私、橘楓。 vol.016. 「どこの高校…???」
一瞬大輔の頭には、昨夜のあの時が過っていた。
思いがけずに自分にぶつかって来た女性、
そして、同時に地面に倒れた時の、あの時の感触。
背中に感じた痛みも凄かったのだが、
自分の胸から感じたある意味での柔らかい感触と、匂い。
一瞬過ったあの時、実際、姉たちとの感触とは全く異なる、
何かしら仲間的な感触を体に感じていた。
そして自分の前に立っている楓の顔を見て…。
そしてそんな楓も大輔の顔を見て…。
「楓…、どうした…???そろそろ授業…。」
と、朱実。
「えっ…???あっ…あ~うん。」
既に教室には他の生徒たちも戻ってきており、午後からの授業が始まる。
授業が終わって、周りの女子生徒数名が、大輔の席に…。
「ねね、橘樹君って、神奈川…、どこの高校だったの???」
「えっ…???俺…???…あっ…、りょう…、陵北…高校…だけど…。」
「えっ、えっ…、りょう…ほく…って…。あの…バスケ…名門の…あの…陵北…???」
と、女子生徒。
「えっ…、めい…もん…って…。ハハ…。」
「凄~い、カッコいい~!」
と、手を叩いてはしゃぐ女子生徒。
「じゃ…、ここでもバスケ…するの…???」
と、また別の女子生徒。
「えっ…、まぁ…そう…言う事に…なる…かな…。はは…。」
「頑張ってね、私たち橘樹君の事、応援するから…。はは。」
そう言いながら大輔の席を離れる女子生徒。歩きながら、
「もう~カッコいい~ほらほら…あの…、福士蒼汰に、似てない。」
「うんうん、私もそう思った。凄いかっこいいよね~!」
そんな女子生徒の声が教室内に流れながら…。




