第四話 事態
うー、読んでくれる人が少ない、、
夜が明け、早速任務が下された。
「瑶璃様からの伝達です!」
梨花が退出したのを確認してから、僕は手紙を開く。その書簡は、 紙質だけで分かるほど上等なものだった。
謹んで申し上げます。
下記の件、命により調査されたく存じます。
一、城内における米の減少の調査
一、民家より米のみが消失する件の調査
一、貯蔵庫の現状と異常の有無
以上三点につき、速やかに実地をもって確認されたし。
必要に応じて、関係者への聞き取りを許可します。
結論は急がず、事実のみを記録すること。
恐惶謹言。
手紙を読み終わった後、星蘭が顔を出した。
「早速、任務か?」
「うん。しかも、ご丁寧にやる事が書かれている」
僕たちは早速、支度を始める。もしもの時の短剣。 そして、メモするための紙とペン。
星蘭は大きな鎌を持っていこうといていたが、僕はそれを止める。
「ちょ、ちょちょちょ、星蘭!」
「ん? 蝶々がどうした?」
「違う違う、大鎌を持っていく気?」
「あぁ! もちろんだ!」
真面目な顔をして言っているものだから、僕は呆れてしまった。
「元気に返事してくれたところ、悪いけど…………」
大鎌を持っていったら、注目を浴びるし、不審な目で見られるのは嫌なのだ。
だから、僕は彼の手にある大鎌を奪い取り、代わりに短剣を彼の手の平に乗せた。
「これで頑張って」
「俺、短剣できない…………」
嘆く彼の襟を掴み、僕たちは扉を開けた。
まず、僕たちは貯蔵庫に向かった。勿論、警備している軍が居るため、確認を拒まれたが……。
「これでいい?」
先程の手紙を見せると、二人の警備軍は眉を上げた。そして、すぐに通してくれた。
「あの白髪の奴……噂の」
「あぁ、未来が視えるっていう……」
後ろから二人の小さな話し声が耳に入る。そのうちの一人と目が合った。何かに怯えるような表情。
(未来視を怖がってるのかな......)
違和感が募る一方、星蘭はむっとしていた。
彼は僕が腫れ物扱いされているのが嫌なのだろう。昔からそうだった。
「貯蔵庫を管理している人が居るはずだから、まずその人を見つけないと……」
貯蔵庫に近い所に、詰所という場所があるはずだ。辺りを見渡し、それっぽい建物がないか確認する。紅い屋根で小さな建物が少し離れた所に佇んでいた。
僕たちはその建物に入る前に、鉄の輪っかを三回叩いた。けれど、返事はなく首を傾げる。
「……返事がないな。このまま入ってみるか?」
「え」
止めるよりも早く星蘭は扉を開いて、中に入ってしまった。僕はわなわなと辺りを見渡しながらも、 彼の背中を追いかける。
「勝手に入っちゃだめでしょ?」
「『次期皇帝の頼み』と言えば、許してくれるさ。それよりも、管理人が居ない事が気になる」
四六時中、居ないといけないのが管理人だ。軍とはまた違い、誰がその貯蔵庫に入ったか、近くに誰が居たのかなど記録を事細かにする。
「うーん、やっぱり誰もいないな……」
「事務室の所に居るんじゃない? ほら、右の方に」
僕たちは三回ノックして、返事がないか耳を染ませた。けれど、やはり返事はない。
星蘭は扉に手をかける。
「ちょっと待って、星蘭」
「どうしたんだ?」
「なんか、匂いが変じゃない?」
「匂い……?」
彼は鼻を鳴らして、 首を傾げる。 パサリ、 と髪の毛が揺れた。何だか、何かが扉の向こうにある気がする。
彼はそのまま、扉を押した。ギィという音が鳴り響く。
「……!」
椅子は空のまま。
書類も、筆も、そのまま。
けれど......床に、人がいた。
鉄の匂いが、押されてくる。
「死んでいる……?」
大きく羽ばたくカラスの鳴き声が、不幸を知らせるかにようだった。
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