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異世界人視点  作者: 天梅
勇者の大きな歩幅
7/10

第6話 【聖女】

戦闘シーンは怖くてまだ書けないや

 目の前に広がるのは活気に満ち溢れた街並み

 王都とは違った雰囲気に気圧されながらもどこか胸踊る気持ちを抑えきれない


「ここが《聖都・アストライア》です」




 ◇




 俺たちは王都を離れ3日、聖女を求めて聖都へと足を運んだ


「僕はあまり好きじゃないな……ここ」


 コウタは俯きながらトボトボと歩いている


「賑やかでいいじゃん!心なしか、空気がうまいしな」


 目一杯空気を吸い込みながら伸びをするリョウをコウタが引き気味に見つめる


「我々が向かう旨の書状はすでに届いているはずです」


 ――――


「ようこそいらっしゃった、勇者様方」


 神父をはじめに修道女たちがすれ違うたびに会釈をする


「聖女様はいらっしゃるのですか?」


「ええ、大聖堂にて祈りを終えて皆様の到着を待たれておりました」


 聖女は本来であれば、そうそう会える方ではなく

 勇者2人のためにと時間を作ってくださった


「こちらの部屋にいらっしゃいます。聖女様、勇者方がいらっしゃいました」


 神父が扉をノックし聖女に呼びかける


『どうぞ、お入りください』


 扉越しでもわかる頭に直接語りかけるような透き通った声に震える


(これまでも何度か見かけたことはあったけど……声は初めて聞いたな)


 扉が開かれた先には紅茶を嗜む"美(聖女)"がいた


「「「ッッ…!」」」


 俺だけでなく、勇者の2人すらその美貌に固唾を飲み込む


『は、初めまして。コウタ様…リョウ様…メイダット様。私(わたくし)は〈ティアリス・リリィ・アルフィア〉です…!』



 ――――



【ティアリス・リリィ・アルフィア】

 聖女である彼女は神の御使であり続けるため、邪心を持ち得ないよう幼き頃から人との関わりを最小限にされてきた


 外出をする際も魔術により常に目と耳の感覚を遮断、必要な時のみ解除していた


 彼女にとって知り合いですらない者との会話は国のトップ等を除いて初と言ってもいい


 故に 


 物凄く緊張しているのだ



 ――――



『支援魔術を勇者様に……ですよね!!!!』

(しっかりしないと……しっかりしないと……でも、、むりだよぅ!!)


(((緊張してるな〜)))


 もはやこちらが気をつかうほどに緊張が伺えてしまう


「それだけのことにわざわざ時間を頂き申し訳ない……!」


(支援系統ならば最高峰を……と考えはしたものの)


 本来、国王ですら会うことの難しい聖女に頼むという考えは軽率であったな……と反省する


『えっと…申し訳ないもなにも、、メイダット様の考えは正しいものですよ…!!』


 元気づけてくれてるのか、両手を胸の前で小さく握る


  (((かわいい…)))


『勇者様は【勇者】という権能により、魔力による効果の付与は効きません……良くも悪くも、ですが』


「…?」


「勇者の力でデバフ効果を受けないけど、バフ効果も効かなくなっているってことだよ」


 まだ理解しきっていないリョウにコウタが元の世界の言語で噛み砕いて伝える


「なるほど……サンキュー康太!って、じゃあ俺たち"魔力の知覚"ってのができないってことじゃ?」


「それじゃあ僕たちは……」


 リョウの気付きにコウタが絶望をにじませて呟く


『ですので……!!!私(わたくし)を頼ってくださったのは結果的に正しい選択です!』


「……つまり、聖女様なら可能なんですか?」


 希望の光が差したことでコウタの表情が柔らぐ


『ええ、私(わたくし)の他にも教皇様、神官の皆様も可能なはずです。』


「!!!…よかった」

「なら!俺ら魔法を使えるようになるのか!?」


 2人が安堵と喜びを感じる様子を微笑ましく見守る


「それではいきなりではありますが……お願いしてもよろしいですか?」


『え、もう…ですか?』


 なぜか悲しい表情で渋る聖女様に疑問をもつ


『もうすこしだけ……お話をしたり…はダメ、ですか?』


 自分の美貌で死人が出るかもしれないことを理解していないのか、上目遣いでそんな懇願をする聖女にその場にいた全員が胸を打たれる


「私は構いませんがお二人はいかがです?」


 聖都を見てまわりたいかもしれないと考えて2人の意思を聞く


「僕は大丈夫ですよ……あまり喋れないですけど」

「俺も!もっとアルフィアさんとお話ししたい!…です!」


『!!!!!‥えへへ、ありがとうございます♪』


 目をキラキラと輝かせる姿は喜んでいるのがよくわかる


(((かわいい…)))


『それでは私(わたくし)、勇者様がこちらの世界に来る前のお話をお聞きしたいです!!』


 異世界に興味津々だったのか、そんな質問をする


「「もちろん!」」



―――― 



(結局5時間も話続けることになるとは…)


『あら、お外が真っ暗ですね、、、今日はここに(教会)泊まってください!』


「では、お言葉に甘えさせて頂きます」


 今から宿を取るには外が暗すぎる


『お腹も空きましたよね…!そうだ、お気に入りのお菓子があるので一緒に食べましょう!…あ、でも夕食前のお菓子はダメですね……もっと早く用意するんでした』


「ティア様…?しつこいようですが、今のうちにでも支援魔術をお願いしてもよろしいでしょうか」


 かなりの時間喋り続けていたというのに未だ体力が有り余っているティアリスに驚きながらも本題を忘れる前に済ませるよう伝える


『…………』


 というやり取りをこの5時間で何度も行っている

 この沈黙のたびに2人が助け舟をだしてくれる


「そうだティアさん!よければ――」

「ティアさん!――」


((き、気まずい))


『………………』


「ティア様…?」

急なティアさん呼びですが、5時間の談笑の際にそれぞれが呼びやすいあだ名をつけあった結果です。さすがに公共の場では呼びませんがね


聖女や教皇、神官たちの付与が可能なのは"神"が関係してるからですね

魔王の呪いも受けちゃいます。魔王=邪神と捉えてくれたら

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