↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
33/49

第33話 最初から抵抗しなければいいんですよ

今日の授業はここまで、ということで二人がしっかり休んで回復してから帰宅することに。明日は午前中は再び王妃様主催のお茶会があるらしいので午後から今日と同じく訓練場に、と伝えておいた。しかし他の人の予定次第では明日は魔術じゃなく体術になるかなぁ……。扇術の基本の為にも体術の訓練!とか知ってしまったからには特訓ですわ!とかいって誰かに乱入されそうな気がしなくもないような。王妃様とか王妃様とか王妃様とか王太子妃様とか。


そしておそらく……ミリュネラ様も明日のお茶会が正念場ってことじゃないかと思う。さすがに既に数回のお茶会でひやりとした場面もあったようだし明日のお客様に貴族の中でも有名な難しいご婦人がいる。

大変に教育熱心でご自身も相当博識、更に勉強熱心……。知識がないこと自体は咎めないが向上心がない相手には非常に冷たい。逆に向上心がある人にはものすごく親身になって教えてくれるのである意味いい人ではある。ちょっぴり(ものすごく)スパルタだけどね!

例の王太子妃選定時には身代わりを務める私に急遽でご令嬢教育を施された。授業でやった基礎どころじゃなく厳しくて泣いちゃうかと思いましたよ……。


「あの人が呼び出されてるってことはほんとにこれが最終試験ってことだろうしねぇ……」

「でしょうね。でも国内で済んでいる間に決めてしまうべきっていうのも分からなくはありませんわ」

「えーっと……?リーシュ様のお姉様?ですよね?そんなに心配になるほどなんですか?」

『うーん……』


以前のまま何の変化もないとすればミリュネラ様の進路は確定と言わざるを得ない。ただ、ここ数日は苛立っていたり前より図書館への訪問が増えたという報告を考慮すれば変化の兆しは見える。


「合格基準を変更すべきかなぁ……でも相談できる人を選ぶことができるっていう目も必要だもんなぁ……」

「その辺りは陛下の判断もあるしこちらからは口出しできないんじゃないかしら?」


とりあえず今更だしこのままでいいか……。きっと王様がどうにかするに違いない。


「ま、もう賽は投げられたってことよね。なるようになるでしょ。帰ってご飯にしましょ」

「はーい。今日のご飯何にしましょう?」

「そうねぇ。市場見てから考えよっか」



――翌日の午前中――


「え……?私もお茶会の場に立ち会えってことですか……」


授業の為にリーシュ様の下に登城して聞かされる突然の予定。なんか問題しか起こらない気がして気が引けるのですが。


「王妃(お母様)が言い出して決定になってしまいまして。申し訳ないのですけど回避できそうにないですわ」

「うーん……。じゃあせめてお茶会の出席者じゃなくて護衛ということで勘弁してもらえないでしょうか?いろいろめんどくさいですし」

「一応言っておきますわ。今日突然のことですしそれくらいは融通してもらえると思いますけど。それに突然のことだとマナーとか……。あぁ、ミルさんは既にご存知ですか」

「まぁむしろ影武者っぽいことやってましたからやれと言われればやりますけど、慣れてるってわけでもないのでやっぱり神経使いますしね~」


ちょっと困ってぽりぽりと頬を掻く。ひとまず普段着用のマントとローブから刺繍の入った称号の衣(タイトルローブ)に着替えることにする。後は特に準備はなし、と。お茶会に参加といいつつも護衛のお仕事が急遽入ったようなものなので出席者をチェック。さーて、どうなりますか……。


優雅なる午後のお茶会。そんな言葉に相応しいサロンの風景……。しかし上辺はともかく空気が微妙。


お茶会が始まる際に同じ室内に私がいることに気づいてミリュエラ様がとげとげしていたり、同じ席につかなかったことになぜか優越感を持った目を向けてきた所に例のご婦人(わがししょー)、キュレイア様が久しぶりだからお茶を淹れなさいとか振ってきて専属で付いている給仕の方に悪いですからと辞退しようとしたのに王妃様やら王太子妃様にまで言われて結局淹れる羽目に……。


「仕方ありませんね……。あまりこういった場に合うお茶とも言えませんが一番気に入られていたあれを作りますよ」

「そうそう。最初から抵抗しなければいいんですよ、ふふふふふ……」


ため息を一つ付いてお茶を準備する。ブレンドはオリジナルなので秘密。通常こういったお茶会ではあまり出されないたっぷりミルクを使った煮込み式ミルクティを魔法の火を使って室内でことこと仕上げる。魔力の加減を練習するのにちょうどよかったので時々作っていたらキュレイア様が甚く気に入ってしまったのだ……。そんなことは置いといて、観客《ギャラリー》が多いので今回はサービスってことでレマを呼んで火の調整を手伝ってもらう。ふわふわと調整中はポットの周りを踊るように回っていたがクルリとポットの上でレマが回ってちょこん、とお辞儀をして消えて完成を知らせる。


●登場人物紹介●

キュレイア・リルト・グライアス

髪:灰色

目:緑

教育熱心なご婦人。割と上位な貴族だが階級に関係なくヤル気ある人には親切。親切の内容が教育なのでありがたいのかどうなのか……。ミルが学生時代にスパルタ教育をされて頭が上がらない人の一人。


優雅なるお茶会!煮込み式のロイヤルミルクティ美味しいですよねー。自分で作るときはティバッグと電子レンジという手抜きっぷりですが……。

たまにはちゃんと鍋で淹れたのも飲みたくなるってものです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。