私、橘楓。 vol.063. いきなり着メロ…。
「ん…!!!あっ、これ…お~いしい…。うんうん。美味い美味い。」
と、政美。
「これって…どこのどら焼き…???」
と、台所で夕食の支度をしている母親の睦美に…。
「ん~~、大輔の群馬からのお土産。」
「ふ~ん。」
そこへ大輔、スマホを見ながら…、そのまま冷蔵庫へ。
「大輔~どら焼き、食べてるよ~美味い、美味い。」
「ん…???だろっ、政姉ぇ、そういうの…好きだし…。」
「あらあら…姉思いの弟だこと…。」
冷蔵庫から麦茶を取り出して、グラスに注いで一口、
そして政美の斜め隣りの椅子を引いて座る大輔。
「何々…、珍しいじゃん、あんたがここでもスマホ使ってるなんて…。」
「えっ…、そう…かな…???」
「うん、あんまりあんたがスマホ使ってるの…見た事ないけど…。」
「…そんな…こと…、ないでしょ。」
と、なにやら文字打ちしているその最中に、いきなり着メロ…。
「へっ…、メール…???うそうそうそ…誰から…ねぇ…大輔…???」
と、思いっ切り大輔の体に身体を寄せる政美。
「な、な、なんだよ政姉ぇ。」
完璧に大輔の頭に自分の頭もくっつけて、大輔のスマホを覗き込む政美。
その上、スマホを持っている大輔の手の上から自分の手で掴むように…。
「政姉ぇ…、ちょ、ちょっ…、ちょっと~!!!」
身動き取れない大輔。
「おやおや…弟殿…、これって~!ほっほう…、にゃにゃにゃにゃ、にゃ~んと~!ふ~ん。」
「政姉ぇ~!」
「な~にやってんの~あんたたち~???」
と、台所から睦美。
「ん…???へっへっへ~!」
「なんなの政美、その笑い…???」
「ちょっ、ちょっと…政姉ぇ!!!」
「大丈夫だよ~弟殿~!」
と、大輔の耳元で…、
「楓…ちゃんか~!」




