定より大きかった事も ロクな機材が無いため気づかなかった


(あかね)あ、ダメ 輸血なんか元子からとるの?ダメだ心停止してるのにそんな暇はない


あかねは家元に心臓マッサージを始めた


(あかね)ダメダメダメダメ 戻ってきて もとちゃん!!


心臓が動けば輸血すればなんとかなるかもしれない 家元と血液型が同じとわかっているのは

元子しかいない だが輸血できないわけではない

何にしてもとにかく心臓を動かさないとどうにもならない

必死にマッサージをするあかねだが、、、、、、


(あかね)じゅ、19時26分、、、患者の死亡を確認、、、うっううっ


職業柄右手の腕時計を見て死亡時刻を言ってしまうあかね

普段ならアリエナイ凡ミスで 家元を死なせてしまった、、、


(元子)うそうそうそうそ いやだー パパー


元子は大泣きして家元に抱き着いた 動かなくなった家元は元子を抱きしめる事はない

白髪の老人は すまないと一言声をかけると ばつが悪そうに小屋を出て行った

あかねは呆然と立ち尽くした 職業病なのか何が悪かったのか分析を始めている


(あかね)最初に輸血するべきだった、、、 バイタルなんか機械無いから測れないし

ガマの油になんかカーっとなって 天下一の医者だとかいっちゃって、、、

でもなんで 輸血しなかったんだろ?、、、ああ、そうか 血が足りない場合は

インターンの木下君が血液パックで点滴してるんだった、、 ははっ

別にいつもどうりやってたわけね、、、 いつもどうりじゃないのに、、、


救命医療はチームでやるもの 患者を救う確率を1%でもあげる為

チーム医療は物凄く効率化されている 輸血やその他は他のスタッフがやって

自分は執刀に専念できる状態 だから素早く治療できるし それにより生存確率も上がる

マシーンのようにやっていた為(何が優先順位上位なのか)そんなの考える必要も無かったのかもしれない


(あかね)そうだよ あんなに雑に運ばれて 移動中に出血してないわけないのに、、、


次の瞬間緊張の糸が切れたのか あかねは気を失った


第五話に続く



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