表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/182

欠片3.『その一片』

欠片(ピース)3.『その一片(いっぺん)』です!


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

{}=人物の念話

{{ }}=他種族の念話

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間

➖ー➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸

ー2本=漫画で例えた時の流れ



[現在]


【ー象岩亀(エレマントールス)の活動開始から72時間後】



【その日 人類にとって二度目となる】


【歴史に残る大災害となったー】



➖ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



象岩亀(エレマントールス)の活動開始から45時間後】


白壁要塞(ランパートフォートレス)の襲撃が起こった】




【それから20時間後】


【サーチが住む深峡岩要塞(ディーニオンフォートレス)の人々は、白壁要塞(ランパートフォートレス)で起きた出来事を知ることはなかった】



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【同時刻 とある場所】


顔が隠れている人物は、何かを感じたように呟いた。



「だって」


「できないのだから」


  ・・・

「…_フフッ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


[現在]


【ー大災害より一ヶ月後】



「コマース公爵、調査報告書をどうぞ」



【大要塞 極子水星要塞(ミニマルフォートレス)

大きさは、ルインルーナ王国の3分の1程度しかなく、大要塞の中で最も小さい要塞である。


この大要塞を治める公爵に、兵士が報告所を手渡した。



「ああ、ありがとう」


大要塞 極子水星要塞(ミニマルフォートレス) 公爵[コマース(32)]

            [種族:ヒト]



(象岩亀(エレマントールス)の進行により)

(白壁要塞(ランパートフォートレス)が壊滅)



(生存者報告なし…か。)




 ・・・・       ・・

「1ヶ月前の大災害……その一片でここまでとはな…」

「ひどい有様だったのだろう」




白壁要塞(ランパートフォートレス)の死者は1万人以上にも(およ)び】



【災害当時 各要塞に知らせが届くことはなく】



【かつてそこに存在したであろう】

白壁要塞(ランパートフォートレス)の跡地に派遣された調査員たちによって確認された】



「しかし…ーの再建の目処(めど)は、立っていないらしいですね…」


「ー……………あたりまえだ」



「それに、この大要塞にも問題はある…!」

「ヤツが来てから…クソッ!」



「今は…」

「こちらが出来ることは、何も無いんだ。」



➖ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



象岩亀(エレマントールス)の活動開始から58時間後】


深峡岩要塞(ディーニオンフォートレス)から北東142km地点ー】



"ズズゥゥウウン"…!!



"ドゴゴゴゴゴッ"……



地面を踏み締めた跡には、大きな(へこ)みができており、(あご)先が尖った形状をしている為、岩壁を削りながら進行する象岩亀(エレマントールス)

それに呼応(こおう)して、鳥翼型(ちょうよくがた)在屑物(アニマ)鎧翼型(がいよくがた)機屑物(ガーベマジル)が、羽ばたいて逃げ出す。森の中では様々な在屑物(アニマ)や機屑物が、悲鳴を上げ逃げ(まど)っていた。


象岩亀(エレマントールス)の勢いは止まらない。その足は深峡岩要塞(ディーニオンフォートレス)および、ルインルーナ王国を目指していた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『サーチ、今日は破片(ウェ)武器(ード)の改良だったよな?』



ツベチカがサーチに問いかけた。



「そうだ!結局できたコイツは、まだ未完成なとこが多いからな」



そう答えると、サーチは破片(ウェ)武器(ード)を取り出した。



「ヘヘヘッ どうだ!このフォルム!」

「そしてこの光沢!!」


「んふぅ〜〜///たまらん!!」

「何度見ても惚れ惚れするなぁ〜」



興奮と()みを抑えきれないサーチに、ツベチカが問いかける。



『でもよぅ、ソレはまだ未完成なんだろ?』

『ほれ、さっさと入れろい』



「……。」



ツベチカが、溶鉱炉(ようこうろ)に入れようと(うなが)してきたが、サーチはなかなか(うなず)かない。



「いいじゃんか!少しくらい鑑賞(かんしょう)(ひた)っても〜…」



「ぅぅぅう…。」とツベチカに泣きつくサーチ。



「これからコイツは…一度死ぬんだぞ…!」

「はぁ……」


「3年前…いろいろ考えた結果、この銃剣(じゅうけん)(スタイル)にたどり着いて(つく)ったんだ」



「そりゃ〜思い入れもあるだろ〜?」



サーチはその後も、「うわぁぁぁん〜…」と大声で(なげ)いていた。



『はぁ…』

『毎度のことながら、オマエの破片(ウェ)武器(ード)愛はすごいな…』



(あき)れるツベチカのことは気にせず、サーチは愛銃(まなじゅう)の『破片(ベネシ)銃剣(オッド)』に、(ほほ)を擦り付けて泣き(わめ)いていた。



破片(ベネシ)銃剣(オッド)

機屑物(ガーベマジル)在屑物(アニマ)からでる破片(クズ)を利用した、白い装甲をした銃剣。

持ち手の部分は一部、木材を合わせているため茶色をしている。他にも銃の基盤は木材でできており、上側を(おお)うように、白い装甲をまとっている。


銃口までの距離は、ショットガンとライフルの中間くらいの長さをしており、通常の銃剣よりも横幅が広い。

これは銃口が横に2つ存在しているため広くなっている。

そして、銃口の下には破片(クズ)でできた、鋭い刃がついている。見た目は出刃(でば)包丁の大きさを、より大きくして…逆刃、逆さまに取り付けたような見た目になっている。



『ところで、その銃剣はどう未完成だったんだ?』



「んーと…今の破片(ベネシ)銃剣(オッド)はさ」


「銃口が二つあるから横幅が広いだろ?」



「だから持ち手も広くて…オレの手の大きさだと、ちょっと使いずらかったんだよね」



「それを今回…銃口を縦に二つ、縦幅が長細いものにしたらさ」

「コンパクトで持ちやすいかなって思ったんだ!」



『なるほどな。』

『よし、ワシも手伝ってやるから、さっそく作業に取り掛かるとするか』



「ほんとか!よっしゃー!」



そうして2人は、破片(ベネシ)銃剣(オッド)の改良を始めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【ー象岩亀(エレマントールス)の活動開始から60時間後】


深峡岩要塞(ディーニオンフォートレス)から北東117km地点ー】




象岩亀(エレマントールス)深峡岩要塞(ディーニオンフォートレス)に辿り着くまで…あと12時間。



破片(ベネシ)銃剣(オッド)』の読み方の間が空いてますが、ふりがなの都合上なので今までのもの全て続けて読むのが正しいです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ