表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
言霊怪奇譚  作者: Mr.M
二章 同じ穴の狢

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/55

第26話 浮気

「ハッ・・ハッ・・ハッ」

男がアタシの体に跨って

激しく腰を振っていた。

男の汗がアタシの体に落ちる。

「気持ちいいだろ?」

男が動きを止めてアタシの耳元で囁いた。

「あっ・・んぅ」

アタシはそれに喘ぎ声で応える。

男はそれに気分を良くしたのか、

ふたたび激しく腰を動かし始めた。

「ハッ・・ハッ・・ハッ」

「ああっ・・イクッッ」

男に合わせてアタシは声を上げる。

次の瞬間。

「あぅっ・・」

という力ない声と共に、

男の体がびくりと痙攣して、

そのまま私の上に倒れ込んできた。

男の荒い息遣いが耳元で微かに震えた。

やがて男が離れると、

股のあたりに、

ねっとりとした不快な感触が残った。


「ふーっ。

 最高だったぜ、ジェラ」

体を起こした竜次が、

アタシの方を見下ろして髪をかき上げた。

「アタシも。

 すごく良かったわよ」

アタシがそう言うと

竜次は大きく何度も頷いた。

どういうわけか。

女が満足すると男は皆喜ぶ。

だから。

多くの女はイッたフリをする。

これはセックスにおけるマナーだ。

「それより。

 ちゃんと牡丹のお見舞いに

 行ってあげなよ」

「一昨日行ってきたぜ」

「馬鹿。

 恋人でしょ?

 毎日でも顔を出しなさいよ」

「わかってるけど。

 あの病院、

 看護師がババアばっかりなんだよ」

「はぁ。

 アンタって本当っに

 救いようのない馬鹿ね」

「そんな馬鹿な男が女には必要なのさ」

そう言って竜次は白い歯を見せた。

この笑顔に大抵の女は騙される。

そのことをコイツは十分理解している。

案外したたかな男なのかもしれない。

アタシは何となくそう思った。

「それに。

 知ってるんだぜ?

 あいつがあんなことをしたのは、

 お前の仕業だろ」

「はぁ?」

アタシは眉をひそめた。

「俺が浮気してることを

 牡丹に匂わせたのはお前だろ?」

「何よ。

 アタシのせいにしないでよ。

 ちょっとした悪戯じゃない。

 日の当たらない女が、

 せめて自分の存在くらい

 本命に知らしめたくなるのは

 当然でしょ」

「開き直るなよ。

 そんなことをして。

 もしあいつが死んでたら、

 どーするつもりだったんだよ」

「その時は。

 晴れてアタシと

 付き合えばいいじゃない?」

「勘弁してくれよ。

 俺は牡丹に対して何の不満もねーんだ」

「それなのに。

 アタシとは寝るんだ?」

「そりゃアレだよ。

 出すモノは出さねーと、

 体に悪いじゃん?」

「はぁ?

 アタシはアンタの

 姓処理道具ってわけ?」

「おいおい。

 怒るなって。

 お前だって気持ちいいだろ?

 それに。

 他の女じゃだめなんだって。

 お前の体がいいんだよ」

そう言うと

竜次はふたたび

アタシに覆い被さってきた。

竜次の舌がアタシの左の乳首を這った。

「あんっ・・」

無意識のうちに声が漏れた。


アタシと竜次が関係を持ったのは

3か月ほど前。

竜次と幸せそうにしている牡丹が

ちょっと癪に障ったから。

それと。

アタシって他人の物が欲しくなるのよね。

男を操ることなんて簡単。

アイツらはヤることしか考えてないから。

そこをちょっと攻めれば、

ある程度は思い通りに行動してくれる。

だから。

ちょっと深刻な顔をして、

竜次に囁いてやったの。

「アンタさあ。

 牡丹にセックスを

 強要してるんじゃないのかい?

 牡丹が言ってたよ。

 アンタとのセックスが苦痛だって。

 それなのに。

 アンタが体を求めるから、

 牡丹は仕方なく

 抱かれてるんだってさ。

 元々あの子は淡泊なんだよ。

 だから。

 どうしても処理したいならさ。

 風俗に行きな。

 ま。

 牡丹のためなら。

 アタシが適当に

 処理してあげてもいいけど?」

その日。

竜次は3度、

アタシの中で果てた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ