第三話 忍びの里
ブロロロロ
家元を背負った謎の男を車で追うあかね だが砂利道は相変わらずまともに走れない
ところどころで引っかかったりして 中々前に進まない
必死に追いかけるが謎の男との距離が中々縮まらなかった
プスン
(あかね)ああ、ガソリンが
見たらガソリンが0になっていた 高速を走った後 給油もしていなかった
気づかないうちにガソリンが枯渇していたようだ あかねは車から飛び降り
医療箱やリュックなど必要な荷物を持って車を降りる
(あかね)元子 忘れ物無い? パパ追っかけるよ
(元子)うん
あかねと元子は謎の男を追い走り出した 謎の男は山道に入ると そのまま山道を
かけのぼっていった 大柄な家元を背負ってとは思えないほどのスピードである
あかねも救命医をやるために 日頃からトレーニングをしていた 少なくとも毎週3日は
プールで5キロは泳いでいる 体力には自信がある方だが 慣れない山道を元子の手を引きながら
では 中々スピードが出せない そして完全に謎の男を見失ってしまった
(あかね)はあ、はあ で、でも 明らかに人の手が入ったような一本道がある
ここを辿れば追いつけるはず
山道には獣道のような道がつづいていた そこ以外はやぶや生い茂った木が並んでいて
とても人が入れる感じはしない 獣道をひたすら歩くと
(あかね)あ、あった やっぱり
獣道の先に建物が見えてきた 入口に帯刀している青年が立っていて
あかねを見るや否や刀を抜いてこちらに走ってきた
(帯刀した青年)何ヤツ! あ、そなたは先ほどの
さっき家元を切った青年である 小十郎とか呼ばれていただろうか
あかねを見ると 刀を鞘に戻し軽く会釈をして
(小十郎)どうぞ こちらへ あの者は今村長が治療しておりまする
そういうと あかねを村の中に案内した
小十郎に案内されて 馬小屋のような納屋に入った
地面は土で特に板とかは貼っていない 中央あたりに木のテーブルのようなものが置いてあり
その上に家元が寝かされていた そして何やら白髪の老人が治療?をほどこしている
あかねは駆け足で近づくとその治療?を見て驚愕した
(あかね)な、何してるんですか!!
(白髪の老人)な、なんですか?アナタは!治療中です 誰かこのモノをつまみ出せ
老人がそう言うと近くに居た謎の男が耳打ちした
老人はふむふむと頷くと あかねに話しかけた
(白髪の老人)すまぬ ご主人は今治療中じゃ ここは私に任せて 里の者に部屋を用意させるので
休んでいてください
(あかね)私は医者です!! 主人は私が治療します
(白髪の老人)なんと! だが申しわけないが ワシは戦国で1,2を争う名医なのじゃ
其方はまだ若いし どうひいき目に見ても ワシより腕が立つとは思えない
気持ちはわかるが ここはワシに任せてくれんか?
(あかね)私の腕は天下一です 貴方では私の足元にも及びません
わかったら そこをどきなさい
女に言われた事もあってか 流石に白髪の老人はカチンときたのか
(白髪の老人)ムム そこまで言うなら お手並み拝見しようではないか
お亡くなりになっても知らんぞ?
(あかね)言われなくても助けます
そう言うとあかねは家元の状態を見た
(あかね)な、なんですか?これは
家元は仰向けに寝かされていて 右肩から胸にかけて切られていた
が、そこに何やらジェリー状の緑色の何かが傷口に塗り込まれていた
(白髪の老人)それは わが里に伝わる(ガマの油)という 秘伝の薬じゃ
血を止め 傷口が腐るのを止める効果がある
(あかね)、、、、、、
聞いたことも無い薬だ だが薬効があるのか無いのか調べる方法も無い
とりあえず今の家元の状態を見てみる 血管とかは縫合された感じはない
肩口から切られてるがどうやら神経は切れていない 肩の静脈が切れてる が
(あかね)静脈切れてるけど 血は止まってるわね ガマの油の効果なのかしら?
とりあえず見た限り出血はしていなかった だが里に来るまでかなり出血したのは
間違いないだろう 何にしても(開いた)ままでは 感染してしまう恐れがある
(あかね)とりあえず 傷口を縫合します 元子手伝って
(元子)ええ? 元子じゃ役に立たないよ
(あかね)いいから ママの言うとうりやればできるから
あかねは医療箱を開けると中から 医療用のゴム手袋を取り出して装着する
消毒用のエタノールを取り出して元子に持たせて 自分の手袋にかけるように指示する
(あかね)じゃ オペを開始します
第四話に続く




