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〜異世界卓球〜 混沌の章   作者: 不滅のピン太郎
第2章 魔王杯予選編!
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第32部 この世界の王

グランフレイム山頂近くにて…


これからのことを知る由もないアホ二人は岩に躓きながらも叫んで歩いた。

「姉貴!姉貴ー!」

「何処にいるんだヨォ!」

異形たちがやって来たのにもかかわらず彼らは団長であるドランを探しに火山を登っていたのだ。

しばらくすると大きな窪みがある場所についた。

「なんだ?これは?」

「もしかして異形かもヨォ?」

「はぁ!?んなはずねぇだろ!」

ゴーグルを拭きながらその場に座り込むと目の前に大きな影が映る。

「い、異形だヨォ!俺たち終わりかもヨォ…」

「ば、バカ言うな!お、俺たちは最強無敵無敗のコンビだ!異形なんぞメッタメタのギタギタだ!」

「でもユキムラ…」

「うるせぇ!その名を出すな!」

怯えるダイショ、無理やり武者震いさせようとするアオダ。

しかし、杞憂だった。

「ったく…お前たちか…」

「ひぃぃ!」

目の前に降り立ったのは赤い龍。

そう、ドランだったのだ。

「あ、姉貴!」

「大丈夫でしたかヨォ!」

「ああ、問題ない」

龍は安心したかのように微笑む。

「私のこと心配してくれたのだな」

「もちろんですとも!何せ俺たちは何日も連絡無しに出かけてたんでな…」

「姉貴にも仲間にも心配かけちゃったヨォ。申し訳ないヨォ…」

龍は黙り込むとアオダたちを睨む。

「お前らなぁ!」

龍が火を吹き叫ぶとアオダたちは「ひぃぃ!すんません!」と土下座した。

「心配させるなよ。いつものお前らが帰ってきてよかったぜ」

途端に笑顔になった。

「ジェイドから聞いたぜ。人助けしたんだろ?」

二人は頷く。

厳密にはさせられたというのが正しい。

「私にレートを渡したらそっからは自由行動でいい」

「な、なんでそんなこと?!」

「俺たちまだまだ働けますヨォ!」

「ケジメをつけろ。ヘビー盗賊団の掟だ」

ドランはわかっていた。

彼らは実質無敗だが、ジェイドとユキムラサツキにはまだ未練がある。

「そんな、ものあったっけな…」

するとアオダに向けて火を吹く。

「ぬわっち!」

「今、私が作った。とにかくお前らはその因縁のユキムラサツキとやらにリベンジするんだ。いいな?それまでここに帰ってくるな」

「へ、へい!」

そしていつものように土下座して回れ右をして猛ダッシュで山を降りた。

普段なら泣きべそかきながら走っているが

アオダはマフラーで顔が見えづらいが笑顔だった。

ダイショはゴーグルを掛けていても笑顔というのがよくわかる。

「てか、レート。渡し忘れてんじゃんアイツら」

やれやれと呆れると少女の姿となり、他の盗賊団の仲間の元へと向かった。



アナザーキングダム

カイザーが占領した城にて


玉座に座る王は、招かれざる客を追い返すことなく自分の城へと入れた。

大男はオークの兵を跳ね除け、王の間の扉を蹴り壊した。

「で、貴様がこの世界で最も強い者か?」

大男の顔は見えず、黒いローブからは赤い眼を光らせている。

「まあ、そうだが。それを聞いてどうするつもりかね?」

王は頬杖つきながら聞く。

まあ、王も馬鹿ではない。

返ってくる答えなどもうわかっている。

「貴様を倒してこの世界の王となる!」

ローブを脱ぐとガラスのように透き通った金属の身体。その中に見える赤い球は水中に沈むかのように佇んでいる。

「俺の名は細ボーグ。植物から動物、魔物まで、全ての細胞を活性化させる次世代サイボーグ!」

思いのほか個性的すぎて沈黙が続いてしまった。

カイザーは咳払いする。

「まあ、この世界の王として異界の者は歓迎せねばならないな。この剣でこの世界の厳しさというものを教えてやろう!」



試合開始!

カイザーvs細ボーグ



試合開始から神器魔剣グラムによってパワーバトルを仕掛けるカイザー。だが、細ボーグの戦い方は今までの敵とは全く違っていた。


5 ー 2

カイザーは失点するのは珍しいと言えるほどの実力の持ち主だ。

それは魔剣グラムの力だけではない。

「その程度か!」

巨大な剣でボールを打ちつけた。

凄まじい威力だが……

「細胞変幻!スライム!」

左腕の一部が液状となりボールの方へと跳んでいく。液状の細胞らカイザーが打ったボールの威力を弱める。

すかさず、ボーグはカットした。

カットは防御的な技の1つ。

ボールを下から切ることによってドライブなどの攻めの技を返すという技だ。

防御的な戦法や技はその場をしのぐだけでなく、防御を破ることができなければ完封することも可能だ。

この戦法を好んで使う選手をカットマンという。

カットマンは相手の攻撃を凌ぎ自分のチャンスと相手の疲労やチャンスを誘うということもできる。

(カットか、小賢しいがこの程度のカットならこの剣の必殺技を出すまでもないな)

「どりゃぁ!」

勢いよく振り切る。

ドライブ(前回転)がかかっていて音速にも劣らなさそうなスピードだった。

ボーグとは逆の方向。

「細胞変幻!バッタ!」

すると足が次第に大きくなった。

その脚力でフォア側へと飛び、ボールに追いつく。

「細胞変幻!コンドル!」

体の一部が千切れ飛ぶと鳥の形となり飛翔する。

コンドルはボールを鷲掴みすると空へと舞う。

「これこそ我が必殺技セルコンドルダイブ!」

だがカイザーは直立不動。

動かざること山の如しだろうか。

「動かぬか。ハッハッハ!流石だ。これが王のサガというやつか!行け!セルコンドル!新たな時代を築く光となるのだ!」

ピィィィィ!と返事すると急降下する。

今にも獲物を仕留めるかのような速さだというのにまだカイザーは剣を地面に刺し、直立で立ち、腕を組んでいる。

だが、ここでカイザーが口を開く。




「バトルタクティクス展開!」





魔王の部屋



いやーカイザー君に挑むとは細ボーグも中々やるねぇ!

「というかコイツといい、色々と名前がおかしすぎないか?」

まあまあ、異世界で卓球してるウチらが言えたことじゃないからね。

それぞれの価値観だよ。

「卓球の件はそなたの押し付けじゃがの」

というわけで異形 細ボーグは

「都合の悪いことは聞こえぬか。このドアホが」

細胞を活性化させて自分を強化させたり、

細胞分裂によって生物を生成したりできるよ。

「そなたのそのコンピューターは異形のデータも分析できるのか!?」

ああ、この世界に入った時点でそれなりの卓球能力が身につくからね。

まあ、個人差はあるよ。イデア的問題になるけどね。

「まあ、カイザーならこんな奴、楽勝ではないか?」

そうだね、万物を切り裂く魔剣グラムと万物を生成する細ボーグ。

面白いと思うよ。

対となるもの同士の戦いは君も好きだろう?

「ま、わらわはサツキたちが無事であればよい。だが敵としてカイザーの活躍は期待じゃの。魔剣グラム以外の戦力とは如何なるものか、見せてもらおう」

ちょっと!やめて!押さないで!

わかったわかった!ちゃんと見せてあげるから!

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