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言霊怪奇譚  作者: Mr.M
六章 情けは人の為ならず

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第64話 彫像

翌日。

登校すると。

担任の黒木が

神妙な面持ちで教室に入ってきた。

教壇に立った黒木は

大きく息を吐き出してから

徐に口を開いた。

「・・松葉が亡くなった。

 今朝。

 お母さんが部屋で首を吊っている

 松葉を発見したそうだ」

一瞬の静寂の後、

教室にどよめきが走った。

僕はただ茫然と黒木の表情を窺っていた。

「おいおい・・。

 これで何人目だよ。

 このクラス呪われてるんじゃね?」

「呪いなんてあるわけねーだろ、馬鹿」

「こうしてる間も、

 世界中、

 至る所で人が死んでるからな。

 たまたまこのクラスで

 不幸が重なっただけだな」

教室の後ろから

そんな話し声が聞こえてきた。

僕は空席になっている肇の席に、

ぼんやりと目を向けた。



肇の葬式の後で、

僕は肇の母親に呼び止められた。

「・・これがね。

 あの子の机の上にあったんだよ。

 『たかちん』に渡してくれって

 メモに書いててね。

 何が入っているのかわからないけど。

 あの子の遺品と思って

 貰ってくれるかい」

僕は小包を受け取った。


家に帰ってそれを開け、

中身を見た瞬間、

僕は思わず息を呑んだ。

それは。

人の顔をかたどった真っ黒な彫像だった。

男のようにも女のようにもみえた。

子供のようでもあり、

大人のようでもあった。

その表情は泣き顔のようにも

怒り顔のようにも、

笑い顔にも驚いている顔にも見えた。

大きさは掌に収まるほど。

ずっしりと重く、

ツルツルとしていて、

ひんやりと冷たかった。

それは石のようでもあり、

鉄のようでもあった。


これは・・。

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