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シオールが冒険者になった理由の巻

 シオールはフラクシネス男爵の次男として生を受ける。

 兄と妹、末の弟……シオール個人の認識としては弟以外は自分を明らかに軽んじていた、貴族の次男坊以下などそんなものかもしれないが、最初に生まれた男子というだけで爵位と領地を受け継ぐ兄に対する漫然とした反感もある。


 ちなみに貴族の次男以下はヤンガーサンといい、家も財産も受け継ぐことはできない。よって彼らは軍人、聖職者、官僚など、格のある職業につくことになるわけだが、おちこぼれて徒党を組んで狼藉を働くという本当にどうしようもないヤンガー・サンもそれなりにいる。

 領主が税を徴収できるのは領民たちを保護しているというお題目があるからで、あまりに領民たちに嫌わてしまうのは考え物、狼藉を働いたドラ息子が怒れる領民たちになぶり殺しにされたとしても、下手人を探す努力はあまりせず、体面もあって「事故死」として処理することが多く、家のほうで廃棄処分をする場合は「病死」ということになる。こういった場合、家族達は悲しいがほっとするという複雑な気持ちになる。


 そこで素行不良のヤンガーサンを「事故死」や「病死」させないために冒険者するという選択肢が生じる、暴力性を人間社会ではなくダンジョンに向けるというわけだ、ここで死んでも事故死や病死よりは名誉ある死であろうし(実際にどうであるかは関係ない)運が良ければ彼らにも何か活路を見出せるかもしれないという根拠のない希望もある。

 シオールものちにそういった認識で送り出されることとなるのだが、本人としては「あんな奴らと一緒にされたくない」というのが本音だ。


 シオールには剣の才能がある。子供の頃は勇者が強大な存在を打ち倒すといった英雄物語が大好きで、本気で勇者になり聖剣を振るうことを夢見て剣に打ち込み、十歳で十五歳の兄を破り十四なった彼に勝てる者は周囲にはいない程の腕前になったものの、勇者など絵空事だということくらいはもうわかっていたので、軍人にでもなるかと漠然と考えていた。


「お前の剣の腕は確かに見事だ、だが剣だけで生きてゆける時代ではないぞ」


 子供の頃は剣の腕を手放しでほめていた両親も最近はそんなことばかり言う。もっとも、毎度ウンザリしているので適当に聞き流しているが。


 読むべき本とやらは有名なもので大体内容も知ってるんだから読む理由がわからない、彼にしてみればそんな無意味なことをやっている暇はなく、本に書いてあるような内容など流し読みや、精々要約と軽い解説があれば十分で、その上勉強したら型にハマり教科書通りのことしかできなくなると彼は考えているのだ。


 その姿勢を崩すことなく軍学校の門戸を叩いたが結果は言うまでもないだろう、だがシオールはあまり気にしていない、優れた資質を持つ者が世間では認められないということはよくあることだし、こちらが結果を出せば今度はあっちから頭を下げ来ることはわかっているからだ。



 そんな成功することに疑いを抱いていないシオールであったが、ある日妹マンナと弟シオジの話を立ち聞きする。


「あのね、シオジ……剣の腕なんてものは、他のことが人並み以上出来て初めて評価されるものなのよ、大人の世界ではね」

「はぁ」

「昔ならともかく……今時戦って強さを誇示するしか能がない、無教養な人間なんてそれが貴族だろうと野蛮人に過ぎないのよ」


 マンナはため息をついて続ける。


「……あなたはシオール兄様や、徒党を組んで悪さする連中みたいにならないよう、ちゃんと勉強なさい」


 その一言はシオールにとってショックだった。


 あいつも親や兄貴の言ってることを真に受けてんのか……


「確かに今回は軍学校に入れなかったけど、シオール兄さんは徒党を組んで悪さをするような人達とは……」


 そうだ、俺は群れてイキるしかない落ちこぼれ共とは違う、女のお前にはわからんかもしれんがな……


「あの人の場合、徒党を組まないんじゃなくて組めないだけ、自分勝手で人をナチュラルに見下してるし」


 聞き捨てならぬ言葉であったが、確かに友達はいない、だがそれは付き合う価値のある人間と出会ったことがないからだ。

「仲間がいたからって徒党組んで暴れたりしない!」そう、怒鳴り込んでやりたかったが、何故か出来なかった。それから自惚れ屋、知的好奇心の希薄さ、自分勝手……シオールの問題点を次々と上げてゆく、よっぽど嫌な思いをしてきたのだろう、エピソードを交えて弟に力説するが、シオジは一応フォローにならないフォローをする。

 シオジは姉のマンナに可愛がられている、多分多少出来が悪くてもそれはそれで心配して可愛がってくれる人だろうと思うし、シオールにも振り回されることもあるが、同じヤンガーサンだから気持ちがわかるところもあるし、可愛がってくれているのはわかっているから嫌いではない、板挟みだった。


「だいたい、あの人はなんであんなに無神経なのかしら」


「それは……」とシオジも口ごもった。

 内気で大人しい妹のことはそれなりに可愛がってやっていたつもりだったが、腹の中で自分をそんなふうに思っていたという事実は結構ダメージが大きい。


「あなたも地位や財産を受け継ぐことはできないけど……この先の生き方を選択できるのだから」


 それからマンナは自分はどれだけ勉強しようと、結局……好きでもない、よく知りもしない男の元に嫁がされ、やりたいこともろくに出来なくなるだろうと自らの運命を嘆く。


「恵まれた立場にありながら、暴力などという最も安直な問題解決手段以外に興味がないシオール兄様みたいな人にだけはならないでね、私が同じあの人と同じ立場なら絶対あんな馬鹿な生き方はしない」


 そうか、あいつは親父達の話を真に受けてる上に、俺に嫉妬しているのか、シオールは妹の言動をそう判断した。


 両親も長兄も自分の婚姻をコネクション作り以上のものと見ていないと憤慨していたが、貴族の結婚とはそうしたものであるし、ガキじゃじゃないんだぞ、甘ったれるなよ……と、説教してやりたい気持ちにもなった。


 そして、そんな話を聞かされるシオジに少し同情もしていたが……この状況で顔を出せば開き直った妹は以降自分に対し、日常的に軽蔑の眼差しを向けてくるようになりそうで鬱陶しい。

 貴族の婚姻に不満を抱き、自分の今後の人生において役に立たちそうにないにも関わらず七面倒くさいことを考え、勉学に勤しむマンナの情熱はシオールには理解出来ない、ハッキリ言ってコストパフォーマンスが最悪だし、時間の無駄だとしか思えない。


「面倒くさいな」と小さく呟き、シオールはその場をあとにした。


 無意味なことに時間を割くほど俺はバカじゃない……


 このように一切自身を省みることなく、今まで通りの生活を……いや、シオール流に言えば、信念を貫いたところ、兄に忠告された。


「このままじゃお前は冒険者くらいしか道がないぞ? わかっているのか?」

「そうですね、願ってもないことですよ……皆それを望んでいることでしょう」

「開き直るな……お前を慕っているシオジのことも考えてやれ、遅すぎるなどという事はない今からでも」

「結構、自分の力で掴んでみせますよ、寝ていても爵位と領地を受け継げる兄上のように、恵まれてないんで」


 シオールも派手なことをして名を上げたい、何も受け継ぐことは出来ない次男に生まれ、その上軍人にもなれないのであれば、冒険者をやって英雄物語の如き功績をあげるしかないではないか。

 彼は人類にあだなす強大な存在の出現を夢見ている、そしてそれを自らの手で打ち砕き、英雄となるなんて展開を夢想している。一発逆転の成り上がり……絵空事と切り捨てた勇者の物語を心から望んでいるのだ。


 両親も兄もシオールには届いていないが心配する気持ちはある。両親は親として、兄は生まれた順番で運命が決まってしまうところに多少申し訳なさもあった、だが妹のマンナだけは違った。


「無神経なシオール兄様とは口を利きたくありません」


 ある日、そう宣言される。妹……後に生まれた女きょうだいという立場から容赦なく切り捨てる、純粋な軽蔑と嫌悪を向けていた、同じヤンガーサンの弟が利発で物わかりの良いいい子だったのもなおさら差がついたところだ。

 それでも、マンナが先に生まれていればウンザリしつつもここまで辛辣ではなかったかもしれない、出来の悪い弟は悩みの種だが、出来の悪い兄は純粋に腹立たしい存在でしかなく、シオールの生きざまから同情する要素を見出すことができなかったのだろう。



シオールは特にすることがない、することと言えば剣の鍛錬くらいなものであるが、周囲には彼に勝てる者もなし、家族も召使もイラつく連中しかいないので領地内をふらふらと散歩していると、四人の男が徒党を組んで歩いているところに鉢合わせた、見たところシオールと同じヤンガーサンらしい。


「ここはフラクシネス家の領地なんだが、お前たちは何をしている?」


 シオールは徒党を組んで粋がる連中を軽蔑していた。友人いないことも確かだが、徒党を組んで粋がるのは雑魚のすることであるという認識もある。


「貴様は?」


 リーダーと一目でわかる男はシオールよりも頭一つほど背が高く、がっしりとした体格でなかなか強そうだ。


「人に問う前に自分から名乗ったらどうだ?」


「はぁ!?」「なんだ貴様?」「たかが男爵家の分際で」と取り巻きからヤジが飛ぶ。


「ランセオさんはコレオプシス伯のご子息でいらっしゃるのだぞ、男爵家如きの貴様とは格が違うのだ」

「なんだ俺が何者か知ってるんじゃないか、だいたい……偉そうな態度だがどうせ次男以下だろう? なら俺と何も変わらない」


 ここにいるヤンガーサンたちは爵位を受け継げず、かといって勉強をして軍人や法律家などといった仕事に就くこともできないあぶれ者という点も一致しているが、群れて気が大きくなっているのだろう「無礼者め」「おろかものめがー」「身の程を知れー」取り巻きたちは罵声を浴びせる。


「だいたい貴様は独りで何をしている? 何なら俺がランセオさんに言って、貴様を小間使いにするよう頼んでもいいが?」

「お前の特技は媚びることか」

「なんだと?」

「そもそも、次男三男どころか、庶子もいるんじゃないか?」


 図星だったのだろう「貴様」と腰巾着の一人が剣を抜いた「決闘か?」「やってしまえ!」と仲間たちも盛り上げる、腕っぷしで成り上がれる時代は終わり帝国は決闘という解決策を望まないが、かといって急になくすこともできない、ゆえに諸々の手続きが必要となっていたが、血の気の多い者たちの間ではこのように突発的に起こるものである。


「抜け、それとも俺が怖いのか?」


 待っていた! この瞬間(とき)を……!


 シオールも剣を抜く、胸が高鳴った……稽古でも試合でもない、始めての決闘だ。


「後悔するなよ」


 勝負は一瞬で決まった、シオールが懐に踏み込み剣を上に斬り上げ、腰巾着の鼻をそぎ落としたのだ、圧倒的な力量差である「これはサービスだ」とついでに片耳も切り落とす、勝利の証を刻んでやったのだ。

 悲鳴を上げて泣き叫ぶ腰巾着に言葉を失う仲間たち、シオールはそぎ落とした鼻を踏みつけ蹴っ飛ばす、最高の気分だった。


「次、来ないのか? 仲間なんだろう? 仇討ちくらいしたらどうだ、全員で来てもいいんだぞ?」


 怖気づいていたヤンガーサンたちだったが、薄笑いのシオールに挑発され次々と剣を抜くが「まて」とランセオが制する。


「お前たちがかなう相手ではない」

「しかし、コニザが!」

「我々の名誉も傷つけられたのですよ!」

「へぇ、お前たちに名誉なんてものがあったのか、知らなかったよ」


「貴様ーっ!」「取り消せーっ!」と取り巻きたちは叫ぶ。


「その威勢良さ、気に入った」

「雑魚を引き連れて粋がってる奴に気に入られたところでな、俺が媚びてくるとでも思ったか? いいか媚びるべきはお前だ、俺ではない」


 その一言でランセオと決闘が決定した。

 当然シオールの家族も頭を抱える、伯爵家の次男とはいえ受け継ぐものなど何もないし、こちらの領地で狼藉を働いたのあちらなのだから、そこはそれほど問題ではない。

 問題はシオールだ、時代はすでに決闘を歓迎してはいない流れになりつつあるというのに心底嬉しそうで、何かぞっとするものを感じずにはいられないかった。



 今回は正当な手続きを踏んだ決闘で見届け人もいる、大事至る前に治療を施すヒーラーも。

 シオールの視点では存分にやれる、自らの力を世間に示すことができる絶好の機会なのだ。

 ランセオはそれなりやるほうだとシオールは見ている、体格にも恵まれているし、雑魚どもが狼狽える中動じていなかったからだ。


 見届け人から切っ先を丸め殺傷力を落とした剣を二人に手渡し、お互いシャツを脱ぎ身を守るものを身に着けていないことを提示する。


「血が一滴でも流れたならば、勝負は決したとものとする」


 雑魚をやって粋がる俺ではない、強い奴を打ち倒してこそ意味がある!


「では……はじめ!」


 実際、シオールが今まで戦ってきた相手では一番強い、しばらくにらみ合いが続いたが……ほぼ同時に踏み込み、何度か剣で打ち合い、同時にシオールは左腕を少し、ランセオは頬に傷が走った。


「引き分けか……貴様のような奴は初めてだ」

「いや、剣がこれでなければ俺の勝ちだ」

「……では、続行だな」


 ランセオとシオールは笑う。


「俺はもとよりそのつもりだ」

「見届け人! 名誉に従い決闘を続行したい」


「……了解した」見届け人は杖を振り上げる「決闘を再開する!」


「だがすぐに終わる」


 そう言ってシオールは薄笑いを浮かべ剣を構える。


「ほざけ」


 実際すぐに勝負は決した、身をひるがえすシオール、剣を打ち合わせることなくランセオの悲鳴が響き渡る、シオールの剣が左目を斬りつけたのだ。


「少しはやると思ったが、肩透かしだったな」


 斬ったというより、丸めた切っ先が瞼ごと眼球を抉り飛ばしたのだ、そして足元に落ちた眼球をシオールは踏みにじった。

 ヒーラーの回復魔法でも治癒は不可能、失った左目のあたりを抑え蹲り震えるランセオは、現状を理解していないことだろう。見届け人は「無用な追撃は紳士のすることではない」として咎めたが「他意はない」と主張する、兎角シオールはランセオにも勝利の証を深く刻みつけたのだ。



 決闘に勝利したシオールは賛美されることを期待していたが、結果は違った。


 領地で粋がってた奴らを討伐した俺の何が間違っているというんだ? あんなのを放置するのが領主のすることか?


 それは確かにその通りかもしれない、だが時代は剣による解決ではなく、法による解決を望んでいる。

 そして、周囲にシオールは暴力で解決することに喜びを覚える危険人物であるということを示したのだ、これから何か理由をつけては剣を振るい、人を傷つけることになるだろう、周りは彼をそうみなしたのだ。

 シオールは生まれる時代を間違えたのだろう、もっと早くに生まれていれば英雄として名をなしていたかもしれない。


 妹は「やっぱりあの人は頭がおかしいのよ、狂ってるわ」と吐き捨て母も「なんでこんな子に育ってしまったの」と泣いていた、最終的に父と兄も色々と諦め、同じヤンガーサンゆえに最後まで彼に同情していた弟も兄を恐れるようになり、そんな弟に「お前のような雑魚に剣を向ける趣味はない」というシオール流の言い回しもよくなかった。

 「お前のことは可愛がってやったのに」と裏切り者認定したが今でも「態度次第では許してやらなくもない」程度には思っている。


 斯くしてシオールは冒険者となったわけだが、ダンジョンには彼が望む討伐すべき魔王なとどいった類い存在は確認されていないし、客観的に見れば冒険者こそがダンジョンに生きる生物にとって侵略者である。


 俺は兄貴と違って何も与えられない、だから……自分で掴み取るしかない、その発想自体は否定されれるべきものでもないのだろうが、貴族に生まれた時点で平民とはスタート地点が圧倒的に違うという自覚はなく、自分は持たざる側という認識であり、平民の生活や選択肢のなさなどを比較対象として念頭に置くことができず「平民は気楽でいいよな」とすら思っている。何か悪意や侮蔑をもっているというより、基本的にズレていて時折平民を見下すような発言もするが、馬鹿にされたと感じたら馬鹿にしかえす脊髄反射のようなものだ。


 その性格ゆえに、冒険者になっても周囲とトラブルを起こし、暴行を受けていたところ庇ってくれたのがローランドだった、彼と行動を共にするようになってからもしょっちゅうトラブルを起こしていたが、アンジェリカが加わったことでトラブルが起こる前に対策されるようになった……確かに駆けだし冒険者としてそういったことも必要だったかもしれないが、今のままだと小さくまとまって終わるだけのような気がする。


 アンジェリカがいたんじゃ俺たちはきっと前には進めない……


 最強のメンバーを集めて最強のパーティを作る、そうすれば歴史に名を遺す偉業を成し遂げられる、そうシオールは考えており、偉業を成し遂げれば男爵では終わらないより高い爵位を得られるはずだ。

 そのためにはメンバーの一人ではなくリーダーとして功績を挙げなれば成り上がれない、魔女の小娘一人従わせられなくて、平民達をまとめ領地の経営などできるだろうか?


 神は乗り越えられる試練のみを与えるという、であるならば……奴を使いこなせるリーダーに成長することは乗り越えるべき試練なのだ。

 シオールはいつも夢想する、自らの功績で爵位を得、無能扱いしてきた家族にざまぁみろと言ってやる未来を。



 冒険者になってから人生はいい方向に向かっている気がする。

 ローランドのフィジカルはとんでもないし、不器用だがいい奴だ、叙爵した暁には友人として騎士として仕えて貰いたいと思っている。


 正直……アキレアは生意気なガキだし、ブン殴ってやりたくもなるが女を殴るのは雑魚のすること……奴は天才魔女、というかバケモノ、最強のパーティを作るうえで必要なピースだ、得体の知れない奴から恋愛感情を抱かれても困るが、忠誠心くらいは持っていて欲しい。


 アンジェリカには何かと世話になったという気持ちがあるが、恩の為に自分の人生を犠牲にしなければならないということではないし、アンジェリカだってそれを望む人間ではないだろう。良くも悪くも常識の殻を破れない小市民で、才能も不足していて最強パーティのメンバーからは程遠い。


 ただ、然るべき立場になったならば、下積み時代世話になったアンジェリカに何か与えてやることだってやぶさかではないと思っているし、なんなら同じパーティにいた過去を自慢したっていい。


 大体、パーティから放逐するとき相手に憎まれるような態度とる奴は愚かなのだ、クビにはするにしてもフォローは当然してやるべきだし、それがリーダーの器であり、だからこそ人が付いてくるというものだろうとシオールは考えている、そして自分はそれができる人間だという認識だが、実際その通りかどうかは不明である。


 どっかに優秀なヒーラーはいないものか……


 ヒーラーがいるだけでパーティとしては恵まれている、だがそれだけでは足りない、アンジェリカ程度のヒーラーでは偉業を成し遂げるためには力不足なのだ。

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