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未来視の月華は選べない  作者: もんちょ
第一章 始まりの時
2/9

第一話 雇い

かなり変更してしまって申し訳ない気持ちです。


「夢……」


 朝日が昇り、鳥の声も聞こえる。

 冷や汗がまだ残っており、手は震えていた。


月華(ユーファ)~! 朝食が出来たぞ」


 そう言い、扉から顔を出す星蘭(シンラン)。そこから、美味しそうな匂いが流れてきて、鼻を擽る。


「今、行く......」


 上半身を起こし、薄い寝床から降りる。棚の上に置いてある紅いピアスを手に取り、耳につけてから扉へ向かった。


 朝食を食べようと箸に手をつけた時、門の方からコッ、コッと扉を叩く音が聞こえてくる。


「こんな朝早くから誰……?」


 寝起きのせいで頭がはっきりしない。ふらつく足取りで門へ向かう。


「はーい……」


 門を開ければ、フードを被った小さな子供が居た。身長は、ちょうど僕の臍あたりだ。その子は小さな口をゆっくり開く。


「初めまして」


 パサリ、と黒衣のフードを下げる。長くまっすぐな黒髪が現れた。

 子供のはずなのに、その声は妙に落ち着いている。


「えと、何か用がおありで……?」


 僕は腰を低くして、そう質問した。すると、その子は微笑んだ。


「ちょっと、国を救うことに興味ない?」

「うん?」


 一瞬、言葉の意味が理解できなかった。子供は相変わらず、静かな目でこちらを見ていた。


「今、なんて?」

「だから!」


 その子は前のめりになってこう言った。


「国を救うことに、興味ある?」


 聞き間違いではなかったと思い知らされた。


「……ないかな」


 少し考えてから、正直に答える。すると、その子はわずかに目を細めた。


「そっか」


 落胆しているように見える。やはり子供にしては、大人びていていた。言っている事は、冗談にしか聞こえないが。


「じゃあ、質問を変えよう」


 ため息を吐き、手をひらひらさせる。


「最近、変な夢見てない?」


 心臓が一拍遅れる。

 思わず、言葉が詰まり、誤魔化すように僕は笑った。


「……見てないよ」


 掠れた声が出る。 子供は答えない。ただ、こちらをじっと見ている。


「そう? 何かが崩れる音とか、誰かに、呼ばれる感じはなかった?」


 完全に、言葉を失う。偶々だと言い聞かせるが、納得しない自分が居た。

 僕の表情に気づいたのか、その子供は言葉を溢す。


「当たりだね」

「なにが……?」


 すると、後ろからいつも聞き慣れてる足音が聞こえた。


「月華、大丈夫か? なかなか、帰って来ないからどうしたのかと――――」


 そこで星蘭は片眉を下げる。目の前の子供は、彼に手を振っていた。


「子供……?」

「なんか、変な事を言う子でね……」


 僕は星蘭に駆け寄る。ひそりと話している時、子供は仕方ないとでも言うように言葉が放たれる。


「じゃあ、もういいよ。命令にする」

「え?」


 思わず振り向き、耳を疑った。その子は懐から、何かの書類を取り出す。


「ボクは、次期皇帝。月華と星蘭を雇うためにここに来た」


 空気が僅かに張り詰める。僕たちは只、その子供を見つめるしかなかった。


「「は……?」」



 僕たちの間抜けな声が空を切る。


このまま進んでいきます。今日、五話まで投稿します。


改変致しました




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