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2年1組、Go to アナザワルド 〜イチクミ、異世界へ〜  作者: くまの香


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85/123

85話 テイム

 -----(千谷視点)-----


 境の頂の塔からの帰り道、生産(育成)スキル持ちのテイムが始まる。


 うちからは、タガセン、鈴山田、董明、梁井。さか中は佐々木先生。今回不参加だが、めぎ中は鈴木俊がスキル持ちと聞いている。何故来ない、めぎ中よ。まぁ、あとで困るのはお前らだけどな。



「田川先生、テイムはどこでされるのですか?」



 高田さんがタガセンに聞いた事は俺達も知りたかった事だ。帰りの道すがらテイムをすると言っても、馬車が走っている商人ロードは魔物も獣も見かけない。

 というか、馬車で走り抜けているので獣も寄ってこないだけかもしれない。



「行きがけに幾つかのポイントをマークしてあります。ロードから外れた辺りに生き物をみかけました」



 タガセンが地図を広げた。高田さんがそれを覗きこんでいる。



「なるほど……」


「今回、私達はテイムビギナーなので、小物に焦点を絞りました」


「良かった、私……動物も大きいのは苦手で……。ハムちゃんとかなら平気なんですが」



 佐々木先生の小さな声がした。何故そのスキルを取った?と疑問に思ったが、確か余り物だったっけ。

 スキル名が『生産(養殖、養蜂、飼育)』だったからな。うちでも人気がなかったっけ。



「どうやって……手懐けるのかしら。噛まれたりしないかしら……」


「田川先生、テイム方法はご存知なのでしょうか」


「ゲームみたいに、殴ってHP減らして餌やってテイムかな」

「でも、ゲームによってテイムの仕方はまちまちじゃない?」

「そうなのよねぇ。でも、まずは誰かがどうにかやってみないと」



 タガセンと佐々木先生の話に鈴山田や梁井加わる。鈴山田でもゲームするんだ……。イメージじゃないな。

 鈴山田は、主人公の勇者で戦うよりも、勇者にスキルを授ける女神だよな?



「りかちゃんがやってたゲームってテイムがあったの?」


「幾つかあったわ。無いゲームもあったけどね。だいたい殴って弱らせてテイムか、噛まれながら餌を与えてテイム、だったかしら」

「私がやってたのは、街で購入が出来たの。自分で捕まえるのも可能だけど面倒だから街で買ってたわ」

「董明さんもゲームやってたんだ」


「私……テイム出来ない、かも……」



 あ、佐々木先生が泣き出した。



「ハムちゃんを殴ったり、噛まれながら餌やりとか無理よ」



 あー……。膝に伏せて本泣きになった。高田さんは慌てて慰めている。タガセンは普通を装っているけど、目が泳いでいるのを俺は見のがさなかった。

 佐々木先生は、うちのポチャとは違う意味で凶器だな。タガセン対抗兵器になる。



「董明、書庫でテイムに関しての資料はなかったのか?」


「すみません。召喚や帰還についてを探したのでそこまでは調べていませんでした」


「そうか。いや、いい。……佐々木先生、テイムを無理に行わなくて結構です。とりあえず、私達がするのを見ていただければ」



 ほぅら、タガセンが折れた。やはり佐々木先生は凶悪な武器になるw



「そういえば、テイム数に上限はあるんですか?」

「ゲームだと必ずあるわよね」

「そうね。初期段階で2体とか3体、あとはプレイヤーの能力値で変わる、とかね」


「わからん。とりあえず試せるだけ試す」


「小動物でマックスにしたら、後々困りませんか? もっと大物を欲しくなった時」


「いや、大丈夫だろう。その時はチェンジだ。小物を手放して大物をテイムしなおす」


「出来るのかしら」

「出来そう。だって、ブックマークも取消とか出来るじゃない?テイムも、解き放つとか出来そう」


「が、万が一を考えて、地上系と空系を一体ずついれるように」




 


 最初に森の中に現れた猫サイズの獣、タガセンがそれにゆっくりと近づいていった。

 武器は持たず、素手で殴るのかと思ったが、数秒間見合ったあと、タガセンとソレの間の緊張が解けて、その獣はタガセンの足から背中を伝わって肩に乗った。



「殴る、餌やりは必要ないみたいだ」


「じゃあ、どうやってテイムを?」


「むぅ。向き合えばわかる。テイマーなら解る」



 そうなのか。

 だが、その時に微妙な顔をしていた梁井達も次から次へとテイムを成功させていた。

 小さいうさぎを見つけた時はすぐに佐々木先生が呼ばれていた。



 その後、森林、平原などで数回のテイムを行った。

 ブリンクランドに帰還するまでにテイムは着々と成功していた。合う合わないがあるのだろうか。全てが成功するわけではないようだ。



「あ、この子、私ダメみたい」



 鈴山田がそう言って下がった後ろから梁井がそっと近づく。



「私、やってみる。…………あー、ダメだ。嫌われてる。ゆかちゃん、やる?」


「私、たぶん、もうマックスだと思う」


「えっ? 何体?」


「3体ね」


「それか、私も3体だ。マックスだったか」


「佐々木先生、まだウサちゃんだけですよね? これ、やってみます?」


「え、え、えええ、ちょっと、大きすぎる! 無理、無理無理無理」





 第三目標であったテイムスキル持ちのテイムの成果。



 タガセンがコンドルだかイーグルだかわからないが、羽を広げると物凄くデカイ鳥が2羽。異世界だからデカイのか地球でもあのくらいデカイのかは知らない。

 それと、毛の長い巨大な牛、日向が「地球で言うところのバイソンに近い」と言っていた。それと体長3メートルくらいのオオトカゲ。あと、最初にテイムした森狸。

 

 鈴山田は、フォレストバード(小さい鳥)、ヤマネと言う小動物が2体。


 董明は、フォレストバード、モモンガ、森林大犬(こいつは結構デカイ)。


 梁井は、フォレストバード、マヌルネコ、森林大犬。


 佐々木先生はミニ兎と森林狼だ。最後に泣きながらだが、何故かテイムに成功していた。しかも最初は怖がっていたが、テイムをした途端、凄く可愛がっている。




 めぎ中は今回の旅に不参加なのでブックマークもテイムもなし。


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