私、橘楓。 vol.097. 舞台から手を振る五月野。
「良~く知ってるな~橘~!」
驚いたように陣内。
「んもう…先生。デリカシーなし。」
「ふふ…そう。でも萌未ちゃん、もの凄い上手よ、これ…。メンデルスゾーン、バイオリン協奏曲、第1楽章。」
「わわわ…、鳥肌立ってくる、凄い。なんて上手なの…。これが委員長の…。」
腕組みしながら演奏に浸る陽子。
演奏が終わった途端にコチラも大きな拍手が湧き上がり、
成績発表では、堂々と優秀賞を勝ち取る五月野萌未。
その瞬間に席を立ちあがり手を振る3人。
その3人に、コチラも舞台から手を振る五月野。
「そうですか~五月野さんも…優秀賞を…。それは、それは、演劇部に次いで、嬉しいですね~うん。お見事。」
翌日、相磯からの報告で、受賞を耳にする奥山。
「…で…、例の件は…陣内先生…、いや…洋祐さんの方は…???」
少し残念な顔をして相磯。
「残念ながら…、帰りに生徒と一緒にお茶を飲んだもので…。」
「あっ、あっ、そう…か…、はは。それなら…仕方ないわね。」
その内、季節は裸樹へと…。
そして…ある話に拍車を掛けるニュースが…。
「ねぇ~楓~、あれから結構時間経ってるけど、どうするよ、例の件…???」
窓越しを後ろ向きに朱実。
「そうよね~、中々進展ないよね~!」
朱実の席で右肘を着いて陽子。
その時、教室の後ろの入り口から慎二が急ぎ足で…、
「おいおいおい、ニュース、ニュース。」
「何々何々。」
楓の席で固まる4人。それに智志に小さく手招きする陽子。
小さな声で楓、
「大!!!」
「ん…???」
慎二、
「校長が、陣内に年上の女性を紹介してるって!!!」
「うそ――――――っ!!!!」
「え~~~!!!」
「どうするよ~~!!!」




