表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、橘楓。  作者: THMISmama
92/208

私、橘楓。  vol.091.  観客席全体に響き渡る。

そう言いながら、陣内の顔を、チラリと見て…。


「すみません…相磯先生…、遅れちゃって…。」

頻りに自分が遅れてきた言い訳で、頭を掻く陣内。


そんな陣内に…相磯。

「ふふ…、間に合って、良かった。」


頻りに楓の右腕を左肘で小突く朱美。唇を尖らせて陣内の方に…。

そして、それに頷く楓…。


「さあ、始まりましたよ~!」

静かに奥山が呟く。



透明感のある、そして説得力のある、

しかも、耳に心地良い声が舞台から観客席全体に響き渡る。



「あ~陽子、陽子…、出てきた、出てきた。へぇ~上手い、上手い、はぁ~。…ん、ん…。」

「えっ、やだ…朱実…泣いてるの…???」

そう言いながら朱実の顔を見る楓。


「…って…、そう言うあんた、楓…、鼻声じゃん。」


「もう…さっきから私…だめだ~こりゃ…。次から次…涙…出てくる。はぁ~。」

ハンカチで目と鼻を行ったり来たりしながらも…、

気付けば、前に座っている奥山も相磯も頭を揺らしながら、どちらかの手が顔に…。


「えっ…、もしかして校長先生も…、優美子先生も…、泣いて…???」


そう小さく声に出した楓の目に飛び込んできたのが、

あちらこちらで静かに頭を揺らす光景。


しかも、時には、鼻水を啜る音や、咳払いの音さえ聞こえる。



「凄いわね~彼女たち。良く…ここまで…。」

僅かに相磯の傍に寄り添うように奥山。少し声が震えている。


「え~、私もさっきから…もらい泣きしてます。校長も…。」

「…ん、うん。…この姉妹の動きと、台詞…。はぁ~見せてもらった。」


「ここまで…出来るんですね~彼女たち…。」

「うんうん。中々…の…もん。」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ