欠片69.『4人の冒険者ー②』
欠片69.『4人の冒険者ー②』です!
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調
ー1本=幕間、過去
ー2本=時の流れ
目の前に立ちふさがる"巨大な機屑物"に、ヒイロと呼ばれた金髪の少年は…剣を構えた。
『それじゃ!いくにゃー!!』
ビュッ!!
と、その場から消えた猫耳の少女は、機屑物の周りを縦横無尽に飛び回る。
タンッ!シュッ!!
シュッ!…ビシュシュ!!
そして、短刀で機屑物の装甲を攻撃していく。
キィィンッ!バッ!!
キキィィンー!!
《やっぱり…ウチの攻撃じゃダメにゃ…!!》
《ヒイロ!頼むにゃ!!》
「…よし!今だッ!!」
バッ!!と、両手で剣を右下に向けながら走り出す。
ダッダッ!!ググッ…!!
振りかざされた大きなハサミの下を…勢いよく地面を蹴ることで加速し、懐に潜る。
そして、サソリの顎部分を切り上げた。
「『斜陽日・一閃!!』」
キキィンッーーーー。
その一閃は、剣先からオレンジ色の炎を纏った斬撃を放った。
しかし、サソリの装甲にヒビが入っただけで、大きなダメージは与えられなかった。
「…ッ…これでも…ダメなのか。」
「みんな!!下がって!!!」
と、後方からキリッとした声で、魔法使いの少女が叫んだ。
「よーっし!!いっくよー!!」
「最大…火力ぅ〜!!」
「『火炎竜巻』ー!!!」
ゴゴゴゴゴゴォッ〜〜〜!!!
っと、螺旋状に、一直線に放たれた巨大な炎の渦が、サソリの機屑物を包み込んだ。
ゴゴゴゴ……ゴゴォォ……
シュウゥゥ……。
と火炎の渦がおさまると、機屑物の姿は、砂煙によって見えなくなっていた。
『やったにゃーー!!』
『さっすが、マジコの魔法にゃ!』
「ふっふーん!まぁね!」
「こんなのチョロいわ!!」
(まあ、普段…気だるけなのは…困るんだけどにゃ…)
(スイッチが入るまでが…難点だにゃあ〜)
サァァァァァ〜〜〜…
っと、風によって砂煙が晴れる。
『!!!』
その瞬間、全員が驚き
再び武器を構えた。
『にゃあ〜!?無キズにゃと!?』
「…そんなっ!!アタシの最大火力を…」
機屑物はハサミを上に持ち上げ
『キュゥゥゥゥギチギチッ』と、声をあげていた。
そして、4人に向けて突進しようとした瞬間…
パパァァンッ!!
銃声と共に、右のハサミに穴が空いた。そこからは緑色の液体が溢れ出ている。
『キュゥゥゥゥヴヴッ!!』
「おーい!!大丈夫かー!!」
と、木々の合間から銃を構えている少年が目に映った。
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[今回の一言♩]
サーチはフロデューテに会うまで、リュックを背負っていました。いまは、フロデューテから渡された『魔掘屑箱』を身につけてます。




