私、橘楓。 vol.031. 「がっかりとした顔して…。」
陽子との電話が終わって楓、母親の顔を見て…。
「はぁ…。」
「何…どうしたのよ、そんながっかりとした顔して…。」
と、笑顔で楓を見ながらの弓枝。
「な~んだかね、母さんのあの…頑張ってらっしゃい、が、今分かったよ。」
「ふ~ん、それはそれは…。」
「でも…なんで分かったの、旅館で働きながらの二泊三日って…???」
「ん~???何年社会人やってるって思ってんのよ。あったり前でしょ、これくらい。日本国内、夏場となりゃ、旅館やホテルなんてもう、ぎっしりと、かき入れ時よ。人手なんて喉から手が出るほど欲しいわよ。」
「ふ~ん。」
「でも…、そう言うときに限って、アルバイトって、中々見つからないものなのよ。しかも土日でしょう~。どこの旅館も多分…満室じゃないの~。」
「そう…いうこと…か…。」
「あんたも…少し、社会勉強…いいんじゃないのぉ~!…なんだったら…、母さん行こうか…、アルバイト代…稼げるし…ふふ…。」
「えぇ~それ…勘弁してよ~母さんいなかったら…僕のご飯…どうすんだよ~???」
と、椅子に座ってゲームをしていた憲明。
「はは…ねぇ~ノリ~!」
「だよね~!ノリに…ご飯は…無理だよね~!」
と、楓。
「姉ちゃんのご飯だけは…勘弁してよ、絶対に寝坊して作んねぇから…。」
その瞬間、憲明の頭をペン。
「うるっさい。」
「痛って~何すんだよぉ~!あ~~~うそ…やられた~倒されちゃったよ~!姉ちゃ~ん、どうすんだよ~これ~!最初っからやり直しだよ~んもう~!」
「ん~~どれどれ…、姉ちゃん代わりにやったげる…。どっから、どっから…うん…???」




