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未来視の月華は選べない  作者: もんちょ
第三章 悲恋の花
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第四十六話 花が綻ぶ原点

早く第四章かきたいっっっ、


「殺したのは誰なのですか?」


 僕は息が震えて、喉が詰まる。何も言えない、出てこない。隣を見れば、平然と相槌を打つ星蘭のみ。


(殺したのは、星蘭だよ、星蘭……)


 何も知らないであろう。あの惨事を見たのは、僕と彗蓮、梨花だけなのだから。

 聞こえないはずの大鎌が、脳裏で切る音がした気がした。思い出すあの時の水が弾ける音。


―――――殺さないで、嫌、嫌っ……、来ないで、来ないで!


 白髪の女性が必死に声を上げていた中、星蘭は大鎌で何回も何回も突き刺していた。


(……殺したのが、別軸の星蘭だなんて)


 言えない。


「殺した人物は、敵国の者だと殿下が言っていた」


 星蘭はそう言いながらも、湯呑を持つ手は強く握られている。浮き出る角は、関節を主張していた。


「殿下……? つまり、次期皇帝様がそう、おしゃっていたのですか?」


 牡丹さんの首が垂れて、顔に影がかかる。信じられないという顔で、唇を噛んでいた。


(……父親の方だけなんだけどね)


 太史令――――父親だけが敵国に殺されただけであり、娘である白髪の女性は、別軸の星蘭が殺している。この事実を知っているのは、僕と瑶璃、彗蓮のみ......まるで、透明な毒が僕の心に鎖が巻き付いているようだった。


「嘘よ……嘘に決まっているじゃない……」


 嘆く牡丹さんに、僕と星蘭は目を合わせる。彼女の物言いは、強ち間違っていない。殺した真犯人は、別軸の星蘭なのだから。


(……にしても、瑶璃は、なぜ敵国の者が犯人だと思ったのだろう)


 別軸の星蘭が来る事を分かっていたから、僕を白髪の女性の元へと向かわせていたのだろうか。もし、そうなのだとしたら、瑶璃が星蘭と行動を共にしていた理由に説明がつく。星蘭はアリバイがあるため、絶対に容疑に掛かる事がない。容疑から外させるために、わざと.....一緒に行動した.....?


(……瑶璃は嘘を吐いている)


 その嘘の種を僕達が撒いて、花を咲かせているのと一緒だ。そして、何より質が悪いのは星蘭にその自覚がない事。そもそも気づいていない。


「……話は以上だ。今日はもうお疲れだろうし、ここで切り上げよう」


 星蘭の切り上げを合図に、僕は机に手を付いて、慌てて立ち上がる。けれど、牡丹さんが口を開いた。


「本日、宴会を執り行う予定でございます。よろしければ、ぜひご参加いただけますと幸いです」


 僕たちにそう言葉を落として、去って行った。



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