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〜異世界卓球〜 混沌の章   作者: 不滅のピン太郎
第2章 魔王杯予選編!
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第30部 燃えたぎるラケット

アナザーキングダム



ミカエラはゲールとの戦いを終え、アスタロトの元へと帰ろうとしていた。

ミカエラはゲールの降参には少し疑問を持っていた。

地面に足をつけると、周りを見渡す。

が、アスタロトは見当たらなかった。

「あら、ミカエラじゃない、一ヶ月ぶりね」

肩を軽く二回叩かれ振り返ると、少し黒い肌に藍色の髪をしたオッドアイの女性がいた。

ミカエラより身長が高く大人びた感じがする女性だ。

「……あ、アークさん!?」

「あら、ミカエラのほうが年上なんだからアクでいいのに」

アーク・ミリオネア。

あくまでも偽名であり本名は不明。

ダークエルフを代表する卓球プレイヤーであり公認プレイヤーでもある。

ミリオネアはこの世界では万能や圧倒的強さ、貫禄を意味する。

その名に恥じない強さであり、魔力の高さから魔法を軸に戦う異世界ならではの戦術を得意とする。

ちなみにミカエラのほうが年上である。

「で、あの銀髪デビルボーイをお探しでしょう?そこの家に寝かせておいたわ」

「あ、アークさん。ありがとうございます!」

会話しているとミカエラは衝動に駆られたように走り出した。真っ先にアークを追い抜き、古めかしい小屋のドアを開けるとアスタロトの元へと行く。

「大丈夫ですの!?アスタロト、無理なさらないで!ここであなたが死んだら私……」

その安心感からか心の中のアスタロトと勘違いしてしまい、布団の上で泣き崩れてしまう。

「んな、お前な。悪魔をなんだと思ってやがる」

銀髪の少年は起き上がり泣き崩れたミカエラの頭をそっと叩いた。

「あ、あ、アスタロト!」

(い、いけませんわ。私とした事が妄想と現実は違いますわ。。もしかしてこれは夢…幻……いやいや、私に限ってそれはないですわ)

「何泣きながらぼーっとしてんだよ。お前らしくないな」

アスタロトはゲールに突き飛ばされたあと、アークから治療を受け、小屋で休んでいたことを話した。

「さてはお前、俺が死んだとでも思ったのか?」

「そ、そんなことないですわ。あなたみたいなのに限ってしぶといといったらありゃしないですわ」

赤くなったミカエラは目を逸らした。

試合の疲れからか、脱力し椅子にだらしなく腰掛けてしまう。

「ふふっ。金と銀。天使と悪魔。闇と光。どれも対になるもの。だけどあの子たちは何だかんだで表裏一体ってわけね」

アークは小屋の様子を見ると微笑み森の中へと消えていった。

「さてと、あとはユキムラガールね」

アスタロトとミカエラがそれに気づくのに5分も足らなかった。





グランフレイム火山 山頂付近


穏やかな火山とも言われたこの火山は噴火することなどなかったが、ここ最近。とある異形がこの火山を爆発させたという。

ヘビー盗賊団 団長の半竜の少女が山を歩いていると、山頂から黒いローブを纏った大男が降りてくる。

「で、お前が異形か。言っておくがこの世界はお前たちが来るようなところではないし、まともに戦える場所でもない。今すぐ尻尾を巻いて帰れ」

背中の翼を広げ、戦闘態勢に入っている。

だが、黒いローブを纏った大男は身体から湧き出る炎でローブを燃やし姿を露わにした。

その炎は蒼く光っていた。

「蒼炎だと!?」

ドランくらいの階級の種族でも難しいとも言われた蒼炎魔法を黒いローブの大男は難無く使っている。

「いや、魔法じゃない!」

露わになったのは蒼炎に包まれた岩の巨兵の姿だ。

「アッアッアッ。ワシの名はサファイヤー。蒼炎を見に纏うゴーレムだ!」

半竜の少女は唾を飲み込んだ。

額の汗を拭いて、一番上のボタンを外した。

「もちろんだが、ラケットは持ってるだろうな?無い奴は魔王の権限で帰ってもらう」

サファイヤーは自らの炎と足元の岩で藍色の溶岩の塊を作った。

「その球をこれで打てばよいのだろう?」

システムが起動した。

(システムが起動したって事はルール上認められたのか……)


ドランvsサファイヤー

試合開始!

11点マッチ

サーブ権ドラン


「私から行くぜ!」

ボールを高く上げ、ラケットを右手に構える。

ラケットでボールを隠して回転をかけた。

ボールはサファイヤー側のバック端へと向かう。

「ぬぅ……」

しかし、動きが間に合わず、空振ってしまう。

体が大きく重い上に、溶岩の塊を振り回すのは体に大きく負担がかかるだろう。

その上動きも遅く卓球にも不向きだ。

素早い身のこなしと圧倒的な三球目攻撃を得意とするドランには手も足も出なかった。

お互いに必殺技が出ない中、試合は中盤を迎えていた。



9 ー 3

サーブ権ドラン


パワーで圧倒しようとするサファイヤー。

しかし、その華麗な炎の舞には敵わなかった。

「バトルタクティクス展開!」

辺りが炎に包まれた。

火の粉はドランの周りを舞う。

ドランのサーブは炎に導かれた。

(あの娘、自らボールを差し出しただと?あれでは着地地点がバレバレではないか)

しかし、それは罠だった。

「ダンス・オブ・サラマンダイル!」

サファイヤーが溶岩の塊で拾い上げようとするが、

ボールが宙を舞い炎の光が瞬く間に点を奪われた。

「なん…だと?」

「これがお前へのチャンスボールに見えるか?見えた時点でこの戦法に()()()()()()()


あと一点。

取ればドランの勝利だ。


「だがこちらにも技がある事を忘れるなよ?」

サファイヤーの体がみるみる変化していく。

いつの間かコート全体を覆っていた。

まるで要塞のように。

その熱気は炎天下どころではない。

マグマの中にでも放り投げられたような暑さだ。

「あ、熱いっ!ふっ服が焼ける!」

火傷を負わないようにドランは服を脱ぎ捨てた。

ドランはフォアサーブをフォア側に出した。

すると火山岩が弾け飛び、ボールを弾いた。

「くっ!取れないほどじゃない!」

(でも、不規則なボールばかりだからダンス・オブ・サラマンダイルは駄目か…)

ドランが打ったボールはサファイヤーの飛ばした火山岩によって弾かれ、ドランの元へと戻る。

何度も何度も繰り返す中、ドランの体力は限界まできていた。

(やべっこのままじゃ倒れる。なんとかして空中へ迂回しよう)

かなり高いロビングを打ち空を飛ぼうと翼を広げた瞬間…。

「おっと逃がさねぇよ」

サファイヤーの要塞の壁が広がり、やがて天井を覆う。

「これぞ、ワシのバトルタクティクス!灼熱の牢獄じゃい!試合に勝つ以前に干からびてしまえば良い」

(ああ、熱いっ熱い!駄目だ早く試合を終わらせなきゃ!これは試合に勝つ以前に、私が死なないかの問題だな…)

灼熱の牢獄に閉じ込められたドラン。

この状況をどう切り抜けるのだろうか?

だが、半竜にして盗賊団の長ドラン。

活路を開く方法を導き出していた。


魔王の部屋


やっほー!諸悪の根源、魔王だよ。

今日解説するのは必殺技と神器、特殊能力に続く新しいシステム「バトルタクティクス」を紹介するよ。

バトルタクティクスっていうのは必殺技と違って戦法的なものなんだ。

例えば、ヘビー盗賊団団長ドランちゃんの

「ダンス・オブ・サラマンダイル」

これはわざと相手に炎で着地地点をバラす事によって、油断させるタクティクスだよ。

これは今回のお話のように回転をガンガンにかけることもできるし、スピードをかけるできる。それ以前に着地地点を偽造することもできるよ。

バトルタクティクスは必殺技とは違って様々な展開や戦法を発展させることができるんだ。

他にも、異形サファイヤーの

「灼熱牢獄」

みたいに永続するのもあるよ。

これらの違いをまとめてみよう!

○は長所、×は短所や弱点


従来の卓球技術

みんなが知ってる卓球技。

フォア打ち、スマッシュ、チキータなど

○ 練習すれば大体できる

○ 基本となるの技だがかなり多いので色々できる

× 必殺技、神器、タクティクスに火力で劣る

× 逆に基礎なのでこれができないとダメ

× これしかないと異世界人に勝てない


必殺技

異世界卓球をヤバくしている原因。

バスターブレイク、デビルロンギヌスなど。

主に魔法が絡んでくる。

○ 強い。これないと異世界卓球で勝てない。

○ 自由自在、なんでもあり

○ 初見技は基本点取れる(メタい)

× 常人技じゃないから真似するなよ!

× 練習や努力が普通の技術より必要。

× ミカエラに勝てない。すぐパクられる。


特殊能力

いわゆる異能力。

技能簒奪や魔王の能力、二つの意志など。

○ あると便利

○ ものによってはチート

× 生まれてから有無が決まる。つまり才能。


神器

神によって作られた武器。

でも今の時代はデカい魔力と技術があれば誰でも作れる。異世界卓球の格差社会を生み出している原因の1つ。

魔剣グラム、黒式など

○ 強い。これあるだけで大違い

○ これも自由自在

× 完成させるまでが面倒

× 魔力がないと作ることすらできない

× 収納や取り出しに時間がかかる

○であり× 注いだ魔力によって強さが変わる



バトルタクティクス

30部にて登場した新ギミック。

戦術的な技。もしくは戦法、遊戯○でいうところの永続魔法やフィールド魔法。

テラフォー○ングは優秀。

ダンス・オブ・サラマンダイル、灼熱牢獄など。

○ 様々なものが作れるまぁ、自由自在ってこと

○ 技と違って効果が長い。永続するものもある

× 火力が劣る

× 頭が良くないと戦術は作れない



さあ、久々だからいい復習になったよね?

全プレイヤーたちよ、異形たちに勝つんだ!

邪魔者は蹴散らして魔王杯再開だ!




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