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毒舌家庭教師だけど、恋愛だけは完全に大赤字です―守銭奴、天使(仮)に貢ぐ―  作者: カナタ


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【番外編3】雪野カノン独白:ルリルリという名の「絶対解」





あれは、そう、運命の出会いだった。





完璧な笑顔。


完璧なスタイル。


そして、どこかのロリアニメから抜け出してきたかのような、魂を直接揺さぶるあの声。




ひとめ見た瞬間に分かったわ。




ああ、私の人生は今日まで、この瞬間を待っていたのだと。




あの完璧なファンサ。


あの神対応。




……ねぇ、あんなものを見せられて、正気を保てる人間なんているのかしら?




その日から、私はライブハウスの住人になったわ。




視界に映るすべての世界が、メンバーカラーの「ピンク」に塗りつぶされていく。人生のテーマカラーは、あの日のライブ会場で確定したの。




誰かに貢ぐ?


違うわ。あれは「課金」じゃない。




私の人生という名のキャンバスを、ルリルリという絵具で埋め尽くすための「聖域への投資」。




これほどまでに自分を、そして資産を捧げる対象がいることの歓び。


それはもう、至福としか言いようがないわ。




え? 周りの人が私に協力する理由?




そんなの、いちいち言葉で説明しなきゃいけないの?


私が布教なんて、くだらないことはするわけないでしょう。




ただ、ルリルリのあの瞳を一度でも見れば、皆、勝手に跪いてガチ恋勢に早変わりするだけ。




私の周りにいる哀れで愛おしい人たちは、ただ、その「引力」に抗えなかっただけのこと。




……箱山くん?




彼なんて、まさにその典型よね。




私が「会えるよ」って一言囁くだけで、カメラという名の自分の尊厳まで差し出してくれる。




なんて素敵なの。




皆が私のために、ルリルリのために、喜んで火の中へ飛び込んでくれる。




それが、私の愛したルリルリという名の、絶対的な世界。




皆、分かっているのかしら?




これはね、あなたがたの人生が、




ついに「ルリルリ」という名の正解に辿り着いた瞬間なのよ♡

この度は家庭教師コメディをお読みいただきありがとうございます!明日も12時10分に次話を更新します。


もし少しでも気に入っていただけたら、下の【☆☆☆☆☆】やブックマークで応援していただけると執筆の励みになります!


なお、夜は20時10分に毎日更新している別作品で『告解者』という完全シリアスなサイコサスペンスも書いておりますので、もしよろしければお読みいただけると嬉しいです★

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