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私、橘楓。  作者: THMISmama
41/208

私、橘楓。  vol.040.  「それじゃブレイクじゃん。」

旅館での夕食を堪能して、それぞれがお出掛けの準備。

「さて…と~!行きますか。」

と、自前の浴衣姿に着替えての女子。


「行っくよ~!」

壁の向こうに呼び掛ける朱実。


「でっかい声。」

と、慎二。


そして共に笑う智志と大輔。


玄関先で西谷、

「楽しんでらっしゃい。」


そして…。

「うわ~!ムード満点、祭りだ~!」

と、急ぎ足になる女子。


もう既に、旅館の周辺には賑やかな祭りの音響が鳴り響いている。

近くの温泉場の駐車場で催されている盆踊り、

地域住民から、県外からの観光客で賑わっている。


色様々な浴衣姿に、それぞれの旅館の浴衣姿。

櫓の周りでは円を作っての盆踊り。

その光景を見た途端に、すっかりと身体を動かす女子。

そして自然にその踊りの中に吸い込まれて行く。


そして、必然的に朱実が陽子が、楓が、男子に手で、「おいでおいで」の合図。

照れながらじれったくしている男子に、痺れを切らした女子。

その瞬間、何故かしらそれぞれの女子の手が、

それぞれの男子の手を引く。あまりに自然に。


彼ら自身、何一つ意識もないままに…。




「こ…、こうか…???」

と、慎二。

「あんた慎二、それじゃ~阿波踊りだよ~。ははは。」

朱実。


「こ…こう…かな…???」

と、智志。

「かかか…、それじゃロボットじゃない智志~。」

陽子。


「こんなんで…いいでしょ???」

と、大輔。

「あははは…んもう…、それじゃブレイクじゃん、大ちゃん。」

一際笑い声で楓。


「えっ!!!」

と、大輔、

「だ…い…ちゃん。」


そしてにっこりと笑う大輔。


陽子も智志も、楓の隣で、その楓の声を聞いて、

「えっ!!!」

と、お互いに顔を見合わせる。





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