7-8.
“玲嗣、戻りなさい”
霞んだ向こう。女の人。近付く。
“来ちゃダメ!”
投げられた石。当たる。 痛くない。でも 胸が痛む。
“お願い……玲嗣”
泣いている。 誰。
“こっちに来たら、玲嗣はもう――”
ああ、そうか。
「か あ さん」
「どう反応したら良いのよ! 玲嗣のバカバカバカ!」
おおごえ ひびく あたま いたい
「玲嗣 やっと起きたか うっ うぅ 良かったあ」
ねぇちゃん なんで なく
「玲嗣 良く帰って来た 頑張ったな」
とうさん いそがしいのに ごめん おれ やまで こけた
「下がってください」
かんごし むね なに
「こんなに酷い……」
あ このこえ
「あんたのせいで玲嗣が――!」
うるさい ひびく あたま いたい
「ごめんなさい」
あ よばないと いなくなる やだ いかないで いかないで
「さ――」
「玲嗣? どうしたの? 泣かないで! 玲奈はここにいるよ」
おまえ ちがう て ちがう
こえ が こえが こえ でろ
「さ しゃ」
「はい!」
まぶしい いた あたま ほうたい
「あたま けが ごめん いたいとこ ないか」
「私のことなんか――少しは自分を心配して下さい!」
しかられた こえ げんき よかった
「また守れなくて、ごめんなさい……」
「て」「はい」
ちいさい あたたかい て これ
「なかない で」「……はい」
さしゃ いる よかった
「て このまま」「はい」




