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上位存在の下請けを押し付けられたら、世界一マナが集まるポジションだった  作者: ヲワ・おわり


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18/25

第18話 詳細レポートの評価

※本作は第70話で完結予定です。

※毎日5話ずつ、07:00 / 12:00 / 18:00 / 21:00 / 23:00 に投稿予定です。

※もし続きが気になったら、評価で応援いただけると励みになります。

 アルダから返答が来たのは、翌朝だった。


「受領しました。……これは今まで受け取った中で最も詳細なレポートです」


 霧島さんが「なんか言い方が変わった」と言った。「アルダさんって、いつも事務的な返答だったのに」


「感心しているんだと思います」と俺は言った。


「アルダさんが感心する? あの人が?」


「上位存在も評価できることはできると思います」


 アルダからの通信が続いた。


「このデータの精度について、本社の担当部署から問い合わせがあるかもしれません」


「本社?」と霧島さんが言った。「上位存在の、本社?」


「そういうものがあるようです」と俺は言った。「非公開版の資料で読みました。上位存在にも組織があって、アルダさんはその担当者の立場です」


「……本社が動くってどういうこと?」と宮代が訊いた。


「アルダさんのレポートが本社に評価されれば、何らかの動きが出るかもしれません。具体的にはまだわかりません」


 アルダが続けた。「……担当者の交代記録を確認したのですが、神崎凌という名前の管理員は前例がありません」


「前例がないというのは?」と俺は訊いた。


「この水準の収益改善を着任から短期間で達成した管理員が、この担当区域にいなかったということです」


「前任者が動かなかっただけではないでしょうか」


「……そうかもしれません」とアルダが言った。少し間があった。「続けてください」


 通信が切れた。


「アルダさん、今"そうかもしれません"って言いましたよね」と宮代が言った。「認めてませんか?」


「少し認めているようでした」


「すごいことじゃないですか、それ」


「普通のことを普通にやっているだけです」


「それがすごいんですよ」と宮代が言った。少し強い口調だった。「神崎さんって自分のやっていることを普通だと思ってるけど、普通じゃないんです。ずっと見てきたからわかります」


 霧島さんが「宮代くん、それ正しい」と言った。


 翌月の収益が出た。前月比三十五パーセント増。三か月連続の収益向上。


「三か月続いた」と霧島さんが言った。「一度達成しただけじゃなくて、継続している」


「仕組みを作ったので継続します」と俺は言った。「次の段階に進みます」


「次は?」


「担当ダンジョンを増やす申請をします。今の一か所で収益向上の実績ができた。これを根拠に、もう一か所の担当を申請できます」


「書類が増える」と霧島さんが言った。


「増えます」


「……やります。でも少し覚悟させてください」


「十分です」


 担当ダンジョン追加申請の書類を作り始めた。実績データ、今後の管理計画、収益予測。三か月分の記録が、そのまま申請の根拠になった。


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