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上位存在の下請けを押し付けられたら、世界一マナが集まるポジションだった  作者: ヲワ・おわり


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第62話 現状の確認

「まず現状の確認をさせてください」と俺は言った。


 資料を提示した。光の構造体に変換されて、机の上に表示された。管理画面のデータがそのまま使えることは、接続前に確認していた。


「神崎凌が管理する三ダンジョンの実績です。着任時からの推移と、前担当時代比での数字」


 グラフが表示された。


「収益三倍超。これが事実です。一年以内の実績です」


 ゼクスが「そのデータは君の個人的な例にすぎない」と言った。「全国への展開は保証されていない」


「ご指摘の通りです」と俺は言った。ゼクスがわずかに表情を変えた。反論を待っていたようだった。


「そのため、展開計画と保証条件も準備しています。後で提示します」


 ヴァルドが少し頷いた。


「次に、全国のダンジョン平均収益を確認してください」と俺は続けた。「これは本社の公開データから引いています。全国平均と第十七支部の比較です」


 差は歴然としていた。


「管理クオリティと収益に相関があります」と俺は言った。「管理が機能していない担当区域は、平均を下回っています。管理が機能している担当区域は、平均を上回っています。私の担当区域はその最上位にあります」


「……なぜそれほど差があるのか」と一人の代表が訊いた。中立的な顔をしていた人物だった。


「管理員が規定とマニュアルを使っていないためです。マニュアルBを読んでいる管理員は、私以外にいません」


「それは把握しています」とヴァルドが言った。「改めて数字で見ると、確かに」


「ここから何が言えるか」と俺は続けた。「全国のダンジョン管理に同等の改善が入れば、上位存在の総収益は大幅に増加します。手数料率を据え置いたまま、収益の総量が増える」


「君の手法を"全国展開"できると?」とゼクスが言った。


「できます。そのための計画があります」と俺は言った。「次のフェーズで説明しますが——まず民営化法案の話を先にさせてください」


「……」とゼクスが言った。何かを言いかけて止まった。


「次に」と俺は言った。「民営化法案についての試算を確認させてください」


 ゼクスの表情が変わった。



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