欠片7.『冒険の始まり』
欠片7.『冒険の始まり』です!
※本作の「」と間にある───の種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』
・・=強調
" "=強調、効果音など
─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』
➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
─2本=漫画で例えると『時の流れ』
【巨木の湖】
アストラの弟子となったサーチと、アストラはさっそく行動を開始した。
「では、行こう」
「うん!」
「ん……おん?」
「……って!」
「どこに行くんだよ!!」
「故郷もねぇし、王国ももうないんだろ?」
「そうだな」
「今から向かう目的地は、大要塞…極子水星要塞だ」
「ふぅおおおお〜!!大要塞に行くのか!!」
テンションが上がるサーチだったが……
「だが、そこに向かう前に寄り道をしたい」
「えぇ〜……」
アストラの言葉にサーチは肩を落とす。
「何で寄り道するんだ?」
「ワタシが持っている物資が、あとわずかしかないんだ」
「この辺りで補給できないとすると…」
遮るようにサーチは喋り出す。
「オレさ!他の要塞には行ったことないから、なにも知らないんだよね……。」
「アストラはこの世界のこと詳しいのか!」
目をキラキラさせながらサーチは、アストラに質問した。
「キミよりは詳しい」
「……」
「とりあえず、ここから南東にある一番近い要塞に行こう」
「実際にその目で確かめればいい」
「……」
「よーし!確かにそうだな!分かった!」
「んじゃ!行こうぜ!!」
そうしてサーチの冒険は始まった。
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南東に進み始めて3kmが過ぎた頃。
ひたすら森の中を進む二人の前に、猿に似た人型の機屑物が1匹現れた。
「猿人似屑か」
「強くもない機屑物だ」
「ちょうどいい、さっそく実践だな」
「……ゴクッ。」
「あ、ああ」
額に汗をかき、サーチは『破片ノ銃剣』を背中から持ち出して構えた。
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【時は遡り歩き始めた頃へと戻る】
「キミの持っている、この破片ノ武器はなんだ?」
「あまり見ない形をしているな」
「ああ、これか?」
「これはオレが造った銃剣で『破片ノ銃剣』って名前なんだ!」
「よく出来てるだろ!」
「フム……銃剣とは聞いたことがないな」
「銃に剣をつけて意味があるのか?」
「そりゃあ……銃だけだと近接で戦えないじゃん?」
「近接攻撃なしだとキツイときもあるし…」
「かといって、今のオレの体じゃあ…そんなに多くの武器は持てないし」
「切り替えて戦うなんてこともできなかったんだ」
「だからこの銃剣を開発した!」
「たとえ銃を外しても、刃がついてあれば近距離でも戦える!!」
「なるほど。」
「対応力が上がるというわけか」
「確かに理にかなってはいるな」
「ヘヘへッ〜!そうだろ〜?」
嬉しそうに照れているサーチに、アストラはこう告げた。
「なら、キミの修行もかねて実践をしようか」
「実践……ゴクッ…。」
「草獣型の機屑物なら、よく狩りをしてたんだけど」
「他のヤツとは戦ったことないんだ…」
「そうか」
「なら、まずは基本的な構えや動きが出来ているか確認する」
「構えろ」
「おっす!」
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目の前にいる猿人似屑は、木の上からこちらを"ニヤニヤ"しながら眺めている。
(少年をただのエサとしか見ていないのだろう)
「ワタシが教えた通りに戦え」
「ああ、分かってる!」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回で序章は終わりになります!
徐々に物語の核心へと迫っていきますので、応援よろしくお願いします!
↓の☆☆☆☆☆に評価待ってます!




