私、橘楓。 vol.067. 「じゃ~これっ!」
そんな楓の声に…、
「え~~???」
と、大輔。
そんな楓と大輔の、若いカップルを見ていた店員も、思わず「クスッ」と。
楓から持たされたレディースのアイテムを、
シワにならないように首元から優しく抱えながら大輔、
そんな微笑んでくれた店員を見て、思わず変顔、そして赤くなる大輔。
そんな大輔にニッコリと応える店員。
「大~~こっち、こっち~!」
と、試着室の前に大輔を連れていく楓。
「あっ…、そういう事か…。」
「…ん…、どしたの…大…???」
「えっ…、あっ…、いやいや…、別に~うん。」
「じゃ…、ちょっと…待ってて。」
と、大輔が抱えている数枚のアイテムのハンガーを持って、
試着室に入る楓。
「いらっしゃいませ、綺麗な方ですね~!」
と、店員。
いきなり声を掛けられて、
「あっ、いや…、はは…。まぁ…。どうも…。」
何をどう言っていいのか…、目のやり場も、声を出す事も…。
「ごゆっくりと…どうぞ…。」
そうこうしている間に、いきなり試着室のカーテンが開き、
「どっ…???」
試着した楓のその服装に、
「あっ…いや、き…れい…。」
「ふん~。じゃ…。」
と、またカーテンを閉じ、またカーテンが開き、
「これは…???」
「あっ…、それって、さっきより…子供っぽい…かな…。」
「ふ~ん、そっか~!」
と、またカーテンが閉じ、そして…、
「じゃ、これ…???」
「あっ、これ…良いかも…。」
「おっけ~!んじゃ…。」
今まで何を、何処を見れば良いのか分からなかった大輔。
楓の2枚、3枚と着替える度に、自然に脚は構えられ、
左腕は肘を曲げて右ウエストベルト、そして右手は握り、顎の下に…。
「じゃ~これっ!」




