表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
上位存在の下請けを押し付けられたら、世界一マナが集まるポジションだった  作者: ヲワ・おわり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
57/70

第57話 交渉宣言

「君の試算書で本社内の"民営化反対"論が強くなった」とヴァルドが言った。「ただ、"危険な先例を作る"として交渉に反対している部署がまだある」


「では、交渉の場で直接話します」と俺は言った。


「そのつもりで呼んでいる」とヴァルドが言った。「交渉の場で、君は何を求める?」


「明確に言います」と俺は言った。「私が提案したいのは二つです。一つ目、手数料を現在の八十パーセントから七十五パーセントに下げる。二つ目、代わりに日本国内の全ダンジョン管理権を私が引き受ける」


 ヴァルドが黙った。


「……なぜそのような条件を」とヴァルドが言った。


「七十五パーセントでも、人間が使うマナの量より圧倒的に多いマナが上位存在に渡ります」と俺は言った。「手数料を五パーセント下げることで、攻略者の手元に残るマナが増える。そうなればダンジョンを使う動機が強くなる。利用者が増えれば総収益が上がる。手数料を下げても、収益の総量は増える——それを数字で示します」


「管理クオリティの向上も含めて、ということか?」


「そうです。現在の第十七支部の三ダンジョンで実証されています。管理が機能すれば収益は増える。同じことを全国規模でやる。それが引き受けの条件です」


 ヴァルドが少しの間を置いた。


「……これは本社全体に諮る必要がある提案だ」とヴァルドが言った。真剣な顔だった。「簡単には答えが出ない」


「わかっています」と俺は言った。「だから交渉の場を使います」


「準備は整っているか?」


「整えます」


「……わかった」とヴァルドが言った。「正式な交渉の場を設ける。一度きりだ。持てる全てを持ってきてほしい」


「はい」


 接続が終わった。


 霧島さんが「どうでしたか?」と訊いた。


「交渉条件を伝えました。正式な交渉の場が設けられます」


「手数料を七十五パーセントに……本当にそれが通ると思いますか?」と霧島さんが訊いた。


「通る可能性があるから交渉します」と俺は言った。「通らない可能性もある。でも、やってみなければわからない」


「……そうですね」と霧島さんが言った。「私も全力で準備します」


「宮代さんも引き続きデータ整理をお願いします」


「はい」と宮代が言った。「これ、うまくいったら本当にすごいですね」


「うまくいかなかった場合の対応も考えておいてください」


「……さすがに現実的ですね、神崎さん」と宮代が言った。


「やれることはやる。でも準備は全部のケースで」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ