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閑話4:ダンジョン?

大したダンジョンではありません。チャチです。

ラヤにとっては、単なる見学コースです。

 ルフィナの儀式が行われる数日前のことだ。

 私、ラヤは、早朝からレピドデンドロンと言う街に向かった。

 そこには、中級者向けのダンジョンがあって、一人でも入れるらしいんだ。

 今度こそ、ダンジョンを楽しんでやる!



 早速、ダンジョン前に到着。

 近くにサービスカウンターらしきモノはあったけど、ダンジョン自体の受付は無いみたいだ。

 なので、私は早速、単身でダンジョン内に入って行った。


 当然のことだけど、前回の超初級ダンジョンで起こしたような失敗はしない。

 あれが超初級でなかったら大変なことになっていたはずだからね。


 なので、私はダンジョンに入るとすぐに、

「サーチ!」

 探査魔法を発動した。絶対に罠には引っかからないからね!



 ダンジョンに入って五メートルのところに、いきなり落とし穴を発見。

 しかも、その穴の幅は通路幅の五分の四を占めていたよ。奥行きは三メートル。深さは十メートルだって。

 普通は、間違いなく落ちる気がする。


 でも、私にはハッキリと落とし穴の大きさも場所も分かっているからね。問題ないタイルの上を通って、難なくクリアしたよ。



 さらに突き進んで行くと、特定のタイルを踏むことで横から矢が飛び出す仕掛けが施されていた。

 これも難なくクリア。

 スイッチになっているタイルさえ踏まなければイイんだもんね。



 そして、とうとうモンスター発見!

 スライムじゃなくて残念だけど、本日第一弾の魔物はホブゴブリンだったよ。


 超初級ダンジョンで見かけたゴブリンと比べると、二回りくらい大きく感じるし、全身がかなり筋肉質だ。


 これは、たとえ同系統であっても間違いなくゴブリンとは別種の生き物だね。

 小さなアリとクロオオアリくらいの差があるよ。



 ただ、私と目が合うとホブゴブリンは逃げ出した。

 やっぱり、ゴブリンと同じで私の潜在的な力……つまり首ちょんぱ魔法を本能的に察知しているみたいだ。


 でも、大事だよね。

 危機回避能力。



 この階は、ホブゴブリンの巣のようだ。ところどころでホブゴブリンを目にしたよ。

 でも、決して私に向かって襲い掛かろうとはしてこなかった。


 こちらとしても、見学がメインで戦闘したいとは思っていないからね。

 襲いかかってこないことには感謝するよ。



 さらに進んで行くと下りの階段があった。

 そこを降りて行くと、天井や壁の模様とか色が変わった。


 今までは、茶褐色の石とか岩を削って作ったブロックを重ねて出来ていた感じだったけど、この階は、赤レンガ……つまり焼いてできたブロックを積み重ねた感じだった。


 そして、オーク……いや、ハイオーク発見!

 ハイオークは、ホブゴブリンとは違って私に襲い掛かってきた。


 でも、

「死ね!」

 伝家の宝刀『首ちょんぱ魔法』を発動!

 これで一蹴した。


 ただ、ハイオークは死ぬと、身体が消えて小さな石……と言うか宝石みたいになったんだよ。

 これも有りがちなパターンって気はするけど。


 ただ、思い切り禍々しいエネルギーを放っているように感じたよ。

 それで、私は、念のため、チャットボット機能を立ち上げて確認することにした。


『Q:このドロップアイテムは何?』

『A:呪石』


 これが呪石なんだ!

 ドロフェイがルフィナの体内に入れようとしているのもこれってことか。

 でも、ダンジョンで手に入るんだ!


 ただ、手に入れたはイイケド、私自身は呪石なんて要らないからなぁ。

 ダンジョンを出たら、適当に売りにでも出すことにしよう。



 その後も、数頭のオークが襲いかかって来たけど、私は最凶魔法を発動して、全部、呪石に変えてやった。

 一先ず、呪石は全部アイテムボックスの中に収納した。



 奥の方に下り階段発見!

 私は、その階段を降りて行った。


 次の階は、大理石で出来た建物のようだった。

 さすが、綺麗だね。

 探査魔法で見た限り、この階に罠は無いようだ。


 ただ、オークよりも怖い連中、オーガがいたよ。

 しかも、自分達の強さに自信があるっぽい。

 当然、私を喰らうために襲い掛かってきた。

 それも集団でね。


 でも、

「死ねぇぇ!」

 私に触れることなくオーガは全滅。

 そして、彼等の死体は宝石みたいなモノに姿を変えた。


 ただ、これって、どこかで見たことがあるような?

 そうだ!

 これって、多分、魔石だよ!

 念のため、私はチャットボット機能に問い合わせた。


『Q:オーガのドロップアイテムって魔石?』

『A:その通り』


 つまり、ドロフェイが身体の中に入れていた魔石って、こうやって手に入れていたってことだね?

 十個の魔石を体内に入れていたってことは、オーガ十人分の魔力を体内に宿していたわけか。

 それは、たしかに凄いパワーが得られるはずだよ!



 そして、さらに下の階に行く階段を発見!

 私は、

『次は何が出てくるのかな?』

 なんて思いながら階段を降りて行った。


 そこも、大理石で出来たような感じだった。

 でも、今までの階と比べると火が殆ど灯っていなくて薄暗かったよ。


「サーチ!」


 視覚に頼れない分、私は探査魔法を強めた。そして、

「ナニこれ?」

 強大な魔力源を発見した。

 この先の部屋に居るっぽい。


 常人の感性なら、ここで撤退するだろう。

 でも、私は、このダンジョンを楽しみに来たんだもんね。

 見学メインで。

 なので、私は好奇心優先で、先にある部屋へと進んで行った。



 そして、そこで私が見たものは、金色に輝く三つ首の龍だった

 なんだかメカっぽく感じるのは気のせい?


 その龍が、三つの口から一斉に強烈なブレスを放って来た。なんだか、ハルと戦った闇龍を思い出すな。


 それから、この龍のブレスもメチャクチャ臭かったよ!

 と言うか、闇龍よりもこっちの方が臭い!


 絶対、コイツ、歯を磨いていないでしょ?

 さすがの私も咳き込んだよ。



 さらに龍は、私に向けて口から炎を放射してきた。

 私は、

「結界!」

 一先ず、強烈な結界魔法で炎の進行を防いだ。


「ちょっと、いきなり、何攻撃してくるのよ!」

 と私は龍に向かって言ったけど、龍は、私の言葉を全然理解していない様子。


 もしかして、人語が理解できないのかな?

 龍なら人語を理解するのが普通ってイメージなんだけど?

 もしかしてコイツ、バカ?



 その龍は、お構いなしに、私に向けて再度、炎を放って来た。

 もう、こうなったら仕方が無い。


 私は、

「死ね!」

 最凶魔法を発動して、その龍の首を三本とも刎ねてやった。



 その直後、その龍の身体は、今までのオーガとかオークと同じように消えて行き、巨大なダイヤモンドへと姿を変えた。

 私は、そのダイヤモンドを拾い上げると、アイテムボックスの中に収納した。

 きっと、高く売れるだろうな。


 それにしても、このダンジョンには三つ首の龍がいたし、最弱がホブゴブリンだったじゃない?

 これって本当に中級者レベルかなぁ?

 別にイイケド。



 さらに、その奥に小さな部屋が一つあった。

 私が、その部屋に足を踏み入れると、床の上に一枚の金属板が置かれていた。


 大きさは、一辺がそれぞれスマートフォンの三倍くらい。

 その金属板には、訳の分からない文字が刻まれていた。


 これで、私は、このダンジョンをクリアしたと思う。

 でも、転送陣が現れて、そこから外に出られるってわけじゃないみたいだ。

 自力で出入り口まで歩いて行けっとこと?


 なので、

「転移!」

 私は、ダンジョンの出入り口付近まで一気に転移魔法で移動した。


 この世界では、ダンジョンの内外を転移魔法で行き来することは出来ないっぽいけど、ダンジョンの中だけなら転移魔法での移動は可能らしい。

 そして、出口付近まで一気に移動すると、私は、そのままダンジョンを出た。



 私は、サービスカウンターまで行くと、

「呪石とか魔石、龍の死体が変形してできたダイヤモンドとかって、何処で買い取ってくれますでしょうか?」

 と聞いた。


 すると、サービスカウンターの女性が言うには、

「サイズにもよりますけど、呪石は一つ当たりおおよそ五万Uen、魔石は一つ当たりおおよそ十万Uenですね。ここで換金できます」

 とのこと。

 これは有難い。


「そうですか!」

「ただ、龍のダイヤモンドは換金できるだけのお金がこちらにはありませんので、記念にお持ちください。街の宝石商とかで扱ってくれるところもあると思いますが、高額になりますので、大抵はコレクターの方と直接取引をお願いすることになります」

 まあ、ダイヤモンドに関しては仕方が無いだろう。

 さすがに、それだけのお金をサービスカウンターに置いとけないもんね。

 セキュリティー面もあるし。



「あと、金属板を見つけたんですけど」

 そう言いながら、私は最後の部屋で見つけた金属板をサービスカウンターの女性に見せた。すると、

「ああ、これはダンジョン攻略達成記念の賞状みたいなものです。これもコレクターに売れますよ。ただ一言、『アンタは偉い!』って書かれてます」

 と説明してくれた。


 取り敢えず私は、呪石と魔石を換金した。

 ダイヤモンドと金属板は、アイテムボックスの中に入れたままにしたけど、この世界からシルリア世界に戻る時に、多分、取り上げられるんだろうなぁ。

済みません。

魔石と呪石の出所を書きたかっただけです。

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