私、橘楓。 vol.033. 「お金は出ないけど…。」
「あんたに予定ある訳ないでしょ。」
と、いきなり慎二に朱実。
「はい…、ありません。…って…なんでだ。」
楓と陽子…、
「かかかか。」
智志に大輔も…、
「クック。」
「朱実~~あんたと慎二…、良いコンビだね~かかか。」
ケラケラと笑いながら楓。
「はあっ???」
「いや…ごめんごめん。…でっさ~!」
と、陽子の手を人差し指でトントン。
「あの…ね…。お願い事って言うのは…、実は~。……。」
「はい、実は、3人共…8月の2、3、4の三日間…、私たちに…付き合ってくれない???」
ズバリ楓。
「はは…ごめん、楓…。」
と、陽子。
「えっ…???」
「はっ…???」
「ん~???」
智志に慎二に大輔。
「つまりこういう事。陽子のおばさんが~群馬で旅館を経営しているの…。って~言っても、旅館の経営者はおばさんの旦那さんなんだけど…。で~この夏、その旅館で私たちをご招待、してくれてるって事なんだな~!」
と、一気に楓。
「やた~っ、すげえじゃんそれって~!」
聞いた途端にはしゃぐ慎二。
「俺、俺、絶対にオッケーね。行く行く。母ちゃんダメっつうても行く。」
「俺…も…、良いよ、構わない。大丈夫だ。」
と、智志。
「俺…は…、良いの…本当に、こんなに大勢で…???」
と、大輔…。
「いいの、いいの。本当の事言うと、その方が良いんだって…。」
補足のように陽子…。
「えっ…、それって…???その方が良いって…???」
その大輔の声で、一瞬だけ沈黙。
「はは…やっぱりね。」
と、楓。
「あのね、向こうに着いてから、話違う。な~んて言われても困るからあれなんだけど…。」
3人をそれぞれ見ながら…。
「要するに…陽子のおばちゃんの、群馬のその旅館で夏祭りの期間、旅館でアルバイトしながらの二泊三日。と~言う事なんだよね。ただ、アルバイトって、言っても、お金は出ないけど…、お料理はお客様扱い。どぅお…???」




