私、橘楓。 vol.050. 「大輔の彼女ね…。」
「鈍感…って…???」
ブツブツと言いながら智志と一緒にシートを丸めて、
後片付けをして後に向かう慎二と智志。
楓と大輔を先頭に人混みの中を…。
そして、女の子の左肩をトントンと叩く楓。
肩を叩かれ左後ろを振り向く女性。
「あ~あ。」
と、ニッコリとした顔をして。
「花火…、綺麗だね。」
と、楓、ニコニコしながら。
「えっ…、あぁ…、うん、凄く綺麗。」
と、女の子。杖を上手に使いながら。
「私、橘楓。」
「えっ…たちばな…かえで…さん???あの…大輔とおな…えっ…???」
「うん、同じ苗字だけど、漢字一つの橘。」
「あ…あ…、そうなの…。そう…か。」
「東京に引っ越してきて、初めての友達。」
と、楓の傍で大輔。
「あっ、楓、紹介するね、この子…、坂崎亜紀。…亜紀、この人…橘楓さん。そして…こっちが…。」
大輔の言葉の途中から、
「初めまして、坂崎亜紀と申します。こんにちは、大輔の彼女ね、楓さん。」
と、亜紀。
「えっ、えっ…、あの…。」
と、その亜紀の言葉にいきなり赤くなる楓。
「おいおい、亜紀~!」
と、大輔。
「はは…、赤くなった。楓さん、大輔の事…、よろしく…。」
亜紀。
「あ…あ…、はい…。分かりました。」
と、小さな声で楓…、何故かしら…かしこまった恰好で…。
「参ったなこりゃ…。」
と、大輔。
「何言ってんの、見りゃ分かるでしょ。ふふ…。」
亜紀。
「…と、そんなカップルの友達の朱実で~す。」
と、楓の左側から顔だけの朱実。
「そして陽子で~す。」
そして大輔の右側から、
「俺…慎二。」
「…で、最後に俺…、智志です。」




