私、橘楓。 vol.085. 震える声…、泣きそうな声。
「!!!!」
いきなりゴクリと口の中のものを飲み込む朱実。
陽子の傍の男性が、
「ちょっと…良いかな~???」
震える声で陽子、
「…な…、なによ、あんたたち…。」
そのまま朱実とピッタリとくっつく陽子。
「どこの高校だ~???」
朱実の方の男性。
「あんたたちに教える必要、ないでしょ。」
泣きそうな声で朱実。
「朱…。」
既に、朱実と陽子は、体を抱き締めながら…。
その時、陽子の左腕に自分の腕を回す男性。
陽子…、
「ちょっと~~なに…!!!」
そして朱実の傍の男性も、朱実の右肩に手を置いて…、
「俺たちにさ…。う~ん。」
その時朱実、
「や~め~て――――ッ!!!!」
それでも今度は、朱実の右腕もぐいぐいと引っ張る男性。
「ちょっと―――――ッ!!!!」
既に目から涙を流して朱実。
「へっ!!!今の声…、おい、智志…あれ…!!!こ――の―――――ッ!!!」
思わず、偶然にも転がっていた空き缶を思いっ切り蹴り飛ばす慎二。
その慎二の蹴った空き缶が、見事に朱実の腕を引っ張る男性の目に命中。
「痛っ!!!」
しかも、肩からぶら下げていたバレーボールを、
路上にバウンドさせて陽子側の男性に思いっ切りスパイクする智志。
コチラも見事に顔に命中。
「痛って―――――ッ!」
そしていきなり慎二、
「てめ―――ら―――――ッ!!!」
その声と同時に、智志は陽子側の男性にまっしぐら。
慎二もそのままダッシュして朱実側の男性の腹部に頭から突っ込む。
完璧にふいを衝かれた男性ふたりは、
お互いに、
「おい…、やべ。」
そのまま…まっしぐら。
「ったく~~何てやつらだ。ふざけんな!!!…智志…!!!」
「あぁ~大丈夫だ。…ったくよぉ…。」
その瞬間、慎二の背中からがっしりと抱き付く朱実。
「慎二―――――ッ!!!」
こちらは、智志の胸に思いっ切り抱き付く陽子…。
「あ―――――智志―――――ッ!!!」




