私、橘楓。 vol.076. 「行ったのね、彼女…。」
「男子は男子で、転校生…、頑張ったみたいじゃない。それに…女子は女子で、時間切れぎりぎりで1点差。私も…観に行きたかったな~!」
そんな奥山の言葉に、
「よく粘ってくれましたよ。最後に、ああなるとは…全くの…予想外で…。」
少し照れながらも頭の後ろを掻きながら陣内。
「何だか…期待できそうね…また…ふふ…。橘樹大輔君。…そして…橘楓さん。」
陣内の顔は見ずに奥山。
「はい。…えっ…???」
「それはそうと…、試合に相磯先生も…行ったんでしょ???」
「えっ…???え~。女子の最後の方…、来てくれてましたが…。部員たち…、舞い上がってましたけど…。それが…何か…???」
「うん…???そっ、それならいいけど…。そっか…、行ったのね、彼女…。」
最後の方は陣内に聞こえないくらいの声で…。
陣内の目をチラリと見て、また視線を外して、「クスッ」と笑って奥山。
そんな奥山の顔を見て…、
「はぁ…???」
お昼のお弁当を食べ終えて、朱実。
「ヨシ、行くか、楓???」
「うん、行こ行こ。陽子~行くよ~!」
「あ~、ちょっと待って~!」
そんな3人を見て慎二。
「あ~ん…???」
首を傾げて、そのまま大輔を見て…、
「大…???」
慎二と同じように、首を傾げる大輔…、
「……???」
教室から飛び出す3人を見て智志も…、
「え…、何だ…???」
教室を出てにこにことしながら3人。
「多分、この時間なら…、だね。」
楓と陽子を見て朱実。そんな朱実に応えるように楓…。
「…だ…と、思うんだけど…。」
やがて、廊下にも聞こえてくるピアノの音。
「ビンゴ~~!!!いたいた先~生~!!!」
手を振りながら音楽室に入る3人。
そんな3人に気付いてピアノを弾きながらに微笑む相磯。
「ふふ…お出ましですか、3人トリオ…、陣内Perfume。」




