28話 C班スキル極める
-----(城之内視点)-----
「次のスキルにいっていいか?」
皆が頷いた。
スキルの難しさにぶち当たったが、俺たちはこんな所で立ち止まったりはしない。
まだまだ試さないといけないスキルはある。
「回復は、怪我や病気とあったな」
「でもそれきっと即回復じゃないのよね、きっと」
「それに検証も難しいな。城の兵士で怪我した人や城下に住んでる人で病人に来てもらうか」
「私達は勝手に出られないからね」
「でもさ、俺ら医者でもないのに何かあっても責任とれないよ」
「漫画やアニメ魔法じゃないんだから、エイってやって即完全に治るわけないよな」
「スキルって何なのかしら。魔法のある世界だけど回復は魔法ではないの?」
「そうだよな。スキル回復って、回復魔法じゃあないのか」
「でも怪我、病気ってスクロールに書いてあったんだよな?」
「じゃあさ、お医者さん立ち会いでスキルを使ってみない?」
「そうだな、じゃあ、タガセン通して城の人に依頼しよう。次、体力回復、こっちはリジェネ、強化ってあった」
「リジェネって?」
「ゲームだと、一定時間ごとに回復していく。体力回復の詳細にのっていたから、リジェネをかけておくと疲れがジワジワとれていく感じか?」
「うわっ便利、自分にかけられるかな」
久遠が自分にリジェネ唱えた。
「しまった! 今、疲れてなかったー。ちょっと踊っていい? 踊りながら聞くから続けて」
そ言うと久遠は踊り出した。流石ダンス部。よくわからないが格好いい。
「リジェネはB班にかけてみようか」
「強化はA班ね」
「体力強化……、こっちは疲れにくくなるって感じか?」
「まず自分達にかけて校庭5周くらい走ってみる?」
「おっ、いいな」
「あ、でもタガセンには申告しておかないと、自力で走れ! スキルに頼るな! とか怒られそう」
「そうだな。検証中と言っておこう。久遠さん、皆で走るぞ」
「はーい」
5周走った。なるほど疲れない。体力回復(強化)いいな。
「スキル名が変じゃないか? 体力強化にすればいいのに」
井伊がクレームを口にした。誰に対するクレームだよ、俺たち貰えただけラッキーだぞ?
残りは付与魔術だ。防御、回避、縮地、跳躍。
他の班で試そうと思ったが、自分にかけられる事がわかったので、まずは半班内で検証する事にした。
「防御は防御だよな?」
「防御だろうな、きっと」
「問題は防御の強さ」
「他のスキルもだけどさ、レベル上げが必要そうじゃない? 回復とかもレベルマックスになれば即回復とかあるかもね」
「でも、レベルが見えないのよね。自分が持っているスキルも見れないから覚えているしかないし」
「もう使いまくって一流になるしかないわね」
「防御も兵士さんにかけて試してもらおうよ」
「そうだな」
「あ、でも一応自分にもかけよう」
「回避は回避……避けるのがうまくなる?」
「ドッジボールでボールに当たらなくなるとか?」
「あとで他の班を誘ってドッジボールをやってみようか」
「A班はやめて。ファイアボール飛んできそう」
「跳躍はわかるけど縮地って何?」
「多分だけど、テレポートみたいなもんかな。それの近距離版か?ちょっとやってみる」
俺は5メートル程先にある木の元を見つめて『縮地』と唱えた。
次の瞬間、景色が変わった。さらにさっきの場所へ『縮地』した。
「おおお、すげえ」
「やってみる」
「私も」
皆、自分に宿地かけて移動したり戻ってきたりした。
「宿地、60秒かぁ」
「えっ?毎回かけなくていいのか」
「うん。測ってみたら60秒だった。一度かけたら、あとは飛びたい場所を目で見て、えいっ!で出来たわ」
「見ないとダメなの?」
「うん。目を瞑ったらダメだった。あと、目を開いていて、別の場所を思い浮かべてもダメだった」
皆がまた飛び始めた。それにしても竜崎凄いな。よく色々と思いついたもんだ。
皆も試して気が済んだのか元の位置に戻ってきた。
「このスキル、自分以外にかけられるのかな。試してみようぜ。剛力、お前にかけるから俺にかけて」
「おう」
2人が向こうへと移動して、再びこっちへ戻ってきた。
「ねえ、跳躍ためしていい?」
久遠が俺の腕を引っ張った。頷くと自分にかけたようで上下ジャンプを始めた。軽く膝を曲げた状態からのジャンプで高さ5メートルほど上空へと飛び、戻ってくる。
見ていた竜崎、井伊、剛力もジャンプを始めた。
「剛力、俺にかけてみて」
剛力に跳躍スキルを付与してもらった俺は人生で初めての、自力でこんな高い位置まで飛んだ。が、降りる時に心臓がヒュンと縮こまった。
しまった、俺、ジェットコースター系が苦手だった。高い所も。俺は『跳躍』を上ではなく、前へ使う事にした。一歩で何メートル進めるか。
うん。出来た。




