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未来視の月華は選べない  作者: もんちょ
第一章 始まりの時
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第八話 ただのお茶会?

うーん。文章が上手くなくて、やばい。長く書く事もできるけど、なろう民は短いのが好みだと聞きました。


「緊張しなくてもいいですよ」

「あ、は、はい」


 冷や汗が止まらない。静かな空間で、やけに大きく鴉の声が響く。

 机の上には暖かな湯気が立っていた。揺れる茶の水面には怯える僕が映る。


「では、自己紹介からしましょうか」


 彼は落ち着いた声でそう言った。

 突如、音が鳴る。

 ポン、と自分の脳内に流れ、僕は目を開いた。


(うーん。なるほど。この人は大尉府の『大尉』本人ね……)


 この音は未来で何が起こるのか知らせるものである。つまり、この音は未来が視えた証拠だ。


「あ、えーと……僕の名前は月華です。次期皇帝の属官を務めています」


 彼は軽く頷く。朱色の柱の影が伸び、僕たちを包み込んだ。


(あれ……?)

 

 彼――李明(リーメイ)が自己紹介をするのを待つが、返事はない。吹く風だけが返事をする状況だった。


「……あ、あの?」


 僕は首を傾げて、彼が口を開くまで待つ。ほっ、と息を吐く音が聞こえ、僕は肩が震えた。


「分かっているのでしょう?」

「何が……?」

「私の名前ですよ」


 知ってはいる。未来視で分かったのだから。けれど、僕が視た未来は……。


(僕が視た未来では、『私は李明、この府の長を務めている』と彼は自己紹介をしていた……でも、今はしていない)

 

 僕は思わず、ぎゅっと自分の裾を握りしめる。

 外れたのだと思い知らされる。今までどんな場面でも、未来を外したことはなかった。


(もしや、この人も能力持ち……?)


 俯きながら考えていると、その思考を遮るように、パチッという乾いた音が鳴り響く。

 李明は大きく拍手をしていた。


「――――すごいですね」


 優しくにこりと笑う姿が視界に入る。


「洞察力が素晴らしく、見事でした」

「…へ?」


 手を合わせ、艶めかしい声でそうささやいた。

 意味が分からず、消え入りそうな声が口から落ちる。細く開かれたその目は、僕をただ見つめていた。

 どうして、僕が『能力持ち』だと疑ったタイミングで、彼は『すごい』と言ったのか。


 すると、またポンと機械音が鳴る。自分の視界には、また断片的な映像が流れた。


(……!)


 息が詰まった。流石、というべきだろうか。髪が僅かに揺れ、彼の口が動く。


「やはり、未来視を持つ人間は面倒ですね……」


 彼は毒づく。

 湯呑を片手で持ち、ゆっくりと口に含み、落ち着いた顔をしている。

 

(この人は…………思考を読んで先回りした?)


 僕はサー……っと背中が冷えていくのを感じた。

 だから未来が外れたのか、と納得する自分がいた。

 揺れる湯呑の水面は、僕の心のよう。


(心を、読まれている……!)



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