私、橘楓。 vol.017. 朱実が…クスクスと…。
「へぇ~~そうなんだ、あのバスケの強豪…陵北…、全国でも優勝校だもんね~。凄いやこりゃ。」
と、大輔の後ろの席で朱実。
「えっ…あ…、いや…、聞こえた…???」
後ろを振り向いて大輔。
「うん、しっかりと…ね。いやいや…凄いんだ…橘樹君って…。」
と、朱実。
「あ…、いや…、まあ…。でも…俺…子供の頃からバスケ…好きだったから…。」
その大輔の言葉を聞いて、朱実が…クスクスと笑う。
「えっ…???どうしたの…???何か…俺…、変な事…言ったかな…???」
「ん~~。実はね、君と同じような境遇の人が、ほら…。」
と、大輔の前から陽子が楓の方に手を向けて。
そして朱実も…楓の方に、横目をして…、
「ねぇ~楓!!!」
「…えっ…、なになになに…、何か言った???」
スマホで、一生懸命に結婚式場のホームページを見ている楓が、
朱実から自分の名前を呼ばれて、
「どしたの…???」
「な~にさっきから見てんのよ、あんたは???」
「えっ…、何って…、別に…。」
「どれどれ…。はっ…、なにこれ…???結婚式場…???ぷっ。あんた、楓、誰と結婚すんのよ、ったく~はは…。」
と、楓が見ているスマホを覗きこんで…。
「バ~カ。私な訳ないでしょ、従姉の美希姉ぇの結婚式場。…私…行けないからさ。…どんなとこかな~って思って…。
「あ~ん。な~るほどね~!」
「えっ…、誰か…結婚するの…???」
と、大輔。
「うん。私の大好きな従姉のお姉さんがね…。」
そう…楓が言った途端。大輔を見て…、朱実と陽子を見て。
何やら照れながら…、
「えっ…、あ…、いや…、何…???何の話…してたの…???」
と、また大輔を見て…。




