第4話 魔力の知覚 Ⅰ
感謝の気持ちは想うだけでなく言葉にして伝えなきゃ
"魔法の術式化"とは自然現象を術式化させる技術を応用したものであり、魔力によって具現化された事象を"自然現象"と捉えることで術式化させる
本来、魔術とは『風をおこす』『水を出す』『火をおこす』などの"出現させる"が利用法であり、『火の球を飛ばす』『空を飛ぶ』『傷を癒す』などといった自然に起こることのない事象を術式化させるなど不可能であった
しかしーー。
過去の偉人が"魔法の術式化"という形で可能とした
◇
「魔法の発動方法は正直、感覚が8割だと俺は考えています。ここで言う感覚は想像力だけではなく、魔力の流用法、具現化に必要な魔力量の微調整などといった話です」
魔法の発動方法は手順こそ多いが、一つ一つが簡単なものであるため術式化が可能と知られるまでは魔法が主な戦闘技術であった
(しかしそれは生まれた時から魔力に触れ、感覚で魔力を使えるこちら側の人間の話)
異世界より来た2人は魔力が何かは掴みきれていない、触れたこともない力を最初から使えるはずがない
(魔力なんて、一度使えば掴めるようなものだが…)
「魔術が使えない以上、魔法を使用することで感覚を掴んでもらいたいです。想像はできたようなので後はそれを魔力で発現させるだけです!」
本来は詠唱などをして想像力をより強固にする工程があるが、魔力を感じるための修行だと割り切り全力で応援をする
「ンンンンンンンンンンンンンッッ――――」
「スーッ…ハッッ!!!スーッ…ハッッ!!!」
長い唸り声を上げながらおかしなポーズをとるコウタと何かを放つように手のひらを思い切り突き出すリョウを視界に収めながら思考を巡らせる
(魔法もダメだとなると魔力をどう知覚させるか…先に別の修行……はダメだ危険すぎる)
この修行の目的である魔力の"知覚"は何においても優先しなければならない
肉体に魔力を流すことでの身体能力の強化は後衛である魔術師ですら習得しておくべきと言われている基礎の基礎であり、使えない者は2流だの3流だのの土台にすら立てない
「方法……方法……方法……方法…………」
ぶつぶつと同じことを繰り返し呟き続ける
「「…………?」」
2人は顔を見合わせ、様子のおかしいヒューマにどう声をかけるのか思案する
チート能力は好かん…努力してる奴らが報われない
チート能力を持つ者はそれなりの試練に見舞わられるべきだ




