私、橘楓。 vol.042. ボソッと大輔。
そんな智志の言葉に一瞬陽子が「ドキン!!」
そのまま智志の顔を見て、またステージの方に顔を向ける。
「結~局、収穫は陽子のぬいぐるみだけか~!」
と、慎二。
「な~に言ってんのよ~たったの1回で、私から負けたくせに~。」
と、朱実。
「はは…いや…、まぁ…ね。俺…じゃんけん弱ぇから…。」
「ば~か。」
「はは…、なら俺もそうだ…俺も1回で陽子に負けたからな。」
と、智志。
「そうそう…、男子じゃんけん弱い~!」
笑いながら歩く陽子。
そして6人、歩きながら、
「でも、楓…、じゃんけん強いな~!」
と、ボソッと大輔。
「えっ!!!」
と、楓。
そして、そんな大輔の声を聞いた面々も、
「えっ!!!」
その瞬間、陽子が「クスッ。」
そして、智志も夏の夜空を見上げて。
そして、朱実が陽子に、
「ねね、今…橘樹君、楓の名前…???」
と、耳打ち。陽子が、そう言う朱実に人差し指一本、口元で立てて…。
「えっ…何…それ…???」
「え―――ッ、それってマジで…???」
部屋に帰ってジュースを飲みながらの朱実。
「だ…だ、だいちゃん…ってが…!!!」
「言っちゃったんだよね、楓。」
「ん…まぁ…、言っちゃったものは…ねぇ…。」
と、楓。
「ぅえら゛~い楓。やるじゃん。それでこそ私たちの楓よ。」
と、朱実。
「な…、なによ、その大袈裟なパフォーマンス。かかか。」
陽子。
「ん…???だって、楓にも彼氏…で~きた。ってね~!」
と、朱実。
「おいおい、何で…そこに持ってく…???」
と、楓。
「だってさ~私だって…彼氏…欲しいじゃない。」
ブスっとした顔で朱実。




