ぼくは、いらなくなるの?
エレオノールが妊娠してから、家の中には以前にも増して優しい空気が流れていた
紫苑は相変わらず過保護で、エレオノールが少しでも立ち上がれば「何を取るの?」「俺がやるよ」と言い、浅葱は浅葱で「ぼくも手伝う!」と背伸びをして張り切る
エレオノールはそんな2人を見ては、困ったように、でも幸せそうに笑った
「ですから、そこまで大袈裟に守らなくても大丈夫ですわ」
「大袈裟じゃないよ」
「そうだよ、エレオノールさん」
「浅葱まで」
「だって、赤ちゃんいるんでしょ?」
「ええ、いますけれど」
「じゃあ、だいじにしないと」
「それ、俺の真似してるね」
「いいことだから真似した!」
「開き直らないの」
そんなふうに笑い合える時間が、確かに増えていた
けれど浅葱の胸の奥には、誰にも言えない小さなざわめきが、日ごとに大きくなっていた
最初は、ほんの少しだけだった
赤ちゃんができたと聞いた時、浅葱は本当に嬉しかった
自分がお兄ちゃんになることも嬉しかったし、紫苑とエレオノールが幸せそうに笑っているのを見るのも嬉しかった
だからあの日、彼は心の底からはしゃいだのだ
――わあっ、ぼく、おにいちゃんになるの?
あの時の気持ちに嘘はない
今でも赤ちゃんのことを考えると、胸がわくわくする
どんな顔だろう
男の子かな、女の子かな
泣いたらどうしよう
ちゃんと絵本を読んであげられるかな
一緒に遊べるかな
けれど、その“楽しみ”と同じ場所に、少しずつ、別の感情が育ってしまった
それは、怖さだった
ーーーーーーー
きっかけは、本当に些細なことだった
夕食の後、エレオノールと紫苑がソファで小さな声で話している
浅葱は床に座って積み木を触っていたが、2人の声が聞こえてきて、なんとなく耳を澄ませた
「最近、少し眠気が強いですわ」
「無理しないでね」
「無理はしていませんわ」
「してる顔だから気になるの」
「まあ、そんなにわかりやすいかしら」
「まあね」
それだけなら、いつもの会話だ
むしろ少し甘くて、浅葱も嫌いじゃない
けれど次の瞬間、紫苑がエレオノールのお腹にそっと手を当てたのが見えた
エレオノールが、やわらかく笑う
「この子は、元気かしら」
「元気だよ。きっと」
「ふふ、まだわかりませんわよ」
「でも元気な気がする」
「どうして?」
「エレオノールに似て、強そうだから」
その空気があまりにも優しくて、あまりにも“2人だけのもの”に見えて、浅葱は積み木を持つ手を止めた
胸の奥が、ちくりと痛んだ
自分の知らない、触れられない、入っていけない場所が、そこにあるような気がした
「浅葱?」
はっとして顔を上げる
「手止まってるけど、どうかした?」
「……なんでもない」
「眠い?」
「ちがう」
エレオノールが微笑む
「では、お姫様のお部屋も作ってくださいませね」
「うん」
笑って返した
ちゃんと笑えたと思う
でもその夜、布団に入ってからも、胸のちくりとした痛みは消えてくれなかった
浅葱はまだ8歳だ
言葉にできない気持ちは、形を持たないまま胸の中で膨らんでいく
何が嫌なのか、何が怖いのか、自分でもよくわからない
でもただ、赤ちゃんの話をしている2人が遠く感じた
――ぼく、おにいちゃんになるのに
そのはずなのに、どうして少し寂しいのだろう
ーーーーーーー
それから数日後
学校で、生活の時間に先生が言った
「今日は“これからの家族”の絵を描いてみましょう」
“これからの家族”
その言葉に、浅葱の胸が少しざわついた
周りの子どもたちは楽しそうに、「妹がほしい!」「犬も描く!」などと言っている
浅葱も画用紙を前にして、鉛筆を持った
最初に描いたのは、いつもの3人だった
紫苑と、エレオノールと、自分
そこまではすぐ描けた
次に、エレオノールのお腹のあたりへ、小さな赤ちゃんを描き足す
先生は「生まれたあとの姿でもいいですよ」と言っていたので、少し迷ってから、エレオノールの隣に小さな子どもを描き直した
4人家族。それだけのはずなのに、描きながら、急に手が止まった
4人になったら、自分はどこに立つのだろう?
今までの絵なら、真ん中は自分だった
紫苑とエレオノールに挟まれて、2人に見守られて、そこにいるのが当たり前だった
でも、赤ちゃんが生まれたら?
小さい子は真ん中に描くものではないか
そうしたら自分は端になる
端に描いたら、なんだか本当に“外側”の人みたいに見えた
浅葱は消しゴムで自分の位置を何度も消して、何度も描き直した
真ん中にしてみる
でもそれだと赤ちゃんが端へ行く
赤ちゃんが端なのは変な気がした
じゃあ自分が少し後ろ?
でも後ろに描くと、自分だけ薄くなってしまう
「森景くん、どうしたの?」
先生に声をかけられて、浅葱はびくっとした
「……なんでもない」
「困った?」
「ううん」
「赤ちゃん、描くの難しい?」
「……」
難しいのは、そこではなかった
でも、うまく言えない
「だいじょうぶです」
とだけ答えると、先生は「そう?」と笑って離れていった
浅葱はまた画用紙を見る
白い紙の上にいる、4人の家族
でも、どうしても自分だけが“あとから足された人”みたいに見えた
――赤ちゃんは、本当の子どもだ
ふいに、誰かの声みたいにその言葉が頭へ浮かぶ
たぶん誰もそんなことは言っていない
なのに、そう聞こえた
本当の子ども
血の繋がった子ども
紫苑とエレオノールの、本当に2人から生まれてくる子ども
ーーじゃあ、自分は?
浅葱は急に、手の中の鉛筆が重くなった気がした
ーーーーーーー
帰り道
仲のいい同級生たちが、赤ちゃんの話をしていた
「森景んち、赤ちゃん生まれるんだろ?」
「うん」
「いいなー。お兄ちゃんじゃん」
「うん」
「でもさ、赤ちゃん生まれたら、お母さんそっちばっかりになるよな」
「え?」
「うちのいとこがそうだったもん。下の子生まれてから、“お兄ちゃんなんだから”って我慢ばっかりさせられるって言ってた」
「そうだよなー、赤ちゃんって手かかるし」
「森景もこれから大変だなー」
悪気のない言葉だった。ただの世間話
でもその1言1言が、浅葱の胸に小さな石みたいに落ちていく
「お兄ちゃんなんだから」
その言葉は、急に重かった
我慢しなきゃいけない
赤ちゃんが優先になる
自分は大きいから後回しになる
そういうことなのだろうか
「森景?」
「……あ、うん」
「どうした?」
「なんでもない」
浅葱はそう言って笑った
でも、その笑顔はたぶん少し変だった
ーーーーーーー
家に帰ると、玄関までカレーの匂いがしていた
「ただいま」
「おかえりなさい、浅葱」
「おかえり」
「……ただいま」
エレオノールが迎えてくれて、紫苑が台所から顔を出す
いつも通りの光景
なのに今日は、なぜか少し苦しかった
「浅葱、手洗ってきてね」
「うん」
「今日は学校どうでしたか?」
とエレオノールが優しく訊く
「……ふつう」
「ふつう?」
「うん」
短く答えると、エレオノールが少しだけ首を傾げた
だが深くは追及しない
浅葱は洗面所へ向かいながら、唇をきゅっと結んだ
本当は、学校で描いた絵のことを聞いてほしかった。褒めてほしかった
でも画用紙の中で自分がどこに立てばいいのかわからなかったことを思い出すと、なんだか見せたくなくなった
夕食の席でも、浅葱はいつもより口数が少なかった
「浅葱、お腹減ってないの?」
「へってる」
「じゃあもっと食べないと」
「……うん」
「学校で何かあった?」
「ないよ」
「ほんと?」
「ほんと」
紫苑は何か言いたげだったが、エレオノールが静かに視線で制した
無理に聞かない方がいい時もある
そんな合図だった
食後、浅葱は珍しく自分から「おふろ先に入る」と言った
いつもなら紫苑と少し騒ぎながら順番を決めるのに、その日はするりと逃げるように浴室へ向かった
浴室の中、湯気の向こうで浅葱は膝を抱える
誰かにいじわるをされたわけじゃない
家で怒られたわけでもない
むしろみんな優しい
なのに、どうしてこんなに怖いんだろう
「……へんなの」
ぽつりと呟く
自分で思っても、へんなのだ
赤ちゃんができて嬉しい
それは本当だ
なのに、赤ちゃんが生まれたら、自分の場所がなくなるかもしれないなんて思ってしまう
そんなこと、紫苑もエレオノールもしない
わかっている
2人は優しい
自分を大事にしてくれている
ちゃんと知っている
でも、だからこそ怖かった
今が幸せだから
今の場所が好きだから
失くしたくないから、怖い
浅葱はぎゅっと目を閉じる
「……やだ」
湯気の中に溶けるほど小さな声だった。
ーーーーーーー
その夜、浅葱はいつもより早く布団に入った
けれど眠れない
隣の部屋から、紫苑とエレオノールの話し声がかすかに聞こえる
内容まではわからない
でも、2人がそこにいて、同じ家の中で話しているというだけで、なぜだか胸がざわざわした
――赤ちゃんが生まれたら
その先を考えるたびに、息が浅くなる
赤ちゃんが泣く
エレオノールが抱っこする
紫苑もそっちへ行く
浅葱が「見て」と言っても「あとでね」と言われる
あとで、あとで、と言われて、その“あと”は来ない
そのうち、浅葱は1人で何でもするようになる
「お兄ちゃんなんだから」と言われる
大きいから大丈夫でしょ、と言われる
そしていつか、本当にいらなくなる
想像なのに、妙に現実味があった
子どもの想像は、時に残酷なほど鮮やかだ
浅葱は布団を頭までかぶった
でも怖さは消えない
「……ぼく、ちゃんとするから」
誰に向かって言うでもなく呟く
「いい子にする」
「わがまま言わない」
「おてつだいもする」
「赤ちゃんにもやさしくする」
「だから……」
そこで、声が震えた
「だから、すてないで」
その言葉を口にした瞬間、涙がぽろっと零れた
ああ、自分はこれが怖かったのだと、ようやくわかった
捨てられること
いらない子になること
“本当の子ども”が来たら、自分は邪魔になるのではないかということ
胸が痛くて、苦しくて、でも声を出して泣くのはもっと怖かった
もし紫苑やエレオノールに聞かれてしまったら、自分がこんな変なことを考えていると知られてしまう
それで困らせたくなかった
嫌われたくなかった
だから浅葱は、布団の中で小さく丸まって、嗚咽を必死に飲み込んだ
ーーーーーーー
翌朝、目が腫れていた
「浅葱、どうしたのですか?」
エレオノールが心配そうに覗き込む
「……ねむかっただけ」
「ほんとう?」
「ほんと」
「夜更かしでもしたの?」
紫苑が言う
「してない」
「じゃあ、何か悲しいことでもあった?」
「何でもない!」
思ったより強い声が出てしまった
自分でも驚いて、浅葱はすぐに俯く
「……ごめん」
「大丈夫、怒ってないよ」
「……」
「浅葱?」
紫苑の声は優しかった
だからなおさら、顔を上げられなかった
「ぼく、学校いく」
「朝ごはんは?」
「……あんまりいらない」
「駄目だよ、ちゃんと食べないと」
「いらないったら……!」
また強い声が出る
食卓がしんと静まった
エレオノールがそっと口を開く
「浅葱、無理にたくさんは食べなくてもいいから、1口だけでも」
「……」
「それから学校へいきましょう?」
「……うん」
浅葱は小さく頷き、パンを一口だけ齧った
味がしなかった
学校へ向かう背中を見送りながら、紫苑が低く言う
「絶対なんかあるよね」
「ええ」
「昨日から様子変だし……」
「でも、追い詰めてしまってはいけませんわ」
「うん」
「きっと、浅葱自身もまだ整理できていないのでしょう」
「……」
紫苑は腕を組み、難しい顔をする
エレオノールもまた、浅葱がただ機嫌が悪いのではないことをわかっていた
あの子は寂しい時ほど、“大丈夫”なふりをするから
ーーーーーーー
その日の放課後
浅葱は帰り道で、近所の公園の前を通った
いつもなら少し寄ってから帰ることもある
でも今日は、遊ぶ気になれなかった
ベンチの横を通り過ぎようとした時、同じクラスの女の子が弟を抱っこしているのが見えた
「重くないの?」
と誰かが聞く
「重いよー。でも可愛い」
「弟ばっかりで嫌にならない?」
「うーん……ちょっとだけ」
「やっぱり?」
「でも、お母さんが“お姉ちゃんだからこそ頼りにしてる”って言ってくれるから、我慢できる」
その会話に、浅葱は足を止めた
我慢できる
じゃあ、やっぱり我慢することは増えるんだ
赤ちゃんが来たら、今まで通りじゃいられないんだ
浅葱は唇を噛んで、そのまま足早に家に帰った
ーーーーーーー
玄関を開けると、家の中は静かだった
エレオノールは買い物に出ていて、紫苑はまだ帰っていないらしい
テーブルの上には「おやつがあります」と書かれたメモと、小さな焼き菓子が置いてあった
いつもなら嬉しいはずなのに、今日はそれを見るだけで泣きそうになった
大事にされている
ちゃんとわかる
なのに、どうしてこんなにも不安なのだろう
浅葱はランドセルを置いて、ソファへ座った
ふと、棚の上に置かれた家族写真が目に入る
紫苑とエレオノールと、自分
3人で写っている写真
笑っている
浅葱はそれを手に取って、しばらく見つめた
「……ぼく、ここにいていいのかな」
写真の中の自分へ問いかける
もちろん返事はない
「赤ちゃんが生まれても……」
「ぼく、ここにいていいのかな」
その時、玄関の鍵が開く音がした
慌てて写真を元に戻す
「ただいま戻りましたわ」
エレオノールの声だ
「……おかえり」
「浅葱? もう帰っていたのね」
買い物袋を抱えたエレオノールが、玄関から顔を出す
浅葱は笑おうとした
でもうまくいかなかった
「浅葱?」
エレオノールの表情が変わる
彼女はすぐに袋を置いて、浅葱の前へ来た
「どうしたましたか?」
「……なんでもない」
「浅葱」
「なんでも……」
「わたくしを見て下さいませ」
その声はやわらかいのに、逃がさない強さがあった
浅葱はゆっくり顔を上げる
エレオノールの赤い瞳が、真っ直ぐに自分を見ていた
「学校で何かありましたか?」
「……」
「誰かに嫌なことを言われましたか?」
「……」
「体調が悪いのですか?」
「……ちがう」
「では、何が苦しいの?」
その言葉に、浅葱の胸の奥で、何かが切れた
「……ぼく」
「ええ」
「ぼく、ちゃんとするから」
「え?」
「いい子にするし、おてつだいもするし、わがまま言わないから」
「浅葱」
「赤ちゃんにもやさしくする」
「ええ」
「だから……」
涙が、ぽろぽろとこぼれ始める。
「だから、ぼくのこと、いらない子にしないで……!」
エレオノールは息を呑んだ
浅葱は一度泣き始めると、もう止められなかった
「ぼく、赤ちゃんできたの、うれしいよ」
「ほんとだよ」
「おにいちゃんになるのも、うれしい」
「でも……でもっ」
「赤ちゃんうまれたら、ぼく、じゃまになるかもって」
「本当の子どもができたら、ぼく、いらなくなるかもって」
「こわいの……!」
あまりにも切実で、あまりにも幼い叫びだった
8歳の子どもが、一人で抱えるには重すぎる不安
“本当の子ども”が来たら、自分は“違う子”になるのではないか
だから、いらなくなるのではないか
エレオノールの胸が、ぎゅっと締めつけられる
「浅葱……」
「ぼく、へんなこと言ってるのわかってる」
「わかってるけど……こわいの」
「すてられたくない」
「もう、ひとりになりたくない……!」
エレオノールは何も言わず、すぐに浅葱を抱きしめた
細い身体が、腕の中で震えている
浅葱は最初こそびくっとしたが、次の瞬間には堰を切ったようにエレオノールの服へしがみついた
「大丈夫」
「浅葱、大丈夫ですわ」
「わたくし達は、あなたをいらない子になどしません」
「ほんとう……?」
「ええ、本当です」
「でも……」
「本当ですわ」
エレオノールは繰り返す
何度も、何度も
「あなたは、わたくし達の大切な息子です」
「赤ちゃんが生まれても、それは変わりません」
「変わるものではありません」
「あなたを捨てたりしない」
「ひとりになどしません」
浅葱は声を上げて泣いた
その泣き声を聞いた瞬間、玄関が開いた
「ただいま……って、どうしたの!?」
帰ってきた紫苑が、ただならぬ様子で駆け寄ってくる
エレオノールは浅葱を抱いたまま、静かに顔を上げた
「紫苑」
「何があったの?」
「……浅葱が、不安だったのですわ」
「不安?」
「赤ちゃんが生まれたら、自分は要らなくなるのではないかと」
その言葉に、紫苑の顔から血の気が引いた
「……え?」
「ぼく……」
浅葱は涙でぐしゃぐしゃの顔のまま、紫苑を見る
「ぼく、へんなこと考えちゃって、ごめんなさい……」
「謝らなくていいよ」
「でも……」
「いいの」
紫苑はしゃがみ込むと、エレオノールごと浅葱を抱きしめるみたいに腕を回した
「浅葱、よく聞いて」
「……うん」
「浅葱が要らなくなることなんか、絶対ないよ」
「でも、赤ちゃん……」
「赤ちゃんが生まれても、浅葱は浅葱だからね。俺とエレオノールの、大事な息子だよ」
「ほんとに……?」
「ほんと」
紫苑の声は、少し掠れていた
自分達がこんなにも浅葱を不安にさせていたことが、苦しかった
「ごめんね」
「……え?」
「浅葱、ずっと怖かったでしょ?気づけなくて、ごめんね」
「紫苑さん……」
「捨てられるのは、怖いよね」
「……っ」
「もうそういう思い、させたくなかったのに」
浅葱はわんわん泣いた
エレオノールの腕の中で、紫苑の腕にも包まれて、子どもらしく声を上げて泣いた
その姿を見ながら、エレオノールも紫苑も、胸の奥で深く痛んでいた
愛しているだけでは足りない時がある
言葉にして、伝えて、何度でも確かめなければならない
家族とはそういうものなのだと、2人は改めて思い知る
浅葱の小さな恐れは、決して“考えすぎ”なんかではない
それは彼が1度、捨てられる痛みを知ってしまったからこその、あまりにも切実な悲鳴だった
そして、その悲鳴を今、ようやく受け止めることができたのだ




