欠片96.『潜入ー7日目』
欠片96.『潜入ー7日目』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など
ー2本=漫画で例えた時の流れ
【極子水星要塞 大扉の前】
正午前にフロデューテとアストラは、素材が運ばれてくるのを待機していた。
『クロードさんはもう行ったんだよね?』
「ああ、昨夜三名ほどだが、信徒の下っ端を捉えて来たからな。」
『転移後の状態次第では、今後アタシたちにも使用できるものね!』
「そうだな」
「まぁ、そうならなければ一番いいが」
"ゴロゴロッ……ガタンッ"!!"ガラガラッ"。
「来たか」
要塞の地上を走る大量の白い馬車が、荷台いっぱいに破片を持って来ていた。
"ピュィーーーーーー"!!!
と、笛の音が聞こえると大扉が、徐々に下に開き出した。
「なら、行ってくる」
「例の件はこの後の状況によっては頼むぞ。」
『ええ!その時は任せてちょうだい!』
と、アストラは流れ落ちる破片と共に穴の底へ落ちていった。
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「さて、一旦止まるか。」
カチャッ。
「『°軌道。』」
『龍屑・孔』を構えながら、右手の二本指で壁の側面を指差した。
"ヒュウゥゥゥゥ〜〜……バッ!!シュッ!!
"グサッ"!!ガガッ!
と、90度進行方向を変え、壁に『孔』を突き刺しぶら下がった。
「だいたいこの辺りが第一層だと思ったが……」
「……アレは…。もう少し下だったか。」
辺りを見渡すアストラは、螺旋階段が地下に向かって降りるように、側面についてあるのを発見した。
「あそこが階段の最上部か。その先に扉があるようだな。」
(おそらく、他の階層まで階段が繋がってる可能性がある。)
(だが、あの様子だと五層目までありそうな感じもしそうだが……)
「確かめてみるか。」
アストラは突き刺していた『孔』を抜いた後、壁を蹴って扉の前まで移動した。
そして、耳元を人差し指で触り始めた。
"ジジ"……
{聞こえるか、フロデューテ}
ジ……ジジッ……
{{…バッチリ聞こえてるわ!}}
{{今どこにいるの?}}
{おそらく[繁華街エリア]のプラントへ繋がる扉の前にいる}
{{えっ!本当にあったの!?}}
{ああ、壁の側面に階段が下まで続いてるみたいだ}
{このままワタシは潜入しようと思う。}
{だが、もし誰かに見つかった場合……作戦自体に支障がでるやもしれん。}
{なるべく早めにそっちの件は頼むぞ。なんなら、サーチも無理やり連れていって構わん。}
{可能なら聖女にも同行してもらえ、その方が説得力は増すだろう。}
…ジジ……。
{念話はどのくらい持つ?}
{{そうね……込められてる魔力自体を分散させちゃってるからね…}}
{{それでも改良はしてるから、五日は持つはずよ。}}
(今後も使えることを考えると…)
{なら、なるべく温存はしよう。何かあれば伝える。}
{連絡が一日以上ない場合は、イレギュラーが起きたと判断していい。その場合でも、オマエたちはやるべきことをやれ。いいな?}
{{ええ。分かったわ。みんなにもそう伝えるね。}}
{よし。ならもう切るぞ。あとは頼んだ。}
{{ええ。気をつけてね。}}
…ジジ……プツンッーーー。
『急がなくちゃね!とりあえずサーチを探そう!』
と、フロデューテは地上から繁華街エリアへと向かった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
まとめが挟む時は早く書けるけど、アイデアが浮かばなくてちょっとペースダウン中です…すみません。